ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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51話・死の騎士の使い道

 ブレインの師事を受けたブリタであったが、領域は習得出来たものの神閃は習得出来なかった。だがそれがモモンガを一つの可能性に辿り着かせた。武技もスキルと同じで職業レベルが一定に到達していなければ習得出来ないのではないか、というものだ。

 先ほどまでとは逆にブリタに六光連斬の手ほどきをされていたブレインが、全く武技が発動する気配が無いのを見て、モモンガは確信に近い物を得た。

 おそらく、六光連斬に適した職業は大剣系の職業だろう。ブレインが四光連斬を習得出来ていることから適正はあるのだろうが、習得可能レベルは侍の方が高い、そういう事なのだろうと考えた。ならばやる事は一つ、レッツレベル上げだ。

 

 「クレマンティーヌ、お前の用意してくれた資料に書いてあった死の螺旋とやらの詳細を教えてくれないか?」

 

 クレマンティーヌ曰く、この世界ではアンデットが集まれば集まるほど、より高位のアンデットが発生する。更に高位のアンデットが増えればより高位のアンデットが発生する。そのスパイラルを利用し、魔法を併用した方法で人為的に高位のアンデットを生み出す。その時に発生する負のエネルギーを利用して自信を高位のアンデットにしてしまうのが死の螺旋という儀式なのだという。

 

 「ふむ、つまりあのかじっちゃんはアンデットになりたかったという訳か」

 

 「そうですね。正確にはアンデットになれば寿命に囚われず魔法の研究が出来るから、という理由でしたが」

 

 「なるほどな。お前の資料ではカッツェ平野にいるアンデットたちを利用すれば死の螺旋に近い現象を引き起こせるのでは、という事だったな?」

 

 「はい、ただ私はネクロマンサーでは御座いませんので、専門的な事はわかりかねますが……」

 

 「高位のアンデットは私の魔法で生み出すから問題はない。問題はお前の資料にあったバハルス帝国の妨害だな」

 

 「あの……高位のアンデットを生み出せるのならばそのアンデットでれべる上げを行えば宜しいのでは?」

 

 「召喚されたモンスターを倒しても経験値は入らん……いや、待てよ。この世界でもそうなのか?実験していなかったな……」

 

 モモンガは少しの間思案すると、スキルを使用した。

 

 「<中位アンデット創造>」

 

 先ほどモモンガは魔法で創れると言ったが、これは正確にはスキルだ。スキルが知られていないこの世界でスキルの説明は面倒なので省きたかっただけだった。

 

 「クレマンティーヌ、これは死の騎士(デス・ナイト)というアンデットだ。難度で表すと大体100ぐらいか?まぁその位のモンスターだ。ちょっと倒してみろ」

 

 「難度100、ですか……」

 

 クレマンティーヌはごくりと唾を飲むと、短剣を構えた。

 

 「死の騎士(デス・ナイト)よ、抵抗は許可しない。大人しく倒されろ」

 

 「gruuuuuu……」

 

 召喚されたアンデットは微動だにしないまま、ジッとクレマンティーヌを見据えている。クレマンティーヌは覚悟を決めて死の騎士(デス・ナイト)に斬りかかった。

 

 まるで抵抗は無かった。死の騎士(デス・ナイト)は主の命令に従い、ただジッと立っているだけだった。そんな相手を倒すのに数分を要したクレマンティーヌは内心少し落ち込んでいた。そんなクレマンティーヌの心の内など知ったことではないモモンガは魔法を使いクレマンティーヌの大まかなレベルをチェックする。

 

 「ふむ……やはりレベルは上がっていないか。念の為あと5・6匹試しておくか。クレマンティーヌ、行けるな?」

 

 「は、はい……」

 

 その後全部で10匹の死の騎士(デス・ナイト)を倒したクレマンティーヌだったが、結局レベルは上がらなかった。

 

 

 

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