「お姉さま、かわいい~」
「お姉さま、きれ~い」
ゴスロリドレスに着替えて帰ってきたアルシェを双子の妹たちが抱き着いて出迎える。
「レベル上げは3日後から始める。それまでは妹たちとゆっくり過ごすと良い。それと、これは私からの引っ越し祝いだ。受け取れ」
モモンガはインベントリから500円ガチャの外れアイテムを幾つか取り出してアルシェに手渡した。
「詳しい使い道は後日説明しよう。エ・ランテルで売って金にするのも良いだろう」
「いや、そこまでして貰う訳には……」
「妹さんたちの為にも先立つものは多い方が良いでしょ?受け取っておけば?」
断ろうとしたアルシェにブリタがそう言うと、アスシェは確かにと考えを改める。自身のプライドの為に妹たちに苦労は掛けられない。
「わかった。モモンガさん、感謝する。この恩はいつか必ず返す」
「ああ、そうしてくれ」
モモンガはそれだか言って踵を返し屋敷を後にし、ブリタもそれに続いた。
2日後、アルシェと双子たちが屋敷の庭で戯れていると、見知った顔が2人、アルシェの元を訪ねて来た。
「ようアルシェ。久しぶり、では無いな」
「アルシェ、元気そうね」
「ヘッケラン!イミーナ!何で二人がここに?」
「アルシェが帝都を出た後、ロバーデイクの奴に説得されてな」
「私たちも王国で冒険者をすることにしたのよ」
3人はお互いの近況を報告し合った。
「なるほど、それじゃあアルシェはまだ冒険者として活動はしていないのね」
「そう。初年度の税は帝国から持ってきた分で足りるし、暫くはゆっくりしているつもり」
アルシェは、モモンガがアンデットであったことや魔法詠唱者であったこと、レベル上げの事などを伏せて手短に説明した。
「2人はどうするの?冒険者として活動するならこの村には冒険者組合はない。村の人の話ではここから一番近い冒険者組合のある街はエ・ランテルという場所らしい」
「そうね、どうしようかしら。アルシェはどうするのつもりなの?」
「わたしはこの村を拠点にするつもり。せっかく屋敷もあるし、私の飛行の魔法を使えばエ・ランテルの冒険者組合を利用しながらこの屋敷で生活出来ると思う。でも問題がある」
「問題?」
「この屋敷、少し大きすぎて掃除や手入れが行き届かない。普段使わない部屋は埃をかぶる事になる。それにしては使わない部屋が多すぎる」
「ああ、なるほどな。確かに貴族でもないから使用人何てのも居ないだろうしな」
「そこで2人にお願いがある」
「アルシェがお願いだなんて珍しいわね。それで、そのお願いって?」
「2人にもこの屋敷に住んで欲しい」
思っても見なかったアルシェからの提案にヘッケランとイミーナは見つめ合って目を瞬かせた。