ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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61話・死の騎士VS帝国の騎士たち

 カッツェ平野を訪れた【鉄の闘志】とフールーダの三人は幽霊船の探索もほどほどに遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)を使い魔法省を上空から眺めていた。

 

 「では、そろそろ死の騎士(デス・ナイト)に合図を送るとしようか。<伝言(メッセージ)>」

 

 モモンガは死の騎士(デス・ナイト)に伝言の魔法を使い、魔法省内で暴れたのちカッツェ平野を目指せと指示した。

 数分後、遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)に移る魔法省の巨大な扉が吹き飛ぶと、中から死の騎士(デス・ナイト)が姿を現した。周辺は逃げ惑う魔法詠唱者(マジック・キャスター)で阿鼻叫喚といった図だ。

 

 「ふむ、もっと抵抗があるかと思ったが、意外に皆逃げ惑うだけだな」

 

 「この時間、高位の魔法が使える者たちは、()()()()他の場所で儂が言いつけたデスクワークの仕事に就いておりましてな、戦える魔法詠唱者が殆どいないのが原因でしょう」

 

 「……親心か?」

 

 「まさかまさか、儂の弟子に30人ほど使えそうな者たちがおりまして、その者たちならば今後モモンガ様の為に役に立てることもあるやも知れんと思いまして」

 

 「そうか、しかし、あまり不自然な行動は今回の騒動が人為的な物だと言っている様な物ではないか?」

 

 「いつもやらせておる仕事です。それに不自然にならない程度の人員しか割いておりません」

 

 「そうか、なら良いが。お、兵士が集まってきたな」

 

 鏡を覗き込むと、逃げる魔法詠唱者とは逆方向に兵士たちが進んでいく。

 兵士は死の騎士(デス・ナイト)に次々と斬りかかり、次々と中を舞った。死の騎士(デス・ナイト)は剣はあまり使わず、左手に持つ巨大なタワーシールドで薙ぎ払うばかりだが、それでもかなりの数の死者が出ている様だ。

 兵士たちが尻込みを始めると、死の騎士(デス・ナイト)は徐に前進を始めた。その歩みはカッツェ平野に向いている。どうやらきちんとモモンガの指示に従っている様だった。そんな死の騎士(デス・ナイト)の歩む先に、巨大な盾を両手に持った帝国の兵士が立ちはだかった。

 

 「ん?毛色の違う兵士が出て来たな」

 

 「アレは……不動のナザミ・エネック殿ですな。帝国4騎士の一人に御座います」

 

 「帝国4騎士……ふむ、その割には……」

 

 ナザムは丘の兵士たちと大差無い活躍だった。一撃だけタワーシールドのシールドバッシュに耐えて見せたが、二発目には吹き飛ばされ壁に激突してダメージを追っている。ナザミは直ぐに立ち上がったのでそこまでのダメージを追っているわけではなさそうだが、あのままではやられるのも時間の問題だろう。

 

 「仮に帝国4騎士が4人掛りで仕掛けても、死の騎士(デス・ナイト)には勝てますまい。ナザミ殿一人ではさして時間稼ぎも出来ないかと思われます」

 

 「なるほどな。帝国にはガゼフほどの戦士はいないか……」

 

 「一応ワーカーの天武と呼ばれる者がガゼフ殿と並ぶ戦士と言われてはおりますな。実際のところはわかりかねますが……」

 

 「天武?」

 

 (クレマンティーヌの資料にそんな奴いたかな?)

 

 モモンガがそんな事を考えている間に不動のナザミは地に伏せていた。

 

 

 

 

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