ブリタさん可愛がり   作:ミソカッスン

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 予約投稿をミスって63話を飛ばしてしまっていました。差し込んでおきましたおきましたので、良ければお読みください。




64話・死のサークル

 「主よ、人払いが済みました」

 

 「うむ」

 

 フールーダの言葉にモモンガは威厳を持って返した。

 

 「魔法での偵察については既に私の攻性防壁を展開してあるので問題ないだろう。念の為に魔法で周辺の生命反応を調べてみたがそれもない。よし、それではつまらない儀式を始めるとしようか」

 

 モモンガは脳内の糸をトブの大森林にある拠点へと繋げると、転移門の魔法を使用した。すると禍々しい闇の門の向こうから死の騎士(デス・ナイト)が姿を現した。それも1体や2体ではない、全部で35体もの死の騎士(デス・ナイト)の群れだ。その群れの最後尾からクレマンティーヌとブレインが姿を現すと、役目を終えた転移門は静かに消えた。

 これらの死の騎士(デス・ナイト)たちは魔法省で死の騎士(デス・ナイト)を作った後、一日のスキル使用限度限界までスキルを使用してモモンガがコツコツ用意したものだ。ちなみに媒体はトブの大森林内で倒したゴブリンどもだ。

 

 「おおおおぉぉぉぉぉ……」

 

 モモンガは横で何やら身を震わせているフールーダを無視する。

 

 (それにしても、ゴブリンの死体でも死の騎士(デス・ナイト)が作れるなら、わざわざ野党の死体を使わなくともよかったな。まぁ、次からはゴブリンにすれば良いか)

 

 そんな事を考えていると、クレマンティーヌとブレインが列の前まで来た。そしてクレマンティーヌは片膝を付いて頭を下げる。ブレインは棒立ちしていたが、クレマンティーヌに睨まれると渋々といった感じでクレマンティーヌと同じようにした。

 

 「クレマンティーヌ、並びにブレイン。御身の前に―――」

 

 「ご苦労。面を上げよ」

 

 「「はっ」」

 

 二人はそろって頭を上げる。

 

 「さて、お待ちかねのレベル上げ、その為の儀式を行う準備が整った。お前たちには聖属性の武器を渡しておく。クレマンティーヌ、お前にはダガーを。ブレイン、お前には直剣だ。防具は碌な物がないからな。指輪で防御力を上げた後、私が魔法でバフを掛けてやろう。ある程度強いアンデットが発生するまでは待機。お前たちのレベル上げに向いていそうなアンデットが生まれたら相手をしろ。ある程度お前たちで様子を見て問題なさそうならレベル上げは一時中断し、ブリタさんのレベル上げに適したレベルのアンデットが現れるまで再び待機だ。もしブリタさん1人で対処出来ない程の数や強さのアンデットが発生した場合は私が対処しますので、ブリタさんは気後れなく突っ込んで下さい。それと、フールーダはレベルを上げたいならお前の魔封じの水晶を使うが良い。水晶が勿体ないと思うならお前は後方で待機しておけ。お前の強さではブリタさんと同じレベルの敵はキツイだろうし、逆にクレマンティーヌたちと同じレベルのアンデットではレベルが上がらんだろうからな」

 

 モモンガは刀身が白く輝くダガーと直剣をそれぞれクレマンティーヌとブレインに渡した。

 

 「ねぇ、モモンガ。私には聖属性の付与された武器を貸してくれないの?」

 

 ブリタがやや不機嫌そうにモモンガに訊ねる。

 

 「聖属性が付与された刀は持ち合わせてないですね。その代わり今回はブリタさんもバフを解禁します。それとこのスクロールを使って武器に聖属性を付与しましょうか。フールーダ。このスクロールの魔法をブリタさんの刀に使用しろ」

 

 「ははっ」

 

 フールーダがモモンガから恭しくスクロールを受け取る、そこには第5位階の魔法が記載されていた。

 

 「おおっ!第5位階魔法が付与されたスクロールが存在するとは!それでは早速使わせて頂きますぞ!!」

 

 フールーダは喜色満面でスクロールを使用する。すると、ブリタが手にしている刀が白く輝きだした。

 

 「その魔法の効果は12時間です。キャンセル不可なので属性の変更が出来ませんが、まぁ、アンデット意外と戦う予定も無いので問題ないでしょう」

 

 「へぇ~……」

 

 ブリタは刀を鞘から引き抜いてマジマジと眺めている。

 

 「それでは、さっそく始めましょうか。死の騎士(デス・ナイト)たちよ、円陣を組みながら草原に広がれ!」

 

 総勢35体の死の騎士(デス・ナイト)たちが、指示通り円陣になり広がっていく。ある程度まで広がるとモモンガは「止まれ」と命じる。

 

 「死の騎士(デス・ナイト)たちよ、その場で待機だ。自分の近くをスケルトンが通りかかったら捕獲して円陣の内側に放り込め、出そうになったら押し返せ。それを繰り返すだけで良い」

 

 モモンガの言葉に、初めてのレベル上げを待ち遠しにしていたブレインが肩を落とし、フールーダは目を輝かせながら死の騎士(デス・ナイト)の一挙手一投足を観察している。そんな男性陣をしり目に、女性陣は只静かにその時を待った。

 

 

 

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