この作品に出てくるアーティファクト『
まだ、正体が知りたくない方は学園祭篇後の話で正体が明らかになる予定ですのでそれまで待っていただいてもよいと思います。
このか達は疲れを癒すのと作戦会議の為、エヴァの別荘でくつろいでいる。
そんなこのかの下へ、シロウから超が動き出したと連絡が入った。
このかはすぐにカードを額に当て、返事をする。
「ほんま! わかったわ。すぐネギ君に知らせるえ……?」
返事をしている最中、変なノイズが聞こえ始めシロウの声が遠くなってく。
大きめの声で呼びかけるがノイズが酷くなって返答は聞こえず、ブツリと念話が切れてしまった。
このかの様子にいち早く気付いた刹那がどうしたのか? と尋ねてくる。
「超ちゃんが何かはじめたみたいなんやけど、途中で念話が切れてしもたんよ」
「なるほど。急ぎネギ先生に報告に行きましょう」
「そやね」
このかと刹那は、ネギにシロウの事を報告しに行く。
超が動き出した事を聞いたネギは、みんなに「魔法の存在を世界にばらす」という超の目的と、自分は先生として超を止める。みんなの力を貸して欲しいという自分の思いを告げ、別送を出た。
別荘を出たネギは、他の魔法先生達と連絡を取り合う為に1人で移動。
残ったこのか達は念話の途絶えたシロウを探すべく世界樹の方へと向かうが、周囲の静かな雰囲気を疑問に思った千雨がパソコンで日付を確認すると、学園祭から一週間も経過していた。千雨がネットで調べた結果、魔法は公になってしまっている事が判明。
つまり、超の計画は成功してしまったのだ。
このか達は刹那の提案で、現状を整理する目的もかねて一度エヴァの家に戻る事にした。
エヴァの家へ着くと、別荘である水晶に「私の勝ちネ♪」と書かれた紙を発見。
魔法の手紙だと気づいたアスナが、内容を再生する。
「やあ。ネギ先生とそのお仲間達。スマナイが、これで君達の負けネ」
すると、立体映像の超が話し始めた。
「納得のいかぬ敗北ではあろうガ、最も良い戦略とは戦わずして勝つこと。悪く思わないで欲しいネ。こんな事もあろうかと、ネギ坊主に貸した
超の発言に皆唖然とし、言葉を発する事が出来ない。
超が言った事が真実ならば、魔法先生達が、そしてあのシロウが敗北したという事になる。
「───ようこそ諸君。我が新世界へ」
その後、超は自分の計画を全て話し、最後に「また会おう、諸君」と言葉を残し、メッセージの再生は終了した。
一方その頃。
ネギは超の起こした事の責任の一端が課され、武蔵麻帆良にある教会の地下の魔法使い本部のさらに地下深く、魔法の使えない部屋に連れて行かれてしまった。
そこでネギは
超は学園祭最終日の世界樹の魔力が最も増大する時間に告白阻止ポイントである6箇所の魔力溜まりをロボット軍団で占拠し、直径3kmに及ぶ巨大魔方陣で「強制認識魔法」を発動させた。
「強制認識魔法」は地球上に12箇所存在する麻帆良と同等の「聖地」と共振・増幅され、3時間後には全地球を覆い尽くす。
「僕達はこの一週間事態の収拾に努めていたが、彼女の高度なプログラムによって守護され拡散し続ける魔法に関する情報を消去し尽くす事は不可能だった。……もうかなりの人間が世界の真相に迫っているだろう」
ガンドルフィーニの語る内容にネギは唖然とし声を発する事が出来ない。
「半年が経つ頃には、世界全ての人間が魔法の存在を自明のものとして認識する事となる」
ガンドルフィーニの話を最後まで聞いて、ネギは一つの疑問が浮かぶ。
シロウはどうしたのかと。シロウがいればそう簡単に超が計画を成功させられるとは思えない。
もし、シロウがランサーと戦っている間に超が計画を実行したとしても、シロウとランサーの事を教えてくれてもいいはずだ。
だが、ガンドルフィーニの話に一切シロウに関するは話なかった。
「あの、シロウさんは?」
「ああ、彼か」
シロウの名前を出すと、ガンドルフィーニの表情には怒りの色が見え、瀬流彦は困ったような顔、タカミチは暗い表情を見せる。
「彼はね、姿を消したよ」
「えっ!?」
ガンドルフィーニの言葉が理解できない。
敗北したでもなく。
逃げ出したでもなく。
姿を消した?
「それは、どういう?」
「どうもこうもない! 君には連絡を控えていたが、彼は我々の組織とは合わないとすでに魔法先生をやめていた。騒ぎが起きた時は高音君たちに一般人の非難を支持して以降、誰も目撃者がいない。超鈴音も姿が見えないところを見るに、彼も仲間だったんじゃないのか!?」
「そっ、そんな!」
シロウが過去の改竄をしようとする超に手を貸すとは思えない。
それに、シロウは自分に「できるかぎり君に力を貸そう」と言ってくれた。そんな中姿を消したということは、何か理由があるはずだ。
ネギは頭の中に浮かぶ最悪の可能性を考えないよう、自分に言い聞かせる。
「少し落ち着いて、ガンドルフィーニ先生」
怒りで興奮するガンドルフィーニをタカミチが抑える。
「瀬流彦先生、すまないけどガンドルフィーニ先生を頼むよ。後は僕が話しておくから」
「わかりました。いきましょう、ガンドルフィーニ先生」
瀬流彦は、ガンドルフィーニを連れ部屋を出ていった。
タカミチは一度大きく深呼吸をすると、ネギの前の席に座る。
「これは、まだ学園長にしか話していないんだが……ネギ君、落ち着いて聞いてくれ。彼は、エミヤは死んだ」
「……え?」
タカミチは事の全てを語る。
シロウとタカミチの前に現れた、超と青い槍兵。シロウは槍兵と、タカミチは超とそれぞれ戦う事になる。
「僕は超君との戦いに集中していたから、エミヤと……ランサーといったかな? その2人の戦いの様子はわからない。けれど、僕が超君に敗北する寸前、確かに見たよ。エミヤは真紅の槍に心臓を貫かれていた」
シロウが死んだ。その言葉を聞いた瞬間、ネギの頭の中は真っ白になり何も考えられなくなった。
よくわからない感情が体中を埋め尽くす。体温はどんどん上昇し、何かが溢れ出しそうな感覚に陥る。
「なっ!?」
ネギから溢れ出す魔力にタカミチは驚愕する。
ここは、特殊な文字の書かれた壁で出来た部屋で一切魔力を使う事が出来ない。だというのに、今のネギからは大量の魔力が溢れ出してきている。激しい感情の揺れに、ネギの膨大な魔力が暴走してしまったのだ。
「落ち着くんだネギ君!」
「うぁぁああああああああ!!!!!!」
タカミチの声はネギには届いていない。
「くっ、仕方ない」
タカミチはネギの鳩尾に拳を叩き込み、気絶させる事によってネギの暴走を止めた。
「……すまないネギ君」
現在、このか達は超の手がかりがないかエヴァの家を調べていた。
皆それぞれ地下やリビングを探す。その時ふとこのかは誰も2階のエヴァの部屋を探してない事に気づき、1人階段を登る。部屋に入り辺りを見渡すと、ベッドの上に置いてある包みと手紙、そして見覚えのあるペンダントを見つける。
「これって、しろうの……」
ペンダントを拾い上げると、吸い寄せられたかのようにこのかは一緒に置かれていた包みを開く。
包みの中に入っていたのは、刀身が綺麗な銀色で柄が海のように青い西洋の剣。
何故これがここにあるのだろう? 疑問に思いながら、このかは一緒に置いてあった手紙を読む。
部屋に特定の人物意外を寄せ付けない、人避けの結界を張っておいた。
故にこれを読んでるのは近衛このか、お前だろう。
いいかこのか、落ち着いて読め。
エミヤシロウは、ランサーとの戦いで心臓を貫かれ───この世界から消滅した。
その剣とペンダントはヤツの形見だ。お前が持つのがいいだろう。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル
「ぅあ……」
手紙を読み終えた瞬間剣から流れ込んでくる大量の情報。
このかは頭の中が真っ白になり、体の力が抜けその場に座り込んでしまった。
手紙を開いた時点で結界は解除されたのだろう。このかを探しに来た刹那が座り込むこのかに気づき駆け寄る。
「お嬢様! どうしたんですか!?」
「せ、せっちゃん。しろうが……」
「お嬢様……! 失礼します!」
自分の肩を掴むこのかの手に握られた手紙に気づいた刹那は、その手紙を受け取り内容に目を通して驚愕した。
「そ、そんな……士郎先生が!!」
その時、下からアスナといつの間にか来ていたカモに呼ばれ。多少動揺していたものの、刹那は放心状態のこのかを支えながら1階へ降りる。
刹那に支えられるようにして下りてきたこのかを見て皆手を止めて集まり、刹那が手紙に書かれていた内容を読み上げた。
内容を聞いたアスナ達は、皆顔が見る見るうちに青ざめていく。
「マジかよ……まさか、旦那まで……」
シロウが負けた事にカモも驚いている。
「このか姉さん! カードは、旦那のカードはどうなってるんすか!?」
カモの言葉にこのかはすぐカードを確認するが、カードには魔法陣しか描かれておらず、シロウの絵が消えてしまっていた。
仮契約カードに詳しくない刹那がカモに問いかけるが、カモも詳しくはわからないらしい。
「
パクティオーカードは契約した主が死んだ場合、カードの背景が真っ白になる。
しかし、従者側であるシロウが死んだこのカードは、シロウの絵だけが消え背景の魔方陣は残っている。
従者側が死んだ時、主にはカード自体不必要となる為本来は契約が切れ消滅するといわれている。
これが普通なのか、シロウが特別なのかは分からない。だが、シロウがいないとなっては、この世界で頼れる人はいない。
まさに絶望的状況である。
「……どうやら、あまり考えている暇は無い様でござるよ」
楓の言葉に窓から外を見ると、2人の魔法先生。神鳴流剣士である刀子と、西洋魔術師の神多羅木がすぐ近くまでやってきていた。
「どうするでござるか? 戦うか、それともおとなしく捕まるか」
みんな頭が混乱していて、どうすればいいか考え付かない。
実際、現状で戦えるのは、なんとか自分の感情をコントロールできている刹那と楓くらいだろう。
「……やはり、ここは力ずくで切り抜けて兄貴の救出に向かおう」
「何でだよ!?」
カモの発言に、この中で唯一の一般人である千雨が講義する。
「まあ聞け。このまま捕まれば何時間、もしくは何日間拘束されるか分からねぇ。だが、上手く兄貴を救出できれば、学園祭3日目に戻って旦那にもまた会える可能性がある」
「何か策があるでござるか?」
「ああ、俺っちの予想通りなら上手くいくハズだ。それと、ちうっち! アンタにはネットで調べてほしい事がある」
千雨は一瞬考える。一般人の自分はただ巻き込まれただけだから、事情を話せばすぐに解放されるかもしれない。
ただ、それをするという事はクラスメイトを見捨てるという事だ。頭では見捨てた方がリスクがなくていいとわかっている。しかし、千雨の心は……。
「っ……わかったよ! けど、ここじゃ無理だ。どこかネットに繋げる環境じゃないと」
皆がネギを救出する事を決めたと判断した楓と刹那は視線を合わせ、頷きあう。
ここで魔法先生を足止めし、皆を逃がすのが自分たちの仕事だと。
「刹那」
「ああ」
刹那は
「手持ちの人形では2人しか作れませんでした。後は早乙女さんのアーティファクトで何とかしてください」
そして、刹那と楓は外へ向かって歩き出す。
「我々が、魔法先生を抑えておくでござる。皆はその隙にネギ坊主を」
「古、お嬢様を任せた」
いくら刹那と楓とはいえ、魔法先生が相手ではそう長くは持たないだろう。
2人が外に出ると、ハルナはアーティファクト『
「よっしゃ、ずらがるよ!」
「アーティファクトとかいうヤツより、お前のペン速の方が異常だよ」
ハルナ、千雨と次々にエヴァの家を後にする。その中で1人、ぽかんとこのかがつっ立っていた。
アスナと古は心配になり、このかの傍へよる。
すると、元気の無いこのかがふらふらと歩き出した。
「くーふぇい、お願い」
「うむ!」
足のおぼつかないこのかを、古が抱えて走り出す。
「大丈夫このか?」
「この剣を持った時。ウチ、見てしもうたんよ。……しろうの最後」
目に涙を溜めながら、このかは手に持った
そして、シロウがどんな最後だったのかを。
「……大丈夫よ、このか」
アスナは、タカミチを救出しに地下に向かった時、シロウに言われた言葉を思い出した。
《君の明るさは好ましいものだ。その明るさには人を元気にする力がある。》
今、こんな時だからこそ、自分がみんなに元気をあげなきゃいけないんじゃないだろうか?
親友のこのかを元気付けてあげなければならないんじゃないだろうか?
そう思ったアスナは、精一杯の笑顔でこのかに言う。
「きっと大丈夫よ、このか。カモも言ってたでしょ? また士郎に会えるかもって。ってことは、学園祭の最終日に戻る方法が何かあるのよ。その剣を士郎が残したのも、きっとこうなる事が分かっていたから。だから、このかがそんなんじゃ、士郎に会った時に怒られちゃうわよ?」
アスナの励ましの言葉を聞いたこのかは、目に溜まった涙を拭う。
その通りだ。泣くことならいつでもできる。でも、泣いていたせいで全てが手遅れでしたではどうしようもない。
「ありがとうアスナ。くーちゃんももう大丈夫や、自分で走れるえ」
「む? うむ、了解アル」
今まで静かだった古は、空気を読んで黙っていたわけではなく、ただ話の内容が理解できなかっただけらしい。
話をしているうちに、先に走っていた千雨達とも合流する事が出来た。
「おい、見ろオコジョ!こんな林道に電話BOXが!」
「ラッキー!そいつでネットに繋げるか?」
「ああ。ISDNだから、ちと遅いがな」
千雨は、パソコンとコードをカバンから出してすぐに準備を始め、カモの指示で麻帆大の「世界樹をこよなく愛する会」のHPを調べる。
千雨がパソコンを操作する中、複数の気配が近づいてくる事に古が気づく。
「む……来るアル!」
古の声にみんなはすぐに反応し。戦える古とアスナが前に出て、他の者達が少し下がる。
現れたのは、愛衣と黒髪おさげのメガネっ娘を連れた高音だった。高音の後ろには、彼女の魔法である影の人形が十数体控えている。
「あなた達、ここでおとなしく捕まりなさい。もし抵抗すると言うのなら、この正義の味方。高音・D・グッドマンが成敗して差し上げます!」
高々と声を上げて言ってはいるが、今回の件で
とはいえ、これは絶望的な状況である。戦えるものは古とアスナだけ、他の者は魔法の矢すら防げない状況。
だが、そこでアスナはあることに気づく。高音達は、遠距離型の魔法使い。高音は接近戦もできるが、魔法の付加に頼る所が大きい。と、いうことは……。
「くーふぇ」
「うむ?」
アスナは、ウインクで古に合図を送る。古はそれで、アスナのやろうとしてることを理解した。
さすがは、体力自慢のバカレンジャー。勉強に関しては頭が悪くとも、体を動かす事に関しては、頭の回転が速いのだ。
アスナと古は同時に飛び出す。
アスナがハリセンを振るうと、高音の『黒衣の盾』が紙切れのように消し飛とんだ。
そこに、すかさず古が拳を叩き込むが、ギリギリの所でガードされてしまう。
「止められたアル!」
「流石にやるわねっ……きゃっ!」
離脱しようと試みるがアスナは影に吹き飛ばされ、古も影の人形に囲まれる。
その間に愛衣とメガネの少女ナツメグは呪文を詠唱し、残りのメンバーを襲う。
『
螺旋状に捻り合いながら炎と水の柱がこのか達を襲う。アスナは高音、古は影の人形に足止めをくらい、助けにいけない。目の前に迫る赤と青の螺旋に、このかは思わず目を閉じた。
その瞬間、このかのポケットに入っていたシロウとの
「え……あ!」
このかがうっすらと目を開けると、そこにあったのは宙に浮いて輝く『
このかは
すると、
それは、シロウが消える寸前の光景。
《本当に貴様に想いを力に変える能力があるならば、私の想いを持っていけ。必ず
それは、本来ならばありえないこと。
『
いや、もしかすると付加能力として付加できるのかもしれないが、シロウはそんな事はしていない。
唯一つ確かなのは、主亡き後も『
「そっか、しろうは最後までウチらの事心配しててくれたんや」
シロウの思いが自分一人に向けられたものでないのが少し悔しいが、このかにはもう悲しみの感情は無い。
あるのは感謝と、もう一度会いたいという思いのみ。
高音から距離をとったアスナと影の人形を蹴散らし戻ってきた古に、このかは強く宣言する。
「アスナにくーちゃん。これがあればウチも戦える。はようネギ君助けに行こう!」
元気が戻ったこのかに、アスナは安心する。
「くっ、神楽坂さんの能力だけでもやっかいだというのに、あの剣も魔法を掻き消せるなんて」
正確には『
それは、シロウさえも気づいていない『
まあ、何もしらない高音からしてみれば、アスナの
「いくよ、このか!」
「うん!」
2人の振り下ろした『
高音がこのかとアスナに集中している一瞬の間に、古はナツメグを気絶させた。
「ナツメグ!? 愛衣!」
「はいっ、お姉さま!」
高音の言葉に愛衣はアーティファクト『
「アスナ、みんなを頼むえ!」
「ちょっ!? このか!」
愛衣が構えたのを見て、このかが走り出す。今のこのかは、記録の剣から読み取ったシロウの経験を憑依した状態である。それも記録の剣の能力で、記録された人物の経験を自らに投影する事が出来る。シロウの経験を憑依させる魔術と違う所は、筋力までは変化はしない。あくまで、経験、情報だけという所。
だが、本来ならば
明確な理由はこのかにはわかっていないが『
エミヤシロウのアーティファクト『
エミヤシロウが生涯持ち続けた遠坂凛の赤い宝石のペンダント。
エミヤシロウが投影し、自身の記憶を記録した
この3つが揃って、はじめて起こる奇跡である。
「『
武装解除により、ハルナ、夕映、のどかの杖とアーティファクトは吹き飛ばされる。
しかし、シロウの経験を憑依した事によって得た偽・心眼で愛衣の行動を予測していたこのかは、武装解除の範囲から離脱し高音へと迫っていた。
このかは影の槍の雨を最小限の動きでかわし、『
「やりますわね。しかし、貴女の技術では私が再び『黒衣の盾』を作る前に攻撃するのは不可能……!?」
読みは鋭くともこのかの身体能力自体は高くないと見抜いた高音は
その後、ハルナのアーティファクトで描いたカモの簡易ゴーレムを紐代わりにして高音達の腕を縛り、のどかのアーティファクト『
「よーし。いくわよ、みんな!」
「「おおー!!」」
アスナの掛け声で気合を入れ直し、このか達はネギを救出しに再び走り出した。
地下の幽閉部屋。床に毛布をかけられ寝かされていたネギは目を覚ました。
何故だか体が痛む。知らない天井。見知らぬ文字のぎっしり書かれた壁。
自分の手を見ると、
ネギは困惑していた。何故こんな所にいるのだろうと。
「目が覚めたかい、ネギ君」
声のした方を見るとタカミチが椅子に座ってタバコを吸っていた。
その瞬間全てを思い出した。自分の居間置かれている状況も。
そして、シロウの死を知って暴走した自分のことも。
「あ……ごめん、タカミチ」
「いや。僕の方こそすまない。ストレートに言い過ぎたね」
「ううん……」
重い沈黙が部屋を包む。
一度暴走した事により落ち着きはしたが、やはりシロウの敗北。シロウの死と言う事実に、ネギは言葉が出ない。
そんな沈黙をタカミチが破った。
「ネギ君。君は、これからどうするつもりだい?」
ネギは力なく顔を上げる。
その瞳は絶望の色が見え、焦点が定まっていない。
「君が寝ている間に連絡があってね。アスナ君達が捕らえに来た魔法先生、生徒達を悉く退けここに向かっているらしい。おそらくは君を助ける為だろう」
「アスナさん達が……」
アスナ達がここを目指している事を知ったネギは、目を閉じ何かを考え始める。
最初ガンドルフィーニ先生にここに連れられてきた時、カモがカシオペアを持ってどこかへ行った。おそらくはアスナ達の所だ。
カシオペアを持って自分の救出に向かっていると言う事は、まだ過去にもどるチャンスがあるのかもしれない。
「もう一度聞くよ、ネギ君。君はどうする?」
「……タカミチ。学園祭最終日の事を、出来るだけ詳しく僕に教えて」
目を開けたネギの目には先ほどまでの絶望の色は微塵も無く。強い意志の篭った眼をしていた。
「僕はみんなと帰るんだ。学園祭最終日に!」
現在このか達は、のどかのアーティファクト『いどのえにっき』によって愛衣から聞き出した、ネギの幽閉場所である教会へ来ている。
中庭に地下への入り口があるのだが、その途中に
「やっぱそう簡単にはいかないかー。どうする? いっちょ正面突破でも……」
「馬鹿か早乙女。相手は魔法先生とかいうヤツなんだろ? 素人のアタシらじゃ、やられちまうって」
無茶な事を言うハルナを千雨が止める。
だが、確かに無茶かもしれないが、中庭へ行くにはあの2人を何とかしなければならない。いくらアスナ、古、このかの3人がかりでも、正面突破は難しい。となれば、上手く隙を突かなければならないだろう。
「……アスナ、くーちゃん。ちょい耳かして」
何かを思いついたこのかが、アスナと古に耳打ちする。
「うむ! OKアル」
「私らは大丈夫だと思うけど、このかは大丈夫なの?」
このかの作戦を聞いたアスナは心配そうに聞き返す。
このかの提案した作戦はこうだ。
まず、アスナと古が天井に登り、魔法先生達の頭上へ移動する。
そして、このかが魔法の射手を魔法先生に放ち、魔法の矢に気を取られている隙にアスナと古が2人を気絶させるという作戦。
「大丈夫やて。ウチもエヴァちゃんの別荘で修行しとるんよ?」
「そっか。じゃあ任せた」
「うん」
このかとアスナは こつん と拳を合わせた。
アスナ達が魔法先生達の頭上に移動した事を確認し、このかはポケットから練習用の小型杖を取り出す。
ちなみに、『
「
このかから放たれる5本の光の矢。
しかし、その矢はいつもと少し違う。普段の魔法の矢より、一回り矢が大きいのだ。
このかは疑問に思ったものの、それも『
「む!」
「侵入者!?」
ガンドルフィーニと瀬流彦は対魔法障壁で魔法の矢を防ぐ。障壁と矢の衝突で視界が覆われた瞬間アスナと古は天井から飛び降り、アスナがハリセンでガンドルフィーニと瀬流彦の対物理障壁を破壊。そこに古が拳を叩き込み2人を気絶させた。
「OKアル!」
「あんたらスゲー!」
隙を突いたとはいえ魔法先生達を倒したアスナ達に、ハルナは驚きの声を上げる。
古は倒れる先生達と自分の拳を交互に見詰めて思う。アスナの障壁破壊と自分の拳法のコンボは、魔法使い達に超有効だと。
「やったわね、このか。凄いじゃない、さっきの魔法の矢。何かネギのより大きかったけど?」
「う、うん」
褒めてくれるのは嬉しいが、このか自身何故矢の威力があがったのかは分からない。
とりあえず、学園祭の日に戻ったらシロウとエヴァに相談しようと心に決め、今は気にせずネギの救出に集中する事にした。
中庭にあった隠し通路から、螺旋階段を下りること約40分。地下30階分くらいの下りた所で、ようやくネギの幽閉されている部屋につながる通路へと到着する。
「はぁ……はぁ……やっとついた」
「ネギ先生はこの先です~」
「姐さん時間がねぇ、急ごうぜ!」
みんなは「もうすぐネギに会える」と軽い足取りで先へと進んでいくが、ただ1人、夕映だけはこの状況に疑問を抱いていた。
「……約40分もかけて下りた階段が、たったの30階?」
確かに地下30階ともなれば、それなりに時間がかかるだろう。
しかし、夕映達は寄り道などせず、いや、そもそも一本道だから寄り道など出来るはずもない道を、ただひたすら下り続けたというのにそれにしては浅い。40分で地下30階というのは時間が合わなすぎる。
「待ってください皆さん。何か嫌な予感が……」
「え?何、夕映ちゃん?」
夕映の声によりアスナは足を止める。
だが、このかは見てしまった。アスナの先。暗闇の中に光る目と、よだれを滴らせた口に光る白い牙を。
「危ないアスナ!」
このかは駆け出だした。闇に中にいる獣がその太い腕を振り上げ、アスナを襲おうとした所にこのかは割り込み、記録の剣に記録されたシロウの戦闘経験から最適な方法を検索し実行する。
振り下ろされた獣の腕にタイミングを合わせて『全てを救う正義の味方』を振るい、衝撃と同時に後ろへ飛ぶ。
シロウなら勢いを殺しうまく着地する事が出来るだろうが、頭ではイメージできてもこのかの身体能力ではそれは不可能。このかは後ろにいたアスナごと吹き飛ばされ、壁へと打ちつけられてしまった。
「うぅ」
「ごほっ!」
「大丈夫ですか!? アスナさん、このかさん!」
吹き飛ばされた2人の下へ夕映が駆け寄る。このかのおかげで僅かだが勢いを殺せた為、2人とも軽傷だ。
「グウゥゥゥ」
通路の奥の闇の中から現れたのは、背中に小さな子供を乗せた頭が3つで鬣が無数の蛇になっている巨大な犬。
その姿は子供という違和感を除けば、まるで神話に出てくる
「どこまでファンタジーなんだよっ!?」
「リリリ、リ、リアル
「いえー鬣が蛇ですからこの人? はケルベロスさんのお兄さんのオルトロスさんでは……あれ? でもオルトロスさんは頭が2つのハズだから……いとこさん?」
化け物の登場に慌てる千雨とハルナ。のどかに至っては混乱して正常な思考が出来ず解説を始めている。
「フリーズすんな本屋ー! つーかやべぇ!! 逃げるぞ!」
千雨とハルナはのどかを引っ張りながらケルベロスから逃げる。
古が助けに入ろうとするが、新たに鳥の頭と羽に鈎爪状の前足、馬の体に後ろ足の神話に出てくるヒポグリフに似た怪物がそれを阻止する。
「くっ! 新手アルか!?」
襲い掛かる爪に、古は後退する。古達が獣に襲われている中、このかとアスナはようやく起き上がった。
「アスナさん、このかさん、大丈夫なのですか!?」
心配する夕映に頷いた2人は痛む体を押さえながらも立ち上がる。
「待て、姐さん。あの魔獣、召喚されたものでもない限り、姐さんでもキツいぜ! それに、このか姐さんは戦い慣れてないんですから無理しないくれよ!」
カモは怪我をしている2人を止めようとするが、アスナもこのかもここで引く気はないらしく、お互い武器を構える。
「いや。君達はここで終わりだよ」
その時、通路の奥から現れた影と声。現れた影の正体は、とても冷たい目をしたタカミチだった。
「……高畑先生、通してください。じゃないと皆がオバケ犬に」
「では、彼女達を連れてくるべきじゃなかった」
タカミチは目だけでなく、声色までもとても冷たく、その事実にアスナは驚きを隠せない。
「エヴァにも、そして
タカミチの右手と左手が光だし、それぞれに『魔力』と『気』が収束する。収束した魔力と気を胸の前で合わせ、咸掛法を使った。
「こちらの世界に首を突っ込み続けるつもりなら───それなりの、覚悟をしておけと」
タカミチからは、目に見えて咸掛の魔力が溢れ出している。
「このか、ここは私に任せて本屋ちゃん達の方に行って」
「アスナ……大丈夫なん?」
このかは心配だった。アスナが好きな相手であるタカミチと戦う事が出来るのかが。
それに、アスナはタカミチにふられたばかりだ。辛くない筈がない。
「ん、大丈夫! ……出来れば高畑先生とは戦いたくないけど。ここで逃げたら、士郎に言った『決意』が嘘になっちゃうからね」
《だから私は、この世界に足を踏み入れる。ネギを守る為に》
それは、武道会でアスナがシロウに宣言したこと。
魔法世界に関わるのは危険だと、自分たちを守る為に忠告し続けてくれたシロウ。
そして、自分が壁となってまでシロウは自分の
そんな彼が認めてくれた私の
「わかった。アスナ、頑張って」
その思いが伝わったのか、このかはアスナを信じのどか達の救出に向かった。
「うん!」
両手をポケットに入れるタカミチに対し、アスナはハリセンを握り直し構える。
その時、後ろにいた夕映がアスナの前に出た。確かめたいことがあると言って。
「綾瀬君か。君と話す事はない。下がらないと痛い目を見る事になる。僕はネギ先生ほど甘くはない」
「……なるほど。
夕映は先ほどから、このタカミチに違和感を感じていた。
そして、その違和感を確実にする為にある事を試す。
「どうぞ、痛い目なり何なりお好きにしてくださいです。私達の元担任のあなたに、それができるのでしたら」
「……そうかい」
その瞬間、腹部と顔面に数発の居合い拳を受け、夕映は壁まで吹き飛ばされた。
アスナと夕映の肩から落ちたカモは、急いで夕映に駆け寄る。
「何を驚くアスナ君。この程度で動揺するようなら、君はやはりただの女子中学生として過ごした方がいい」
タカミチの声に恐怖し体が震える。だが、ここで引き下がるわけにはいかない。諦めるわけにはいかない。
アスナは震える体に喝を入れ、その眼にしっかりとタカミチを見据えてハリセンを構えた。
「そうか、残念だよ。……いくぞ」
このかがアスナの下を離れのどか達の方へ行くと、のどかと千雨がケルベロスに足で踏みつけられていた。
「パル、下がって!」
「このか!?」
狙うのはケルベロスの足の付け根。今の威力の上がっている魔法の矢なら、上手くいけば足を吹き飛ばせるかもしれないし、もし吹き飛ばす事が出来なくても足をずらしてのどか達を助ける事くらいは出来るはず。
「
走る光の矢は全てケルベロスの足の付け根に命中。
足を吹き飛ばす事は出来なかったが、前足に衝撃を受けたケルベロスはバランスが取れず前のめりに転倒した。
ケルベロスが転んでのどか達が解放された瞬間、ハルナはアーティファクトに絵を描き始める。
「よしっ、描けた! いでよ、我が下僕一号! 『
描き終わるのとほぼ同時に、ケルベロスが起き上がる。
起き上がったケルベロスの鬣の蛇が伸び襲ってくるのを、ハルナの描いた片手が鋭い剣で出来ている女騎士がケルベロスの四肢を切り落とす。
「やった! けどグロっ!?」
喜びもつかの間、ケルベロスの体はビデオの巻き戻しでも見ているかのように再生し再び襲い掛かる。
このかはハルナに向かって駆け寄りながら、振り下ろされる前足に魔法の矢を当て僅かにずらし、ハルナを突き飛ばす様に飛び込んで何とかケルベロスの前足を回避する。
しかし、飛び込んだ時に足を挫いてしまい、まともに動けない。
「グォォオ!」
突進してくるケルベロス。このかは何とか逃げようと『全てを救う正義の味方』を杖のようにして立ち上がるが、間に合わない。
「
そこに、割って入った古がケルベロスを吹き飛ばす。
「スマナイネ。トリウマにてこずてて、遅くなたアル。このかの事は刹那に任されてるから、後は私に任せるアルよ」
先ほど吹き飛ばしたケルベロスと、古が倒したはずのヒポグリフが起き上がり、古達を囲むように近づいてくる。
「アイヤ~タフな獣達アルね~」
倒しても倒しても再生する獣達に、流石の古も焦りを覚え始める。
しかし、自分がここであきらめれば、後ろにいるこのか達に危害が及ぶ。刹那にこのかを任された以上、その信頼を裏切るわけにはいかない。
「このか、ハルナ援護を頼むアル」
「了解や」
「OK」
古は拳に気を集中させ、みんなより少し前へ出る。
その後ろで、このかは杖と『全てを救う正義の味方』を構え、ハルナは『落書帝国』に絵を描きいつでも古の援護が出来る状態で待つ。
『
古の拳に集中していた気が爪の様に鋭くなりヒポグリフを切り裂く。そこへ、振るわれたケルベロスの爪をこのかの魔法の矢とハルナの描いた盾を持った騎士が阻止。すかさず古がケルベロスを気の爪でバラバラにするが、2匹ともすぐに再生してしまう。
「また再生アルか」
「きりがないね~。このか、魔法で何とかなんない?」
「ウチまだ、魔法の射手と簡単な治癒魔法しか使えへんのよ」
打開策が見つからず、困り果てていた時 パキィン と、何かが割れるような音と共に目の前からケルベロスとヒポグリフが消え去った……。
タカミチの豪殺・居合い拳が頬を掠める。
ネギからの魔力のバックアップがない生身の状態で、アスナはタカミチの豪殺・居合い拳を避け続ける。今まで素人だったことを考えれば、それはもう達人レベルといっても過言ではない。
アスナがタカミチの相手をしている間に、夕映はこの状況を打破する方法を模索する。
「大丈夫か? ゆえっち」
「いえ。正直かなり痛いですが……この状況を打破することが出来るかもしれません」
そう言って、夕映はアーティファクトを出す。
「私のアーティファクト『
夕映が操作する本のからは、ホログラム映像の様にいくつも情報(ページ)が飛び出している。
「今調べた所、『咸掛法』や『魔法無効化』についても詳しく記されているです」
その事実にカモは驚愕する。
よく見れば、深度Aランクの機密情報まで載っているではないか。
こればらば、タカミチの技を破る方法も調べられるかもしれない。
「!!」
その時、タカミチの豪殺・居合い拳の直撃を食らってしまったアスナが地面に叩きつけられた。
「大丈夫ですか!?」
「姐さん!?」
床に開いた大穴の中心で倒れるアスナに駆け寄ると、アスナは力なく起き上がった。
「だ、大丈夫。剣で防いだから」
アスナの身の危険に反応したのか、ハリセンは大剣へと姿を変えていた。
倒れるアスナの下へ、タカミチが一歩一歩近づいてくる。夕映はタカミチに気づかれぬよう、小声でアスナに話しかけた。
「高畑先生の咸掛法を破る方法があります」
「え?」
「私の言う通りにしてください。これは、理論上高畑先生にも防げないはずです。あなたの能力は、それほど強力なのです」
「わかった。どうすればいいの?」
「まずはですね……」
夕映話を聞いたアスナは、再びタカミチと戦い始める。
離れれば、高威力の豪殺・居合い拳を食らう。そう思ったアスナは、多少のダメージを覚悟して接近。
「
威力の弱い居合い拳を全身に受けながらもアスナは夕映から聞いた言葉を唱え、体を反転させ捻るように『ハマノツルギ』を峰打ちで振りおろす。
「む!」
アスナとの距離が近い為、タカミチは居合い拳は使えない。
止むを得ず、タカミチはハマノツルギを手で受け止める。
巻き起こる風と衝撃。夕映の話ならば、これでタカミチを倒せるはずだった。
しかし……
「ふ、ふはははは! 残念だったねアスナ君。何やら策があった様だけど、僕には通じないよ」
タカミチは無傷で、不適に笑っていた。
「そんなっ!? き、効いてないんですか、高畑先生!?」
「な、何でだ? タカミチさんの方が上手だったって事か?」
変化のないタカミチにアスナとカモは驚くが、夕映は違った。
元教え子を平気で攻撃するその姿勢。
タカミチらしくない笑い。
アスナの術が効かない。
夕映は頭の中で今までの違和感を並べ、整理し証明する。
これら全てのことにより、今まで違和感だったものが確信へと変わる。
「失礼ですが。高畑先生、私たちの勝ちです」
夕映は堂々と勝ちを宣言した。
あまりに突然なことに、タカミチだけでなく味方のアスナまで状況がつかめない。
「私達の知らない「裏の世界」での高畑先生が大変厳しい方だとして。元教え子の私や、ましてやアスナさんを躊躇なく傷つけて平気な顔をしていられる人でしょうか? 私にはそうは思えません。なぜなら……高畑先生、あなたはニセモノだからです」
夕映は ビシッ と、指をタカミチに突きつける。
「上手く高畑先生に似せたようですが、多少設定が甘かったですね。「衛宮先生」ではなく「エミヤ」、「ネギ先生」ではなく「ネギ君」、そして「綾瀬君」ではなく「夕映君」です。居残りの多かったバカレンジャーの面々は、皆名前で呼んでいらっしゃいました」
夕映の言葉に、僅かだが偽タカミチの表情に動揺の色が見える。
「さらに、アスナさんの無効化が効かなかったのはマズかったですね。いくら偽りの世界とはいえ、強く設定しすぎです」
「ど、どういうこと? 夕映ちゃん」
話が見えないアスナが夕映に問いかける。
すると、夕映はアスナに近づき『ハマノツルギ』に触れる。
「つまり、この高畑先生は……いえ、この状況そのものが全て幻覚だという事です。……
夕映が呪文を呟くと同時に パキィン と、何かが割れるような音がして偽りの世界が崩壊する。
「あ……う……?」
そこにいたのは、ケルベロスの背中に乗っていた子供。
子供の足元には、ヒポグリフ、ケルベロス、タカミチの人形。
おそらく、それでタカミチ達を作り出していたのだろう。
「あなたが犯人ですね。おチビさん」
はい。というわけで、今回はこのかやアスナ達のお話でした。
ほぼ原作通りに進んでいるので、楽しんでいただけているかはわかりませんが、今後ともよろしくお願いします!
それでは、また次回!