ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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41話・クレマンティーヌのお手製資料(3ページ目)

 3ページ目一つ目の国は竜王国だった。この国は常にビーストマンの脅威にさらされており、現在は陽光聖典などの手を借りて何とか持ちこたえている状況らしい。

 

 「陽光聖典?」

 

 モモンガが竜王国の説明文を呼んで首を傾げる。

 

 「如何なさいましたか?」

 

 「少し前に頬に傷がある男が隊長を務めていたスレイン法国の部隊をブリタさんが殲滅したのだが、その部隊の名前が確か陽光聖典といった気がする」

 

 モモンガの説明を聞いてブリタが頷く。

 

 「確かに、陽光聖典の隊長は頬に傷のあるニグンと言う男でした。しかし何故【鉄の闘志】が陽光聖典と戦闘することになったのですか?」

 

 「うむ、実は―――」

 

 モモンガが当時の状況をブリタに説明した。

 

 「なるほど、ガゼフ・ストロノーフの抹殺ですか……法国のやりそうな事です」

 

 「お前の話ではスレイン法国は人類の守護者を気取っているので無かったか?それが何故罪もない村を滅ぼしてまでガゼフの抹殺などという話になるんだ?」

 

 「おそらくですが、帝国に王国を吸収させる為ではないかと。スレイン法国としては王国の肥沃な土地で優秀な戦士を育てて欲しかったようですが、理想に反し王国は腐り、このままでは人類にとってマイナスにしかならないと判断したのでしょう」

 

 「で、自分たちでは何も出来ないから帝国に王国の持ち直しをさせようとした、と?人類の守護者が聞いてあきれるな」

 

 「全くです」

 

 「それで、陽光聖典が亡んだ今、竜王国は平気なのか?」

 

 「正確に言えば陽光聖典は現在再結成中でしょう。ただ代わりの人員などそうはいませんからね。もともと人手不足な国でしたから竜王国に人員を割く余裕はないでしょう」

 

 「つまり、竜王国の陥落も時間の問題という事か」

 

 「おそらく」

 

 「ふむ……」

 

 モモンガは竜王国の項目の続きを読む。

 

 ビーストマンは数が多く平均難度が人間より高い為、竜王国との戦いを有利にすすめているがとびぬけて強い個体はあまり確認されていないらしい。竜王国のモンスターや亜人についての情報はその程度だった。

 

 強者にあたる人物についての項目に目を移す。

 

 【クリスタル・ティア】

 竜王国のアダマンタイト冒険者チーム、立場のある冒険者チームなので殺すには問題があると思われる。

 

 【トラウディロン・オーリウクルス】

 難度としてかなり低いと思われる。ただし竜王の血を引く為に大量の犠牲と引き換えに始原の魔法を行使する事が可能らしい。詳細は不明。

 

 最後の一文にモモンガの興味が注がれる。

 

 「クレマンティーヌ、始原の魔法とは何だ?」

 

 「は、この世界にはかつて位階魔法は存在しなかったと言われています。それ以前は竜王たちが扱う始原の魔法と呼ばれる魔法だけだったそうです。残念ながら詳細を知らないためにご説明出来る事はあまりありませんが……」

 

 「ユグドラシルの魔法は誰かがこの世界に広めたという事か?そして、この世界に元々存在していたのが始原の魔法……なるほど、中々興味深いな。竜王国に恩を売っておくのも悪くないかもしれんな」

 

 竜王国についての情報はその程度だった。モモンガは最後の項目に目を移す。

 

 エイヴァ―シャー大森林とエルフの国。

 

 その見出しを見てモモンガはクレマンティーヌに疑問を投げかける。

 

 「ん?法国と評議国の情報が無いようだが?」

 

 「それに付きましては別途情報を纏めております。資料の制作にもうしばらく時間が掛かりますので後日お渡し出来ればと考えております」

 

 「そうか、了解した」

 

 ここで理由を問いただしても時間が掛かると判断したモモンガは資料に視線をもどした。

 

 エイヴァ―シャー大森林にはかなりの数の強力なモンスターが存在しているようだが、現在戦争状態であるエルフの妨害もあり碌に調査出来ない模様。

 

 エルフの王国は基本的に法国より戦力で劣り特筆すべき人物は国王だた一人である。ただ、その力がどの程度なのか正確な事は分かっていない。

 

 「他の国より情報が少ないな。自分たちが戦争している相手の情報を真っ先に集めるべきでは?」

 

 「エイヴァ―シャー大森林のせいで情報収集は難しい様です。それでも法国は後数年でエルフの国に勝てると踏んでいたようですが」

 

 「まぁ今はこれだけ分かれば十分か。それで、ブリタさんは何処でレベル上げしたいか要望はありますか――――って、寝てる」

 

 途中から静かにしていると思えば、ブリタは槍を抱えてソファで寝息を立てていた。モモンガはクレマンティーヌにブリタを部屋まで運ばせた。具体的な今後の方針はブリタが目を覚ましてから話し合えば良いだろう。そう思い資料を自室の机の中にしまうと、モモンガはへジンマールの部屋に暇つぶし用の本を物色しに行った。

 

 (まだこの世界の文字の読み書きは全然なんだよな。ブリタさんは寝ちゃったし、クレマンティーヌに付き合ってもらうか)

 

 モモンガはへジンマールに適当に選ばせた3冊の本を手にクレマンティーの部屋の戸を叩いた。

 

 

 




 情報ばかりで疲れたのでちょっと息抜きにバニーガールサービス

 
【挿絵表示】

 (若干センシティブかもです)

 バニーガールセットを装備すると運が上昇するとか、そんなエピソードを書いて着せたかったやつです。が、中々思いつかないので保留にしてます。

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