束「いっくん、どうしたの?」
一夏「実は、今寝ていた時に白式が話しかけてきて…。」
束「話して。あ、凡人はさっさと出て。」
玲美「はいはい。」
でも、玲美がいないからって聞いていない者がいないって訳じゃないんだよね♪
玲美「さゆか、頼むよ。」
~一夏の意識~
目が覚める。辺り一面、水面の場所。ここはどこだ。ふと前を見ると、白い女の子が立っている。あれって…。
一夏「君は…。」
白式「僕は白式。そして、ここは君の意識の中の世界。だから、ISである僕も、ここでは姿を見せて君と会話出来る。」
一夏「そうか…。それにしても、白式が僕ッ娘だったなんてな。」
白式「ううん、僕はれっきとした男。」
一夏「そ、それって、もしかしてオカマ!?」
白式「違う!元々は正真正銘の女だった。なのに、強制的に性転換させられたんだ。でも、心は女のままだからこういう格好をしている。まあ、人的に作られた性同一性障害。」
一夏「誰だよ。そんなことをしたのは。」
白式「引き籠り兎。」
一夏「何で束さんなんだよ。」
白式「あの引き籠り兎は、身内以外はどうなってもいいって思っている。僕は元々白騎士だったのに、あの人に強制的に
一夏「大事なこと?」
白式「君はなんでそんなに皆を守ろうとする?」
一夏「そんなの、決まっている。千冬姉にこれ以上迷惑はかけたくないんだ。」
白式「そうか。それは、あの誘拐が切っ掛けか?」
一夏「ああ。」
やはりそうか。暮桜から聞いたが、あの時誘拐されなければ、千冬は二連覇確実だったからな。だが、思考が短絡的すぎる。この際、徹底的に駄目だしするか。
白式「だけど、はっきり言って君は弱すぎる。今のままじゃ守るどころか足を引っ張るだけだ。」
一夏「じゃあ、どうすればいいんだよ。」
白式「強い奴のやり方を学ぶことだな。坂上さんとか、良い手本だよ。」
一夏「何でアイツが手本になるんだよ。」
白式「もしかして、強い=相手へのダメージを与える能力が高いことだと思っているの?」
一夏「当たり前だろ。」
白式「プッ、それじゃあ絶対に守れないね。」
一夏「どういうことだよ。」
白式「そんなの決まっているよ。自分から攻撃してこない奴にすら勝てない時点で、最弱だよ。」
一夏「じゃあ、どうすればいいんだよ。」
白式「そんなの、本人に聞けばいいんだよ。ん、どうやら、僕は行かないといけない。」
一夏「どうしてだよ。」
白式「千冬が僕を使って
そこで俺の意識は途切れた。
一夏「と、いう訳です。」
束「フン、そいつが全部嘘を言っているんだよ。」
~部屋~
さゆか「呆れた…。」
守護霊に傍聴を指示して話を聞いていたけど、まるで自分に都合のいいことしか考えていない。またけしかけようかと思ったけど、それさえも失せた。
さゆか「抹殺するしかないよね…。」
~救命室~
束「さてと、束さんは用事が出来たから行くよ。」
束さんが出ていく。入れ替わりに千冬姉が入ってくる。
千冬「織斑、どうした。」
一夏「実は…。」
俺はさっき束さんに話した内容を話した。
千冬「やれやれ、お前は
一夏「え?」
千冬「ISが
一夏「千冬姉、どうすれば…。」
千冬「白式の言う通り、坂上の話を聞くしかあるまい。そもそも、私のことを守るということは、私より強くなるということだぞ。守り合いならともかく、一方的に守るというのはそういうことだ。」
一夏「そうか。でも、アイツは俺の話を聞いてくれるのか?」
千冬「そっちは心配ないだろう。坂上はお前がこうなるのを見越していた節があるからな。」
一夏「じゃあなんで言ってくれなかったんだよ。」
千冬「自分の言うことに耳を貸さない奴に警告するほどのお人好しではないということだ。」
一夏「う…。」
千冬「取り敢えず、坂上は今作戦実行中でこの場にはいない。お前はまだ休んでいろ。ほら、白式だ。」
千冬姉が白式を渡す。
一夏「坂上…。」
自分からは攻撃せず、ひたすら相手の攻撃を躱して自滅を誘う。そんな卑怯で姑息なやり方で守れるなんて、あり得るはずがない。それなのに、千冬姉までが認めている。何がそんなに凄いのか俺には分からない。
千冬「さてと、私は管制室に戻るぞ。」
一夏「ちょっと待ってくれ。」
千冬「どうした。」
一夏「どうして千冬姉はアイツを強いと思うんだ。」
千冬「武芸を極めた者なら、誰もが坂上は強いと言うぞ。」
一夏「あんな攻撃せずに回避ばかりする奴のどこが凄いんだよ。」
千冬「そこからか。よし、お前にも分かるように説明してやる。」