ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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104話・神話の戦い(蹂躙)

 それは神話の戦いだった。既に英雄や逸脱者の領域さえも超えたブリタにとってもそう思えるほどの戦いだった。いや、もしかしたらそれ蹂躙だったのかも知れない。国さえも滅ぼしてしまいそうな樹のモンスターの猛撃は、モモンガの魔法で全て防がれ、逆にモモンガの攻撃は一撃でモンスターに大ダメージを与えていく。

 空から降る星を眺めながらブリタは改めてモモンガの力の偉大さを知った。

 

 プレイヤーの偉業を幼き頃より教えられてきたクレマンティーヌだったが、聞くと見るとは大違いとはまさにこの事だと実感した。いや、ひょっとするならば、モモンガは彼の6大神をも凌ぐ神なのではないだろうか。それとも星を降らせる事の出来る程の力を全ての神が有していたのだろうが。答えは分からない。ただ、モモンガこそが自分の仕える神なのだと、クレマンティーヌは確信した。

 

 力の次元が違う。心の何処かでモモンガの力を甘く見ていたのだろう、ブレインはモモンガの行使する魔法の1つ1つに息をのみながら彼の者の力を目に焼き付けた。魔法詠唱者の強さと剣士の強さはまるで別物で、モモンガがいくら強くても自分には関係無いように思っていた。しかしそうでは無い。モモンガと自分とでは強さの種類では無く次元が違うのだ。彼の言う通りにれべる上げなるものを続ければ自分の強さの次元も上がるのだろうか、そう考えるとブレインの魂は震えた。

 

 戦慄。モモンガの魔法を目の当たりにしたアルシェはただただ戦慄した。僅か数日で自身を第6位階のステージにまで押し上げた彼の実力は、その遥か高みにあることは知っていた。現にアルシェは彼女が有するタレントでモモンガのオーラを目の当たりにしていたのだ。それでも、アルシェが想像する第10位階魔法というものは彼女の経験からくる想像より上のモノだった。一体どうして、空から降る星を想像出来ようか。これが本当に魔法によるものなのだろうか。このままモモンガのもとで修行すれば自身もあの頂き到達するのだろうか。自身が星を降らせる魔法を行使する姿を想像出来なかったアルシェは小さく首を横に振った。

 

 「ふぅ、時間対策がされていると拘束も面倒だな。さてトドメはブリタさんに任せるとして、取りあえずクレマンティーヌとブレイン、それにアルシェ、あれに攻撃してダメージを負わせてみてくれ。表皮が傷つく程度の攻撃で構わん」

 

 樹のモンスターを魔法で拘束したモモンガが、飛行の魔法を解きゆっくりと空から降りて来て皆に告げた。

 

 「「「はいっ!!」」」

 

 クレマンティーヌは変わらぬ態度だが、他の2人の態度は明らかに今までよりも素直に感じたモモンガは首を傾げつつ3人の攻撃を見守った。

 

 クレマンティーヌは【疾風走破】と刺突系の武技を組み合わせたオリジナルの武技を、ブレインはガゼフの生み出した【6光連斬】と自身が生み出した【神閃】を組み合わせた武技を、アルシェは習得した第6位階魔法の中で最高の攻撃力を誇る魔法をそれぞれ使い、樹のモンスターにダメージを与えてた。

 

 「うむ、どれもちゃんとダメージを与えられているな」

 

 見ると、表皮には傷と焦げ目が出来ていた。自分たちの最大の攻撃でも殆どダメージを与える事が出来なかった事にショックを隠せない3人とは違いモモンガは満足気に頷いている。

 

 「それでは最後にブリタさん、トドメを刺しちゃってください」

 

 「全くトドメを刺せる自信が無いけど、取りあえず全力で攻撃すれば良いのよね?」

 

 ブリタはモモンガに借り受けた神々しい輝きを放つ巨大な槌を振り上げ、高く飛びあがると、その槌を思い切り振り下ろした。

 

 ブリタの一撃は樹のモンスターの幹をえぐり取り、モンスターは叫び声に似た音をたてながら倒壊していった。

 

 

 

 

 

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