「体力は回復したようですが、目を覚ましませんね」
ブリタとクレマンティーヌの回復を済ませた一行は、続いて気を失っている番外席次の回復を行った。と言っても2人とは違い全快はさせずに赤いユグドラシルポーション一本のみを振りかけただけだ。
「とりあえずこちらの用事を先に済ませて、それでも目を覚まさなかったら気絶状態を回復するアイテムでも使って見るか」
モモンガはブリタとクレマンティーヌのレベルをチャックする。
「おお!ブリタさんはレベル70手前、クレマンティーヌも65越えだ。思った通り良い経験値になったな!惜しむらくはスキルを覚えない事か……先の戦闘で思ったがやはり決定打が無さすぎる。レベルにあった武技を覚えられればいくらかマシなんだが、先にブレインのレベルを上げて武技を開発させるべきだったか?いや、そろそろブリタさんにも武技が開発できないか試して貰うべきか……」
モモンガが何やらブツブツ呟いて、至高の海に沈みかけていたところをブリタがすくい上げる。
「おーい、何をブツブツ言ってるのよ」
「おっと、失礼しました。取りあえず二人の武器を交換しましょうか。ブリタさんは次はグローブですね。クレマンティーヌは弓矢なんてどうだ?」
「仰せのままに」
「うむ」
モモンガはブリタに黒い金属で要所をガードしたグローブを、クレマンティーヌに何やら文字の刻まれた派手な弓を手渡し、代わりに今まで装備させていた大槌とクナイを回収した。
「ついでにクレマンティーヌの防具も交換しよう。経験値習得率上昇のセット効果は大きいが流石に性能が心許ないからな。そうだな、忍者の職業レベルがほぼMAXになっている筈だから忍者用装備が良いな。確か持っていた筈だが……」
モモンガはインベントリに手を入れ、何かを探す様に手を動かした。
「う~んと…………お?これ何て良いんじゃないか?」
モモンガが取り出したのは紫のボディスーツだった。素材は何か分からないがヌラヌラと輝いていて、脇腹とふくらはぎの部分が網目状になっている。
「確か大昔に発売されたのゲームとのコラボ衣装だったか?コラボイベントの装備の割に破格な性能でな。素早さが5割増し、攻撃に1割の確率で即死を付与するだったか。勿論防御力も見習い戦乙女の鎧より遥かに高いぞ」
「かような素晴らしい装備を貸与して頂ける事に感謝いたします」
恭しく忍者用の装備を受け取るクレマンティーヌに、モモンガは満足そうに頷く。
その様子を横で見ていたブリタがポツリと一言漏らした。
「…………変態」
対〇忍です………………………………何か?