戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第89話 データ解析の限界と打破

玲美「続きを話すね。」

 

全員が静まる。

 

玲美「トーナメントでは玲美は癒子と組んで割と勝ち進んだ。けど、あの暴走のせいで中止になったから、上級生のデータは思うように取れなかった。」

 

それを聞いて皆がラウラさんを見る。

 

あゆみ「あれはドイツが違法技術を搭載していて、それが発動したからだよ。」

玲美「フーン、そうだったんだ。」

あゆみ「あ、これ機密事項だからやたらに言わないでね。皆が納得しなさそうだから説明したけど。」

玲美「全く、そんなものを載せなきゃ駄目だなんて、ドイツの技術もへぼいね。」

ラウラ「言い方は癪だが、その通りだな。あんな物、私には必要ない。」

玲美「そして、今回の臨海学校に繋がるよ。玲美はあゆみの呼びかけに応じて、任務に参加したけど、馬鹿兎の妨害のせいで完遂出来ず、結局あゆみが解決した。」

静寐「相変わらず凄いわね。」

玲美「でも、そのやり方が計算不可能。」

神楽「詳しく話してください。」

玲美「馬鹿兎の介入に我を忘れた箒を立ち直らせ、それに共感した赤椿が単一仕様能力(ワンオフアビリティ)を発現させる、だよ。」

清香「うわ~、なにそれ。」

ナギ「あゆみにしか出来ないじゃん。」

玲美「そういうこと。これで玲美の話は終わりだよ。」

シャルロット「あゆみ、今のを聞いて何か言えることない?」

あゆみ「うーん、難しいなあ。」

本音「え~、あゆみんなら何かできそうなのに~。」

あゆみ「私にだって出来ないことはあるよ。そうだ、ラファールは?」

ラファール7「そうですね、玲美はデータをどれくらいの頻度で取りますか。」

玲美「年一だよ。ゲームもそれくらいのサイクルで新作出るしね。」

 

それを聞いたラファールは何かを確信したようだ。

 

玲美「何か思うところあるの?」

ラファール7「はい。人間は成長するもの。ましてや思春期は一番成長する時期。場合によっては毎日、いや、一分一秒で大きく成長するのです。年に一度程度では少な過ぎます。」

 

成程、そういうことか。

 

玲美「ハア、分かっているよ、そんなこと。データはあくまでも過去のもの、連続して、しかも頻繁に取って経過の推移を見なければ完全じゃないことぐらい知ってるって。」

 

あ、国津さんもそこは分かっているんだ。

 

ラファール7「じゃあ、何故間隔を狭めないのです。」

玲美「単純にデータが多過ぎて解析し切れないんだよ。だから年一更新にならざるを得ない。」

清香「だったら解析速度上げればいいじゃん。」

玲美「データ量の爆発のせいで、世界中の数学者が頭を悩ませているんだよ。速度を上げても上げてもそれ以上にデータ量が増えるから追いつかないんだよ。」

清香「だったら捨てればいいじゃん。」

玲美「あのさ、捨てたらそのデータは一生戻ってこないんだよ。おいそれとは捨てられないんだって。」

あゆみ「うーん、あれも駄目、これも駄目か。」

 

中々難しい。それだけやっている玲美さんが諦めそうになるくらいなのだから、仕方ないといえば仕方ないけど、このままじゃ止まってしまう。

 

ラファール7「まだ方法はあります。」

玲美「え?」

ラファール7「データの選別です。玲美はデータの解析対象はどうしているのですか?」

玲美「いつも全部のデータを解析しているよ。解析不足が怖いから。」

ラファール7「そこですね。」

玲美「え?」

ラファール7「データは種類があります。重要性も当然ながら違ってくる。重要なものはきっちり解析し、今はそこまで重要でないものは軽く流す。」

玲美「で、でも、それこそ解析不足になりかねないよ。アニメでよくある、データで測れない恐ろしさにやられるよ。」

ラファール7「そこを見極めるのが解析者の腕です。データさえ残っていれば、重要性が変わっても対処出来ますから。」

 

それを聞いて国津さんの顔が上がる。でも、まだ難しい顔をしたままだ。

 

玲美「そっちは分かった。でもさ、まだ問題があるよ。」

ラファール7「何ですか。」

玲美「あゆみみたいにデータで測れない人はどうすればいいの?これこそ対処のしようがないよ。」

 

そうだった。私みたいな人は確かに解析しにくい。

 

ラファール7「素直にその人を凄いと認めるのです。あゆみの凄さはデータには表しにくいですが、凄いのは確かですから。」

玲美「そっか。玲美もまだ驕っているところがあったんだ。確かにデータさえあれば何でも分かるって思い上がっていたかも。」

ラファール7「いえ、今の話を聞いて、1号機が玲美のことを気に入ったみたいですよ。今後は玲美の解析に優先的に力を貸すようです。」

玲美「本当!?あゆみ、ありがとう。すっきりしたよ♪」

あゆみ「国津さん、いや、玲美が元気になって良かった。」

玲美「ん、これは名前呼びイベント?」

あゆみ「うん。私は結構意識しているよ。」

清香「何、その名前呼びイベントって?」

玲美「この手の関係って、最初は苗字呼びで、関係を近くする出来事があると、名前で呼び合うようになるんだよ♪」

清香「じゃあ、玲美とあゆみの距離が近くなったってこと?」

あゆみ「そうだよ。さてと、これを後13人か。1人1人じっくりとやらないとね。」

ナギ「今のを見ていて、何だか気が楽になったな。」

清香「うんうん。」

ラウラ「13人ということは、我々もやるのか?」

あゆみ「そうだよ。まだ詳しい過去を聞いていないからね。さてと、やりたい人いる?」

癒子「ええっと、それじゃ、次は私なの。」

ナギ「癒子、いつになく積極的だな。」

癒子「違うの。皆のを聞いたら、きっと気後れして言い辛くなるの。だからそうなる前にすっきりするの。」

あゆみ「じゃあ、次は谷本さんだね。」

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