タイトルでネタバレをしていくスタイル。
「……うっ」
番外席次が目を覚ますと、そこは見知らぬ天井の下ではあったが、うつ伏せに組み伏せられているたため天井は確認できない。ただ、自身が寝かされているのが石台の上であることは直ぐに理解できた。
「目が覚めたか?」
聞き覚えのある男の声が後頭部の方から聞こえた。その声には愉悦感の様なものが感じ取れた。
「………ふふ、気を失っている相手も拘束しないと犯せないなんて、小さい男ね。心配しないでも、最初に言ったように私の目的も強い子を成すことよ。抵抗なんてしないわ」
エルフの王は笑いながら話す番外席次の頭を掴むと石台に顔面を打ち付けた。
「ぐう!」
番外席次がうめき声を漏らす。
「勘違いするなよ?貴様の子ではなく俺の子だ。貴様は今から子を孕み産む為だけの存在になるのだ。まぁ、俺の子が孕めるだけども感謝して欲しいものだがな」
「……本当に小さい男ね」
エルフの王は尚も悪態をつく番外席次の顔面を再び石台に打ち付けた。
「躾甲斐があるな、お前は。いつまでそんな態度が取れるか楽しみだ」
それから、王の躾が進み、番外席次がぐったりと動かなくなったころ。彼が行為を行おうとズボンに手を掛けたその時、彼は背後に気配を感じ振り向いた。そこには暗黒の門が形成されていた。
「あれは、
「ほう、
門の向こうから知らぬ男の声が聞こえて来た。しかし、次の瞬間
女は信じられないスピードでエルフの王と距離を詰めるとその巨大な槌を振るった。
「<強殴><連続攻撃>!!」
「ぐはっ!!」
石で出来た壁に叩きつけられたエルフの王は血を吐きだす。彼が叩きつけられた石壁は大きく砕け、その威力を物語っている。並みの者ならば間違いなく即死だろうその攻撃を受けたエルフの王は大きなダメージを受けたようだが、致命傷には至っていない様だった。
しかし攻撃はまだ終わらない。別の女が大槌の女の背後から現れ、手にしていたクナイと呼ばれる武器を投擲して来た。
「<疾風流星>!!」
クレマンティーヌが投げたクナイは音速を越えて小さな破裂音を上げた。
武器こそ目視で追えないエルフの王であったが、クレマンティーヌの何かを投げる動作を見て咄嗟に首を横に曲げて回避を試みた。しかし完全には回避しきれなかったクナイがエルフの王の耳を貫いた。
「ぐぁっ!俺の耳が!!おのれ貴様ら、何者だ?!」
「アレを避ける何て、どんな反射神経してんのよ」
クレマンティーヌは先ほど投擲したクナイに結び付けた糸を引き、自身の手元に戻ってきたそれを器用にキャッチした。
「というかブリタ。モモンガ様に最大火力でって言われたでしょ。なんで六光連斬を使わないのよ?」
「槌じゃ使えないのよ、あの武技。大剣なら10光まで使えるようになったんだけどね。クレマンティーヌこそ、今のが最大火力?」
「私は元々威力より速さ担当なのよ。それでも並みの奴なら即死させられる自身がある攻撃だったんだけどなぁ。それに私も慣れない武器で使える武技が少ないのよ。今度ブレインににんじゃ用の武技でも開発させようかな」
「無理じゃない?」
2人は軽い感じで会話をしながらも、その視線は鋭くエルフの王を捉えていた。
「おれの!何者かは知らんが舐めるなよ!お前たちも捕まえて孕み袋にしてやる!!」
「本当に屑ね」
「王の器じゃないよねぇ~」
こうして始まった戦いは苛烈を極めた。
戦いは数十分にも及んだが、遂に終わりの時が近づいていた。もともと番外席次との戦闘でかなりの体力と魔力を消耗していたエルフの王は、疲労もあって動きが鈍っていた。そこに生じた隙をクレマンティーヌが見逃さず、武器を投擲しエルフの王の足の腱を斬り、体勢を崩したところにブリタの槌が襲い掛かる。
それが決め手となった。
「ば……かな……この俺……が……」
それがエルフの王の最後の言葉だった。