ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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38話・巣穴改造

 拠点であるグリーン・シークレット・ハウスの近くに転移門が開き、そこから【鉄の闘志】の二人が姿を現す。その後ろには2体のドラゴンを引きつれている。拠点内にいたクレマンティーヌがいち早くその気配に気が付き拠点から出てくるとモモンガの前に片膝を付き頭を垂れた。なお、ハムスケは拠点内の広間で熟睡している。

 

 「お帰りなさいませ、モモンガ様」

 

 「ああ、私たちが留守の間何か変わりは無かったか?」

 

 「報告する様な事案は何も起こりませんでした」

 

 「そうか、ならば良い。それと紹介しておこう、新しいペットとしてドラゴンを2匹ほど連れて来た。体の大き方がキーリストランでぽっちゃりしたのがへジンマールだ。扱いはハムスケと同じで構わん」

 

 「畏まりました。しかし、ハムスケより体が大きいですね。これほどのサイズだと拠点の広間で狭すぎるかと……」

 

 クレマンティーヌに言われるまで住みかの事など何も考えていなかったが、言われてみればなるほど確かにと、モモンガはドラゴンたちの住みかについて一考する。

 

 「それもそうだな。よし、以前ハムスケが巣穴として使っていた洞穴を改造して犬小屋ならぬドラゴン小屋を作ってそこに住まわせるか」

 

 「モモンガ様御自らペットの為の小屋を御作りに?」

 

 「ん?何か変か?ペットを飼うなら小屋は主人が用意するのが当たり前だろう。なぁに、以前カルネ村で拠点制作系の魔法は練習したからな容易に用意出来るだろう……ダジャレじゃないぞ?」

 

 モモンガの寒すぎるギャグにクレマンティーヌは心の中で顔を歪めるがそれを表面にはおくびにも出さぬ様心がける。

 

 「ペットの小屋作りか、DIYみたいでちょっと楽しそうとは思わないか?」

 

 DIY、それが何かは知らないが、クレマンティーヌは肯定の意を示した。ドラゴンのサイズを考えるならば、絶対に日曜大工などというレベルでは出来ない事は明確だが、そんな突っ込みを出来る者はこの場にはいなかった。

 

 「ねぇモモンガ、それ私は役に立てそうにないから先に部屋で休んで良い?」

 

 それまで大人しく会話を聞いていたブリタはモモンガに許可を取るとさっさと拠点の中に姿を消した。

 

 「クレマンティーヌ、お前も部屋で休んで構わないぞ?」

 

 「いえ、お供致します」

 

 「そうか?まぁ好きにしろ」

 

 「はっ!」

 

 ドラゴンたちを待たせ、モモンガとクレマンティーヌは洞穴へと足を踏み入れる。少しだけクレマンティーヌと相談しながらデザインを固める。今後ペットが増える可能性を考慮し部屋は6つ用意することにした。地面は整地し壁は出来るだけシンプルに、強度を考慮し石柱を12本立てた。部屋にはそれぞれ巨大な扉を付けてドラゴンサイズのモンスターでも問題なく出入りできる様にする。寝床を用意し、マジックアイテムで灯りを確保すれば完成だ。

 

 「少しシンプルに作り過ぎたか?はやりかつての仲間の様なデザインセンスは私には無いか……」

 

 少し寂しそうにしているモモンガの背中にクレマンティーヌが声を掛ける。

 

 「いえ、十分過ぎるかと。これ程の建造物を僅か数分で作ってしまうモモンガ様の魔法に、改めて感服いたしました」

 

 「そうか?そうだな、そういう事にしておこうか。それではクレマンティーヌ、ドラゴンたちを連れてきてくれ」

 

 「はっ!」

 

 この後部屋を案内されたキーリストランとへジンマールだったが、満足そうにしているキーリストランと違いへジンマールは何処か不満そうだった。当然どこか不満かと聞かれて素直に答えられるはずも無いので軽く脅すと、何でも嘗ての根城には沢山の書物があり、へジンマールの趣味は読書だったのだという。モモンガは直ぐに本棚を作り、一度転移門でドラゴンたちの根城にしていた城に戻ると、本をインベントリの中に手当たり次第に突っ込んで持ち帰った。知識は力だ。へジンマールにはそちら方面で役にたってもらおうという腹積もりらしい。後、暇な時に借りて読もうとしていた。

 

 

 

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