「おげぇええええええ!!!!!」
アルシェは嘔吐しながらその場に蹲り震えだしてしまった。
「ちょ!アルシェ、大丈夫?!モモンガ指輪嵌めて、早く!」
「は、はい」
予想していなかったアルシェの反応に動揺しつつモモンガは直ぐに指輪を嵌めなおした。
「アルシェ落ち着いて。大丈夫だから」
ブリタがアルシェの背中を擦ってアルシェを落ち着けていく。数分経って、漸くアルシェが落ち着いたが、モモンガはブリタの指示で10メートル以上離れた場所に待機させられている。
「落ち着いた?」
「まだ体の震えが止まらない。でも、大丈夫。会話は出来る」
「そう、良かった。それで、アルシェのタレントではモモンガのオーラはどう見えたのかしら?」
「……見たことも無い程強大で、力強いオーラをしていた。師のオーラを遥かに凌いでいると思う。恐らく第8位階より上だと思う」
「正確に言えば第10位階までの魔法が行使出来る。私が知る限り階位魔法には第10位階までしか存在しないから、最高位の魔法が使用出来ると言う事になるな」
モモンガは敢て超位魔法の存在には触れず、そう説明した。
「第10位階……さっきまでなら絶対に信じなかったと思う。でも、モモンガさ―――まのオーラを見た後になら納得できる。あれはそれほどのオーラだった」
「さんで構わんよ。さて、アルシェ。私が第10位階魔法を行使できると分かった以上先ほどの話にも信憑性が出て来たのではないか?」
「先ほどの話?」
「レベル上げを行えば第6位階魔法ぐらいなら簡単に至れるという話だ。そうだな、私の計算では20日もあればレベル的には問題ないだろう。魔法の習得にどれぐらいの時間が掛かるかは要検証だが、アルシェ嬢はその歳で第3位階の魔法が使えるみたいだからな。人より覚えが早いのかもしれないな」
「20日……」
「魔法の習得の速さにレベルの高さが関係している可能性もある。念の為レベルも余分に上げておきたいな。……30日程レベル上げを行ってみよう。アルシェ嬢のレベル上げに最適なモンスター探しもあるのでレベル上げは3日後ぐらいにから始めたいが、構わないかね?」
「……是非お願いしたい。いえ、お願いします」
アルシェは深々と頭を下げた。
その後、アルシェは吐物のついてしまった体を洗う為に【鉄の闘志】の拠点であるグリーン・シークレット・ハウスのブリタの部屋でスチーム風呂を借りた。さて、ここで問題は着替えだが、ブリタの服もクレマンティーヌの服もサイズが合わない為、モモンガの私物を渡すことになった。モモンガの私物は殆どがユグドラシル産のアイテムでマジックアイテムだ。衣服のサイズは自動で調整される。問題は人種の低レベル装備に碌な物が無い事だが、モモンガは2つにまで絞ってブリタに選んでもらう事にした。
「ミニスカ浴衣と、ゴスロリドレスなんですが」
「まぁ、その2つなら問題ないかな。後は本人に選んでもらったら?」
「そうします」
スチーム風呂から上がったアルシェは、ブリタに提示された2つの内、悩んだ末ゴスロリドレスを選んで着替えた。