アイテムと魔法を併用してスレイン法国の再訪を視覚的、聴覚的に確認していたモモンガは自身の後ろに控えるクレマンティーヌに確認を取った。
「確か、お前の話では番外席次というのは先日戦闘した男を上回る強さを有しているのだったな?」
「はい。歴代の神人と呼ばれる人間の中でも飛びぬけた力を有しているようです。法国の中でも1、2を争う実力を持っているのは間違いないかと」
「ん?他にも神人が居るのか?」
「いえ、神人は隊長と番外席次だけです。番外席次と並ぶ実力を持つ可能性があるのは6大神に仕えていた従属神です」
「そういえばスルシャーナというプレイヤーのNPCが今でも生きていると言っていたな。なるほど、確かにそいつならレベル100でも不思議では無いか。いや、6大神とやらの戦力を考えるとNPCのレベルを限界まで上げれいる可能性はそこまで高くは無いか……とは言え油断は禁物だな」
「彼の従属神が戦闘に参加した記録は少なくとも数百年はありません。一説によれば戦闘しないことで魔神化を抑えているのではと言われています。詳細は分かりませんが今後戦闘に出てくる可能性は低いと思われます」
「では先ずは番外席次とやらを探して見るか。エイヴァーシャー大森林に向かったと思うか?」
「私は番外席次と関りが無かったので詳しくは分かりませんが。先ほどの神官長たちのやり取りを聞く限り恐らくは」
「そうだな。では樹のモンスターと戦った地点に視点を移して見るか」
モモンガは手を動かして
目的の場所付近まで映像が進んだ時、鏡移る映像の端に、森の中で激しく光る場所のをモモンガ達は発見した。
モモンガは直ぐに
「戦闘が行われている様だな」
「モモンガ様、今映像に移った髪が白と黒に分かれている女が番外席次です」
「この広い森で随分とすんなり見つかるものだな。戦っている者たちの情報は分かるか?」
「アレはあの辺りに住むエルフどもですね。法国は奴らを目の敵にしていましたので、あの樹のモンスターを操ってあの場所に差し向けたのも恐らくエルフどもを滅ぼすのが目的だったかと思われます」
「ふむ、なるほどな」
モモンガはクレマンティーヌに聞いた情報を踏まえた上で、映し出された映像を見た。
戦いは一方的であった。100近い数のエルフがみるみるウチにその数を減らしていった。
エルフの残りが10人ほどになった頃、その場にさらに1人の男のエルフが現れた。番外席次と呼ばれる少女と同じ、オッドアイの持ち主だ。男は番外席次の戦いを見ると口の端を上げた。その笑みは不適とも、下卑ているとも言えるものだった。