ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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39話・クレマンティーヌのお手製資料(1ページ目)

 霜の竜(フロスト・ドラゴン)との戦いから数日が過ぎた。【鉄の闘志】はあの戦いの2日後、霜の巨人(フロスト・ジャイアント)でのレベル上げも済ませ、今は拠点内部でゴロゴロと過ごしていた。

 特にすることも無く広間で武器を磨いていたブリタと自身の後ろに控えるクレマンティーヌに、先ほどまで何やら魔法を使用していたモモンガが声を掛けた。

 

 「現在のブリタさんのレベルは40ちょっとですね。ついでにクレマンティーヌは30代半ばといったところか」

 

 幾つかの魔法を併用し、大まかなレベルを算出したモモンガが2人にその数字を伝えた。

 

 「モモンガ様、れべる30代半ばとはどの程度の強さなのでしょうか?」

 

 「かつてプレイヤーがいた国でもレベルという表現はしないのか?レベルは難度での3分の1程度という事らしいぞ。つまりレベル30代半ばは難度で言うと100ちょっとという感じになる」

 

 「難度……100……」

 

 思うところがあるのか、クレマンティーヌは告げられた数字を口の中で小さく反芻している。

 

 「つまり私は120越えって事よね?正直実感がわかないのよねぇ……」

 

 「ドラゴンを倒したのにですか?」

 

 「うーん……そうねぇ……正直装備品だよりなところもあるし……ねぇ」

 

 「ちなみに、レベルは装備品を含まない強さですよ。今のブリタさんは装備が同じならガゼフ殿にだって同等以上に戦えるはずです」

 

 「えー……本当?」

 

 ブリタがモモンガに疑いの眼差しを向ける。

 

 「ただ、そろそろレベルが上がりにくくなって来ましたね。クレマンティーヌ、以前頼んでおいたレベル上げに適してそうなモンスターをリストアップしておいてくれたか?」

 

 「勿論です、モモンガ様。すぐにお持ちいたしますので少々お待ちください」

 

 クレマンティーヌは言うと、拠点内の自身の部屋に戻り、数秒で戻ってきた。手には薄い紙の束がある。

 

 「こちらで御座います」

 

 「ご苦労」

 

 モモンガは支配者然とした態度でその資料を受け取る。資料は僅かに3枚だったが、分かりやすく纏めてあった。

 

 1枚目はリ・エスティーゼ王国とその周辺における高難度モンスター、及び要注意人物についての報告。と見出しが書かれていた。

 

 

 モンスター 

  【西の魔蛇】

  トブの大森林、西部にて西の魔蛇と呼ばれるモンスターを確認。難度はハムスケと同程度と推定。同種の存在は確認出来ず。

 

  【破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)

  詳細は不明。スレイン法国にて星占千里の占いにて復活が予言されている強大な力を持つモンスター。

 

 

 人物

 【ガゼフ・ストロノーフ】

  リ・エスティーゼ王国最強と名高い戦士。ただし、立場のある人間なので殺すのは問題が大きいと思われる。

 

 【ブレイン・アングラウス】

  かつて、御前試合でガゼフと互角に戦った有名な戦士。現在は野盗まがいの傭兵団の用心棒として活動している模様。冒険者組合からも討伐依頼が出ている傭兵団なので殺しても問題ないと思われる。

 

 ・アダマンタイト級冒険者チーム

  王国に2組存在するアダマンタイトの冒険者チーム【蒼の薔薇】と【紅の雫】どちらも殺すには問題があると思われる。

 

 【リグリット・ベルスー・カウラウ】

  引退した元アダマンタイト級の冒険者、ただし現在も【青の薔薇】などとの繋がりがあるらしく、やはり殺すには問題が大きいと思われる。   ※オリハルコン以下の冒険者は高くとも難度60程度でれべる上げには向かないと思われる。

 

 【六腕】

 八本指の護衛部門の筆頭。オリハルコン級の実力があると噂される6人。スレイン法国の調査によると実際にオリハルコン級の実力があるのは頭のゼロのみではないかという報告が確認された。

 

特記事項

 カッツェ平野のアンデットを用いた高位アンデットを発生させる方法についての考察。

 かつて、ズーラーノーンのカジット・デイル・バダンテールが死の螺旋を引き起こすのに使えないかと思案していた方法の一つ。アンデットが大量に発生すると、より高位のアンデットが発生する傾向にあることを利用する方法。カッツェ平野にはアンデットが多く存在するので、これらを狩る冒険者をなんらかの方法で阻害するか、アンデットの発生する周期を早める方法を模索していたカジットはバハルス帝国の妨害を警戒し計画は実行しなかったが、モモンガ様なら用意に行えるのではないかと憶測する。

 

 

 「ふむ……少々情報量が少ないが、簡潔で読みやすいな。良くやったクレマンティーヌ」

 

 「恐縮にございます」

 

 頭を下げるクレマンティーにを横目に見た後モモンガは資料に視線を戻す。ズーラーノーンや死の螺旋など知らない単語も多いが特に問題無いように感じる。特にモモンガの興味を引いたのはブレイン・アングラウスという戦士の情報だ。ガゼフと同程度の戦士なら有用な武技を持っている可能性が高い。接触してみるのも良いだろう。そう考えつつモモンガは資料を捲った。

 

 

 




 調べものが多いと中々文章が進みません
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