仮面ライダーSPIRITS〜混沌の死者達〜 作:仮面ライダーハードエボル
side:診療所
親友の滝と再会し、新たな後輩ライダーのチェイスにで会った一文字隼人。
滝から受けとったニューヨークで起こった事件の新聞と本郷からの伝号を聞き、状況を察した。
「そうか・・・・・・本郷が・・・・・・」
「あっそ」
「新しい敵ね・・・そっちの方は新人君と一緒にヨロシクって伝えといてくれ」
話を聞いた一文字は滝とチェイスに笑って言った。それを見た滝は唖然とした。
「な・・・・・・おい・・・何だそれ!!」
「・・・・・・」
戦いに参戦する気が無いのか、立ち去ろうとする一文字に滝はゲリラから聞いた〝
「あの写真を見たゲリラが言ってたぞ・・・〝
「・・・・・・」
「他にも〝ウルフ〟っつう怪人が戦場に出没してるって話も聞いた」
「お前・・・そいつと一体何があった?」
滝に問われた一文字は暫く黙っていたと思ったらつけ牙を着けた状態で振り返った。
「バ〜〜〜レ〜〜〜タ〜〜〜カ〜〜〜」
「・・・・・・」(ꐦ꒪⌓꒪)
(犬・・・・・・)
一文字の悪ふざけにイラついた滝は思わずボカッと殴り、チェイスはその様子を犬と連想した。
「オイお前ら!遊んでないで手伝え!!」
「そうよ!人手が足りないのよ!!」
「あ、ワリワリ!真美さん、乾!!」
「あの2人、結構キツい正確なのな・・・」
乾巧と真美に怒鳴られた3人は診療所の戻り、けが人の手当や食事の配給に洗濯の手伝いに入った。
診療所に来て数時間───乾巧と一緒に洗濯に勤しんしでいた滝がヤケクソ気味に声を上げた。
「───って何やってんだよ俺はーーー!!!」
「洗濯だろ?」ジャブジャブっ
「たくよォ・・・あいつは・・・一文字は世界を救える男だぞ。こんな所で飯の炊き出しをやってる奴じゃねぇーんだぞ・・・・・・」
「世界を救える・・・か・・・随分と大それた考えだな」
「というかこんな所はないんじゃない?」
「あ・・・・・・」( ´ㅁ` ;)
乾巧と真美の2人にツッコミを受けた滝は自分の失言に気付き、冷や汗を流す。
しかし真美の方はそれを気にする様子を見せず、
「昔の事は知らないけど・・・・・・彼は彼なりなのよ。放っといてやったら?」
そう言って真美は写真の束を滝に渡し、診療所にいる子供達の心情を話した。
「写真・・・一文字が撮ったやつか・・・・・・・・・!」
「気づいたか?笑ってる奴らが一人もいないだろ?」
「あの子達は皆、家を焼かれ・・・親を殺されたわ・・・目の前でね・・・」
「そして信じる事が出来なくなった・・・殺し合いを続ける大人達をね」
「・・・・・・」
「体に触らせてもくれないのよ・・・怪我をしているのに・・・たまらないわ・・・たまらない・・・」
女医の真美は怪我をした子供達にまともに手当出来ず、信用もされてない悔しさと何も出来ない自身の無力を静かに語った。
「
「そう簡単に帰れる訳ないでしょ!!あの子達を助けたくて此処に来たのに・・・まだ何も・・・・・・!」
悔しそうに語った真美は滝に例の噂について聞いた。
「ねぇ・・・戦場に出る〝赤い拳の悪魔〟と〝灰色の狼〟」
真美に戦場を荒らす謎の人物達の話をふられ、ギクッとなる滝と何故か一緒にギクッとなった乾巧。
真美はそんな2人の様子に気づかず、そのまま話を続けた。
「一体何者なのかしら・・・敵も味方もおかまいなしに・・・まるで憎しみを煽り立てて内戦を長引かせたいとしか思えない」
「誰かが何らかの得があって何処か見えない所で・・・だとしたらそいつらは本物の怪物よ」
「・・・・・・」
真美の険悪感を隠さない態度に滝は何も言わず、暗い雰囲気を変える為に黙々と洗濯をしている乾に声をかけた。
「そっそう言えば乾さん・・・だっけ?アンタはどうして此処に?」
「・・・俺の夢を叶える為に来ただけだ・・・・・・」
「夢・・・?」
「世界中の洗濯物を・・・真っ白にする事だ・・・・・・」
乾はしかめた顔を少しだけ優しそうな雰囲気を出し、夢を語った。
「世界中の洗濯物を真っ白って・・・・・・」
「あら、いい夢じゃない」
「うっせ・・・・・・」
2人の反応に乾は気恥しそうに洗濯物を続けた。そこへチェイスが3人分の食事を持って来た。
「食事を持って来たぞ・・・」
───熱々のスープとパンを置いて・・・。
「おっサンキュー」
「・・・熱過ぎるだろ・・・・・・」(°°;)
side:夜の診療所
「すっかり暗くなっちまったな・・・」
「確かに・・・」
滝とチェイスは結局診療所を手伝い続け、最後の仕事が終わる頃には辺りはすっかり真っ暗な闇になっていた。
怪我人や子供達もすっかり寝静まり、起きていたのは滝とチェイスやそばにいる乾に真美、別の場所で写真を現像していた一文字だけだった。
「もう夜だし何時ゲリラが出て来てもおかしくわないわ。もう此処に泊まってったら?」
「おお、そいつはありがてぇ!」
「世話になる・・・」
そう言って滝とチェイスは真美のご厚意に有難く受け入れ、診療所の寝床で夜を過す事になった。
───しかしその数時間後、忍び寄って来た悪意に容易く壊された・・・。
真夜中の診療所に突如地響きが起き、それを皮切りに診療所から離れた所で銃撃戦が勃発した。
飛び交う銃弾の軌跡や大砲の爆炎が辺りを照らし、破壊の音楽が逃げ惑う診療所の患者達の耳に入ってくる。
「戦闘っ!?こんな・・・避難地区のすぐ側でかよ!!!」
「それより患者達を早く移動させるぞ!!」
直ぐそばでの戦闘に滝は悪態をつき、乾は患者達を逃そうと動き、真美は戦場に少しだけ近づいて罵倒した。
「やめてよ!!バカーーー!!」
「∑おい、危ねぇって!!」
「あんた達互いに正義とか悪とか言って人を傷つけて・・・あんた達はただ酔っ払って弱者を虐めているだけじゃない!!!」
「子供達にとったら殺し合う大人達はみんな悪魔よ!!!」
「あんたの叫びは最もだ!だが今は患者達の避難が先だ!!」
腹ただしく、悔しそうに叫ぶ真美を滝は避難させようと引っ張っていた所に何者かが飛び掛ってきた。
「フンっ!!」ドガッ!!
「ガァっ!?」
「「!?」」
寸前の所でチェイスが何者かを蹴飛ばした事で滝と真美に被害はなかった。
「チェイス!」
「油断するな、滝」
「なっ・・・何だ、コイツは・・・?」
滝はチェイスが蹴飛ばした襲撃者を見て眉をひそめた。その姿は全身真っ黒の鎧で、日本の足軽を思わせる様な姿だった。
その足軽はゆっくりと立ち上がって落とした槍の武器を持って構え、その後ろに更に同じ姿の足軽が3人現れた。
「なっ何なのよ、こいつら・・・?」
「少なくとも、悪党なのは確か見たいだな・・・!」
ただの襲撃ない事態に滝は銃を取りだし、チェイスはシグナルバイクを取り出した。
そんな二人を見た足軽達は再び襲いかかり、滝とチェイスは槍の猛攻を捌きながら応戦した。
「ハァァっ!!」
「グウゥッ!?」
「チェっチェイスさん!!その姿は!?」
「今は後だ!それより患者達の避難が先だ!!」
足軽4人をチェイサーに任せ、滝は真美を連れて患者達の救出に向かった。
しかしその先にも複数の足軽達が患者や子供達を追い立て、建物などを破壊していた。
「こんのォ!!」ドゥンドゥン!!
「∑グァッ!!」
「コッチよ!急いで!!」
滝が銃で足軽に応戦している隙に真美が患者や子供達を安全な所まで避難させる。
その近くに乾巧も子供達を足軽から庇いながら避難させていたが、更にそこへ銃火器を持ったゲリラの部隊まで現れた。
「ゲリラまで・・・・・・!」
足軽に続いてゲリラの出現に診療所は更に困惑し、患者達は為す術もなく逃げ回った。
それを見た乾巧は何処か覚悟を決めた様な顔をし、ゲリラと足軽達の前に立って腕を交差して構えた。
乾巧の叫びと共にその身が灰色の光に包まれ、姿を変えていった。
燃え尽きた様な灰色の体色に体の所々に爪の様に鋭い突起物があり、顔に狼の意匠が施されていた。
その姿こそ乾巧の持つ真の姿───ウルフオルフェノク。1度死んだ人間が急激に進化した新しい人間の姿。
その姿に変わった乾巧───〝ウルフ〟は武器である鋭い爪で足軽をはじき飛ばし、ゲリラの武器を破壊した。
「ハァァっ!!」
「∑グァッ!!」
「っ!!?」
「乾・・・!?」
「嘘でしょ・・・乾さんが〝ウルフ〟・・・・・・!?」
「・・・・・・」
姿が変わる一部始終を見ていた滝と真美は驚嘆し、患者や子供達は恐怖に震えながら〝ウルフ〟を見ていた。
そんな皆の反応を少し一瞥した〝ウルフ〟は直ぐに足軽とゲリラに目を向け、応戦を始めた。───しかしその戦い方は襲われていた患者や子供達を守っている様に見えた。
そんな〝ウルフ〟の戦う姿を見た滝は仮面ライダーと同じ何かを見た気がした。
(あいつ・・・本郷や一文字と同じ様に・・・・・・)
「ハァァーーっ!!」
「∑チェイサー!!」
殿をしていたチェイサーも合流し、〝ウルフ〟と背中合わせになる様に襲撃者達に立ち塞がった。
しかし突然の襲撃出会った為、徐々に塀の壁際まで追い込まれ、チェイサーと〝ウルフ〟が患者や子供達を背に庇うようにしていた。
「オイオイ・・・此処にはケガ人やガキ共しかいないんだぜ。これが人間のやる事かよ?」
「フム・・・正に人道に反する行為だ。故にそのインパクトは実にいい宣伝になる」
「最も、此処にいたのはただの人間では無い様だが・・・?」
そう言ってゲリラの戦車の搭乗口から指揮官らしき男が
その指揮官は今朝滝とチェイスが巻き込まれた銃撃戦で死んだハズのグィン将軍だった。
「グィン将軍・・・・・・!?!!射殺されたハズじゃあ・・・」
死んだハズの人間が目の前で得意げに語る姿に声を上げる滝に見た事ない最新型のライフルを持ったゲリラが向けた。
「そのライフルに戦車・・・そして足軽の様な黒い鎧・・・最新型か?ゲリラにしちゃあ過ぎた武装だぜ」
「テメェら・・・一体・・・・・・」
「1人残らず死ぬのだ・・・聞いてもなんの意味も無い」
「なぁ・・・そうだろ?神に見放された人々よ・・・・・・」
そう言って滝達を見下すグィン将軍の目はかつて滝とチェイサーに立ち塞がった神父と同じ狂気を感じた。
「!!お前・・・・・・」
ジャキッ
「!!」
「滝さん!!」
ライフルを滝に向けて撃ってきたゲリラを〝ウルフ〟が咄嗟に庇い、滝を守った。
そして〝ウルフ〟の後ろで庇われた滝は目の前のゲリラが今朝の銃撃戦で会った若者だった。
「!!お前・・・空港の・・・」
「ダン・・・ナ・・・ロシ・・・・・・テくれ・・・」
「・・・・・・・・・オッケー」
涙を流しながら苦しそうに訴える若者に滝はその願いを汲み取り、持っていた改造ナックルを顔面に叩きつけた。
しかし素手で殴った事もあり、爆破の衝撃で痺れる手を抑える滝が見たのは人の皮が敗れ、飛蝗のような赤い異形の顔だった。
「コイツらは・・・・・・そうか、お前らが戦争の虐殺を・・・!!」
滝が確信を持って言い切る前にグィン将軍の乗る戦車の砲身が滝達に狙いを定めた。
その直前にチェイサーと〝ウルフ〟が砲弾を防ぐ為に前に出た。
「やめろおぉっ!!!」
放たれた砲弾を防ごうと動いた〝ウルフ〟とチェイサーより早く
「赤い・・・拳・・・」
「一文字ィ!!」
「え・・・・・・?」
「ギギギギ・・・!!」
破壊された砲弾の爆炎から姿を現した存在に改造ゲリラが襲いかかるが、逆に返り討ちにあった。
「ギ・・・ギギ・・・・・・ギ・・・コレデ・・・・・・シネ・・・ル」
滝の攻撃でもビクともしなかったゲリラが一撃で爆死───そんな光景を見た真美や子供達は恐怖に顔を歪めていた。
「ウソ・・・あれが・・・隼人さん・・・あの人まで・・・」
「!!」
乾が〝ウルフ〟、一文字が〝赤い拳の悪魔〟というショックな事実を知った真美や子供達。
そんな彼女達の様子を見た滝は乾と一文字がこうなる事を覚悟の上で真の姿を見せたのだと理解した。
「一文字・・・乾・・・お前ら・・・・・・!!」
この世界に生まれた仮面ライダー1号と肩を並べ、〝力の2号〟と呼ばれる仮面ライダー。
1号と揃う事で〝ダブルライダー〟と呼ばれ、2人が揃うだけで敵は竦み上がるのは確かだ。
仮面ライダーチェイサーとウルフオルフェノク、そして仮面ライダー2号。
この3人の戦闘力を見ていたグィン将軍は面白いモノを見たと言わんばかりに笑みを浮かべ、改造ゲリラ達は顔の皮を剥ぎ取り、足軽達は槍を構え直して3人の前に立ち塞がった。
「ほほぉ・・・どいつもこいつも素晴らしい性能じゃないか!!お前達の作戦目的とIDは!?」
side:???
「仮面ライダー2号はともかく・・・ウルフオルフェノクに仮面ライダーチェイサーか・・・・・・面白くなってきたね♪」