ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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60話・心なしか死の騎士も引いている気がした。

 「暗黒孔(ブラック・ホール)

 

 魔法省の地下深く、スケルトンによるアンデットの自然発生の仕組みの研究を行っている場所よりも更に奥で、モモンガが放ったその魔法は、台座に鎖で繋がれた死の騎士(デス・ナイト)を、その台座事暗黒の飲み込んだ。

 死の騎士(デス・ナイト)はどんな攻撃でも一撃だけ、HP1で生き残るという特徴を持っている。それを知っていたモモンガは、唯一死の騎士(デス・ナイト)を一撃で葬ることの出来る魔法を使って見せた。正直なところ、ある程度強い魔法でHPを1にした後で、弱い攻撃で止めを刺した方が余程効率が良いのだが、死の騎士(デス・ナイト)を一撃で屠るというパフォーマンスの為にこの魔法を選んだのだ。

 

 

 「おお、おおおおお、おおおおおおおお!!!!流石は我が神!!あの様な魔法は見たこともない!!!!」

 

 その効果は絶大だったようだ。……絶大過ぎる気がしたモモンガは、フールーダから距離を取り、ブリタの後ろに隠れるように移動した。

 

 「さて、次は死の騎士(デス・ナイト)を想像する」

 

 モモンガは事前に用意しておいた人間の首を取り出す。これは以前滅ぼした【死を撒く剣団】という傭兵崩れの野党の死体をこっそり1体拝借しておいたものだ。

モモンガはその首を掴んでスキルを使用した。

 

 「<中位アンデット創造>」

 

 モモンガがスキルを使用すると、野党の首からドロリとした暗黒の液体が垂れ落ち、それはどろどろと蠢いて大きな人型を成していく。

 

 「おおおおおおおおおおお!!!」

 

 逐一フールーダがうるさいが、モモンガは努めて意識しないようにする。

 

 「死の騎士(デス・ナイト)よ。お前はここで待機だ。2日後、合図を送る。その合図と共にお前はここを出てカッツェ平野に向かえ、その祭、邪魔があれば排除しても構わんが、あくまでカッツェ平野に向かうのが優先だ、分かるか?」

 

 「gurrrrrrrrrrrrrrr……」

 

 死の騎士(デス・ナイト)は徐に頷いた。

 

 「素晴らしいぃい!!あの死の騎士(デス・ナイト)を支配するどころか、本当に創造してしまうとは!!ふははははは!!!!!」

 

 「フールーダ、興奮していないで仕事をしろ。お前は2日後にカッツェ平野にて小規模な実験を行う許可を上に取るのだ。決して許可が出ないような無茶な内容は控えろ。それと外部の物にアンデットの研究をしているとバレるような内容もダメだ。そうだな、カッツェ平野に出るという幽霊船に潜入して調査するとかで良いだろう。個人的に興味もあるしな」

 

 「ははーっ!!その様に」

 

 きりりとした声で応えたフールーダは、その声とは裏腹に、想像された死の騎士(デス・ナイト)の体を這いまわりながら弄っている。そこには帝国最高の魔法詠唱者としての威厳は欠片も無かった。

 

 

 

 

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