ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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36話・キーリストラン

 「忠誠を受け入れるって、ドラゴンなんてどうするのよ?」

 

 二者のやり取りを聞いていたブリタがモモンガに訊ねる。

 

 「ハムスケと同じようにエ・ランテルの冒険者組合で魔獣登録をすればよいのでは?」

 

 「……絶対騒ぎになるわね。まぁ、今更だけど。アンタは本当に良いの?自分の仲間を殺した奴に忠誠を誓うなんて?」

 

 「殺したのはブリタさんで私じゃないですけどね」

 

 「黙らっしゃい」

 

 『元々ドラゴンは仲間意識というモノが希薄な種族で御座います。こうしてコミュニティを形成している方が異端と言えるほどですので、御安心ください。これからは偉大なる御方に忠誠を誓います』

 

 キーリストランは服従のポーズを崩さぬままで応えた。

 

 「その偉大なる御方と言うのは長いな。私はモモンガと言う。こちらはブリタだ。今度からはその名で呼ぶようにしろ」

 

 『ははっ!モモンガ様!!』

 

 「では、私の配下になった、キー……何だったか?」

 

 『キーリストラン=デンシュシュアに御座います。モモンガ様』

 

 「そうか。ではキーリストランに最初の命令を下す。この城にいる他のドラゴンたちをここに連れてこい。その祭、事前に事情を説明し服従するか敵対するかを選ばせておけ。分かったか?」

 

 『はっ!』

 

 「では、行け」

 

 キーリストランは全速力でモモンガに背を向け走っていった。流石にこの狭い城内では自由に飛び回ることは出来ない様だ。

 モモンガが満足そうに頷いているとモモンガの肩にブリタの手が置かれた。モモンガが振り返るとブリタは笑顔のまま怒るという器用な表情をしていた。

 

 「モモンガ。他のドラゴンって?私聞いてないんだけど?」

 

 「聞かれませんでしたからね。実は後10数匹ほど居るんですよ。良かったですね、まだまだレベル上げが出来ますよ☆」

 

 モモンガはてへという効果音が聞こえてきそうな仕草でお道化て見せた。その瞬間、格闘系の職業は習得していない筈のブリタの拳が修行僧もビックリな速度でモモンガの頭蓋骨にクリティカルヒットした。

 

 「そういう事は先に言いなさいよ!!」

 

 「ちょっとした茶目っ気じゃないですか。今のブリタさんなら何の問題も無く倒せますって。ドラゴンはその体の大きさで強さが決まるみたいですけど、さっきの奴より多き奴は居ませんでしたし」

 

 「そういう問題じゃなくて心の準備ってもんがあんのよ!!はぁ、残りの奴ら大人しく全員投降しないかしら……」

 

 「ドラゴンはプライドが高いのがデフォルトみたいですから無理じゃないですかね。ところでキーリストランが戻ってくる前にドラゴンを解体してしまいましょう。ドラゴンの素材は肉、皮、牙、鱗、何処をとっても使い道があるんですよ。まぁ錬金施設とか無いんで暫くは塩漬けですけどね。あっ―――」

 

 会話の途中で急に不安になる声を上げたモモンガをブリタが心配そうに見る。

 

 「なに?どうかした?」

 

 「ブリタさん。霜の竜(フロスト・ドラゴン)の討伐証明部位ってどこだかご存じですか?」

 

 「………………さぁ?」

 

 「………」

 

 結局、全ての素材をインベントリにぶち込んで、討伐証明部位は後日エ・ランテルの冒険者組合にて確認する事になった。

 




 ここ最近の「」率が以上に高いのは悪い傾向な気がする……

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