この世は地獄だ
神様とやらに転生させて貰ったけどこっちの世界でもろくな事がない
人間扱いはされない、危険種とやらから逃げてそれを楽しむ貴族達
まぁ正直前世でも似たような感じだったけど
家では暴力が日常茶飯事、ご飯もろくに食べさせて貰えない、学校に行けば先生からも暴力を振るわれ、同級からは数少ないお金はとられる
まぁ要するに前世でも現世でもろくな事なんて何一つない
こっちじゃ警備隊は屑の集まりだし、偉いところじゃ汚職、賄賂、人身売買なんて日常茶飯事だ
実際この世界に転生してから姉が二人いたけど…まぁ多分会うこともないでしょ、僕は死んだことになってるし
こんなクソッタレみたいな日常がはびっこているのがこの世界
なら…破壊してあげるよ、そんな日常
あの糞みたいな神がくれたこの能力と、この世界がくれた日常で…
「…ここかい」
そう言って見上げれば凄まじく豪華な外観をした屋敷
ターゲットはこの屋敷の家族らしいが…まぁ腐ってる
依頼を受けて情報収集した限りの話じゃ夜な夜な若い娘を連れ去っては薬漬けにしてるとか
もうこれが帝都で起きてるっていう時点で終わってる
「さてと…行きますか…うん?」
いよいよ突入しようと思っていると、何やら騒がしい
剣と剣をぶつけあってるような音がしてるし、事前偵察ではいた筈の外の警備の連中もいない
「同業者かな?まぁいっか」
そういうのと同時に玄関扉を蹴り破る
「な、なんだてめぇ!」
そう男が怒鳴ってくるが…なんか半数以上が手負いだ
しけてるなぁ…まぁその方がありがたいけど
「通りすがりの只の殺し屋だ、覚えとけ」
そう言ってバックルを取り出して腹部に装着し、〈サイドハンドル〉を左右に引いた後、一枚のカードを取り出す
「な、ま、まさか…!」
「変身」
そう言ってカードをドライバーに差し込んで、〈サイドハンドル〉を元に戻すと
『KAMEN RAIDE DECADE』
そんな音声と共に、僕の体はあの糞神から貰った能力…『仮面ライダーディケイド』に変わった
子供たちの夢でもある仮面ライダーで殺しをやってるとは…笑えるね
「さてと…やりますか」
そう言って横についている『ライドブッカー』を取って、刀身を展開…『ブッカーソード』へと変える
ちゃっちゃと終わらせますかね、誰が来てるのかも知りたいし
『ATTACK RAIDE SLASH』
そうして『ブッカーソード』の切れ味を強化して、その男達に急接近して首を撥ね飛ばした
正直ただ単に首を撥ね飛ばしてただけだから30秒ぐらいで終わった
半数以上は手負いだったからね
まぁそれはいいとして…
「なんでこんなにも死体が…いや考えるまでもないか」
あれから二階などを探索していたが、ものすごい数の死体があった
恐らく一撃で仕留めているのだろう、その証拠に全部の死体的確に、かつ一撃で致命傷になっとるし
まぁいっか、取り合えず
「帰ろ…まぁそんなところないんだけどね」
『ATTACK RAIDE INVISIBLE』
そうして屋敷から撤退した
「くぁ‥今日も朝が来たのかね‥」
あれから数日後、欠伸をしながら太陽の光を遮るように手を翳す
まぁそんなことしても対して変わらないんだけども
「‥まぁいっか‥何しよ‥」
正直お金は依頼金があるから暫く持つとは思う
とはいっても半分は依頼人に返したんだけど
「‥‥な~んか視線を感じるなぁ」
それも一人じゃなくて複数人、視線から尾行とかの能力は相当手練れと言うことが分かる‥最近噂になってる革命軍かな?
帝国だったなら尾行なんてしなくてさっさと捕まえに来るだろうし
尾行とかされる覚えはない‥いや待てよ?
‥昨日の事を誰かに見られたのかな?
「まぁいっか」
何かするなら向こうからアクションがある筈だろうしね
取り合えず
「なんか食べよ」
そう言っていつもの酒場へ向かった
「おっちゃん、いつものね」
「あいよ!いつもありがとね!」
そう言って去っていくおっちゃん
ここの酒場の料理って結構おいしいんだよね、多分帝国じゃ指折りだと思う
おまけに安いし‥後未成年だからお酒は飲めない
前世の法律と言うかそんな感じのがあるから‥じゃあ殺しはどうなんだって話なんだけど
取り敢えずさっきから尾行してきてる連中にでも奢っておくか
まぁ僕もそこまで懐が潤ってる訳じゃないから安いものになっちゃうけど‥許してヒヤシンス
「お待たせ!」
「ありがと‥あぁおっちゃん、あそこに座ってる人達に何か持っててあげて、私が払うから」
「珍しいな、嬢ちゃんが奢るなんて‥」
「僕でもたまにそうしたい時があるんだよ、とにかく宜しく」
「あいよ!」
そう言って厨房に戻っていくおっちゃん
因みに言っておくが僕は男だ
さっきおっちゃんが「嬢ちゃん」って言ったのは、僕の見た目が完全に女のそれだからだ
目が黄色と水色のオッドアイだけど、まぁ見られると十中八九絡まれるから、水色の方はピンクの眼帯で隠してる
売れ残ってた眼帯がこれしかなかったんよ…気にしないでくれるとありがたい
あ、因みに髪なんだけど、こちらは何故か黒色と黄色が3:2の割合で混ざってる‥何でだろうね
女顔であり、髪も長いから初対面だったら必ず間違えられる‥まぁ訂正するのも面倒くさいからそのままにしてるだけなんだけど
まぁ取り敢えずおっちゃんが作ってくれた料理を堪能しますかね
「あー食べた食べた」
あれから数十分後、おっちゃんの料理を完食して今は散歩の最中だ
因みに尾行してきてた人達だけど、あれからもずっと尾行してきてる
職業熱心だねえ‥ご苦労な事で
しかし今は夜中だぞ‥?危なくないか‥?
僕は別にどうでもいいとしてね?
例えば…
「愉快愉快、いけないよぉお嬢さん、こんな夜中に一人で出歩いちゃいけないって教わらなかったのかい?」
そう、今僕の目の前にいるやつとかがいるしね
まぁもう性別を間違えられるのは慣れた
というか額についてる気持ち悪いのはなんじゃ
「生憎そんなこと教えてくれる奴いなかったもんでね、義務教育だったか?」
「それはいけないなぁ、何故ならおじさんのような怖ーい人と会ってしまうかもしれないだろう?」
そういう男の腰には…滅茶苦茶趣味が悪いアクセサリー…じゃねぇな、人の首だ
「そういや手配書で見たことあるな…確か『首切りザンク』だったか?」
「そうだよぉ?さて、お嬢さんは首を斬られた後どんな…っ!?」
ゆっくりと近づいてきていたが、突如何かを察したのか後ろに飛び下がる
「ハハハ…何者だ坊主…どんな未来を見ても俺が死んでいる…!?」
何を言っているのかさっぱりだが…まぁここでホイホイ逃がしてまた殺しに来られても困る
恨みとかはないが…
「そりゃご愁傷さん、悪いがここで死ね」
『KAMEN RAIDE DECADE』
そうして『ディケイド』に変身する
「まさか‥!だがいくら実力があろうとも無駄だ…ふん!」
そういうと額にくっついていた…目玉?が怪しく光る
初めは目くらましかと思ったが、光が収まるとそこにいたのは、さっきの男がゆっくりと近づいてくる姿だった
「目くらましなら最初から向かって来いよ、何がしたかったんだ」
そう言って蹴りを叩き込んで吹き飛ばすと、空中で体勢を立て直して着地した男が、驚いた様子で
「何!?貴様の大切な奴が見えたはずだ!!」
と言ってくる
大切な奴…ねぇ…
「生憎だが」
そんな奴一人もいないんだわ
まぁ本当は二人いるんだけど…もう会うこともないだろうしね
自分でも少し驚くほどに低い声でそう言った後、〈サイドハンドル〉を引いて、『ライドブッカー』から一枚のカードを取り出してバックルに差し込み、〈サイドハンドル〉を元に戻すと
『KAMEN RAIDE KABUTO』
そんな音声と共に、僕の体は『仮面ライダーカブト』へと変わる
「くそっ!くそくそくそっ!!こんなところで死ねるかぁぁぁ!!」
男がそう言って殴りかかってくるのを見ながら、再びカードを差し込む
「恨みはないんだけど…じゃあね」
『FINAL ATTACK RAIDE KA・KA・KA・KABUTO』
そう音声が流れるのと同時に、左足で突っ込んでくる男の顔面に蹴りを放つと、その男の頭が「パーン」という音を立てて文字通り弾け飛び、司令塔である頭を失った体はその場に倒れる
と、同時に元々男の頭であった肉片がかかってくる
気持ち悪いことこの上ないが、頭を弾き飛ばしたときになった音で誰かが気づいてくるのも困るので、その場から去ることを優先する
「ここから逃げたら体洗いたいねぇ…」
『ATTACK RAIDE INVISIBLE』
そうしてその場から姿を消して、退散した
しかし、その光景を誰かに見られていたということに、この時の僕はまだ気づいていなかった
「首切りザンクが死んだ!?」
そう言って驚く金髪の女性…近頃帝都を騒がせている組織のメンバー、『ナイトレイド』の一人である『レオーネ』
元々帝都のスラム出身だったが、帝具を使えたことにより革命軍からスカウトされた
「あぁ、今朝見つかった首なし死体がそうらしい」
その反応に対して今朝の新聞を机に置く銀髪の女性…『ナイトレイド』のボスである『ナジェンダ』
もともと帝国の将軍だったが、帝国の腐敗を見て革命軍に入った人物である
なお、その時にとある人物によって右腕を吹き飛ばされ、それ以来義手となっている
「誰だ?その首切りザンクって?」
「ハッ、これだから何も知らない田舎者は」
「なんだと!?」
そう言って言い争いを始める茶髪の少年…『タツミ』と、ピンク髪の少女…『マイン』
タツミは最近入った所謂新入りで、マインはナイトレイドのメンバーである
因みにこの二人のやり取りは今に始まったことではないので、全員スルーしている
「それで?いったい誰がやったんだ?」
そう聞く筋骨隆々の男性…元帝国軍人の『ブラート』
帝国の腐敗っぷりに、革命軍に寝返ったという過去を持つ
因みにホモ疑惑がかかっている…本人が否定していないせいで事実かもしれないという…
「帝都の密偵がたまたま目撃していたいたが…どうも最近噂になっている奴だそうだ」
「最近噂になっているって言うと…あぁ、正体不明の…」
そういう緑髪の少年…『ラバック』
ナジェンダに一目惚れして革命軍に入った少年である
因みにこの組織にはもう一人、『シェーレ』と呼ばれる少女がいるが、未だに起きてきていない
そして先ほどラバックが言った「正体不明」と呼ばれる人物は、『仮面ライダーディケイド』に変身する少年の事である
なぜそういわれているのかというと、一つはまず変身者がわかっていない、そして目撃証言が少ないということによるものだった
「だがとうとう変身者が分かった、密偵が以前から怪しいと睨んでいた人物だったそうだ」
「本当か!?」
「あぁ、特徴は…」
そう言って密偵が報告してきた特徴を全員…シェーレを除くが、に話すナジェンダ
「…というわけだ、何か質…どうしたアカメ?」
「ボス、そいつを仲間にしてもいいか?」
そう言う黒髪で赤い瞳の少女…『アカメ』
普段はこんなことを言わない筈のアカメからそんな言葉が出てきたことに一同は驚く
「どうしたんだ親友?知り合いなのか?」
「…多分、というより確実に…私の弟だ」
「「「「「はぁ!?」」」」」
アカメの言葉に驚いて大声を出す一同
どこかの部屋から何かが転げ落ちるような音がした
が、一同はそれに気づかないほどに混乱していた
その後、暫くの間質問などが飛び交ったが、最終的にナジェンダが全員を黙らせた後、かなりの時間熟考したうえ、アカメに対しその少年…弟を仲間にするという提案にGOサインを出した
ただし、手配書が出回っていることから接触は夜間のみ、万が一に備えてナイトレイド全員が待機するという条件付きではあったが、アカメはそれを了承した
「待っててくれ…今迎えに行くからな…ロレメ…」
数年ぶりに再会することになるであろう弟…ロレメに対して、アカメはそう呟いた
なお、騒ぎが収まったころに起きてきたシェーレにはたんこぶが出来ていた
「っくしゅん!…誰か噂してるのかな…まぁいいか…」
僕なんかを噂することなんてないだろうしね
主人公の顔はアカメそっくりです
なお、ヒロインは体の部位の色で察してください