水を司る魔法科高校の転生者   作:排他的

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魔法科を読んで、その二次創作を読んで……!そろそろここでも魔法科の二次創作書いてみようかと思って書きました。


佐渡島での戦い

────『魔法』

 

それはファンタジーな物語に出てくる、現実では絶対に再現することができないもの。いわば出来たら奇跡の術。

 

どこかの世界では黒いローブを着て、杖を振りかぶって魔法を放つ者たちが巨悪に立ち向かうお話や、呪文を唱えてどこからともなく火球やら風やら放つ者が勇者という正義に従って共に魔王を討伐する話が大ヒットしていた。

 

だがこの世界は違う。この世界の魔法は、1人の特殊能力を持った警察官が核兵器を止めたところから始まった。フィクションではない。その頃は1999年のこと。

 

その警察官がどこに消えたのかは知られていないが、その警察官が使っていたモノは最初、『超能力』と定義されていた。先天的なもの、後天的には得られないものと考えられていた。

 

だがそれは誤りであった。様々な有力国家が超能力者を使って研究、果てや人体実験を行ない、次第に『魔法』を使える者が現れ始めたのだ。

 

超能力は魔法によって再現できるようになった。もちろん才能は必須であり、訓練も必要だが。ごく稀に才能なくとも努力し続けることで強大な力を得たり、努力しないでも強い力を得るものもいた。

 

そして現在では超能力は魔法によって4系統8種、プラスコードとマイナスコード合わせて16の基本的な魔法式となっていた。

 

かつて『超能力者』と言われていた者は『魔法技能師』、略して『魔法師』となった。

 

魔法師は戦争に用いられ、核兵器にすら対抗出来る。強い魔法師はそれぞれの国の兵器、力となったのだ。

 

 

 

 

そんな世界に、力と器を得て転生した存在がいた。前に書いた大ヒットしていた話があった世界の存在。それは不運な事故によって命を落とし、この世界──魔法が技術となった世界に転生したのだ。

 

その者のこの世界の名は、『一条(いちじょう) 総司(そうじ)』。日本の『十師族』と呼ばれるシステムに名を連ねる『一条家』の次男だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──佐渡島

 

「助けてくれぇぇぇ!?」

 

「敵だぁぁぁ!新ソ連が攻めてきたァ!みんな逃げろぉぉ!」

 

「痛いよぉぉぉ!うぇぇぇん!!」

 

2092年、新ソビエト連邦、佐渡島に侵攻。『十師族』の北陸から東北に掛けての日本海側沿岸部防衛を担当する一条家と国防軍が至急応戦に向かう。その中には茶髪の少年、『一条(いちじょう) 将輝(まさき)』と黒髪の少年『一条 総司』がいた。

 

将輝は魔法を使うための術式補助演算機(Casting Assistant Device)、通称CAD、その中でも特化型と言われるものを使って、一条家のお家芸である『爆裂』を使用して新ソ連の敵兵に紅い血の花を咲かせながら倒していく。

 

そしてこの世界に転生した総司はというと……

 

「(こんな世界……俺は嫌いだ)フンッ!」

 

1人で新ソ連の兵に向けて憂さ晴らしをするかのごとく、氷の礫をぶつける。CADを使用せずに、大量の氷の礫を発生させていた。

 

周りに味方は誰もおらず、敵は山ほどいる。だが将輝の方には護衛のごとくワラワラとたくさんの兵士がいる。

 

人望がないという訳ではない。ただ将輝のすぐ次に産まれて、尚且つ『爆裂』を受け継ぐことが出来ず、将輝ほど優れた容姿を持っていないと言うだけだ。

 

「(……爆裂を受け継げなかったからってなんだよ……!俺にはこの水を司る力があるだろうが……!)」

 

総司は転生する際、水を作り出し、尚且つそれを自由自在に操る力を欲した。そうして生まれたのが、『水を司る力』だ。

 

その力はとても強力で、総司は生まれながらにして1つの国を飲み込むほどの水を瞬時に作りだし、それを氷にしたり気体にしたりすることが出来た。

 

その力を一条家の家族は皆喜んでくれた。だが、他の者はそうはいかなかった。

 

「一条の次男は爆裂が使えない」

 

「役立たずが産まれた」

 

そういう言葉が聞こえてきた。総司の力を知る家族は必死に世に訴えるも、返ってくるのは、

 

「出来損ないの子をよく見せたい」

 

「そのような力があるはずがない」

 

という言葉だけだった。そんなふうに言われているうちに、人が、注目が集まるのは将輝の方、総司は日陰にいるようになってしまったのだ。

 

そんな中、起きたのが佐渡島侵攻。汚名を返すチャンスとばかりに参戦したはいいものの、味方はいないので孤軍奮闘する羽目になったのだ。

 

「フゥ……アイス・ポーン」

 

『アイス・ポーン』、その言葉を口にした瞬間、総司の目の前に氷の銃を持った氷の兵士が現れた。

 

味方がいない総司を守るように現れたそれは新ソ連の兵士を駆逐していく。

 

「水流槍」

 

総司の手から放たれる水の槍。それは何度も屈折して新ソ連の兵士を次々と貫いていく。

 

「……めんどくせぇなぁ…!とっとと終わらせるか…」

 

総司は右手を天高く掲げると、空に千を超える水球が現れ、太陽の光を乱反射させる。そしてそこから数千度を超える光線を乱射する。

 

その光線は周囲の新ソ連の敵兵の命を一瞬で刈り取り、数秒経った頃には敵兵は1人も立っていなかった。

 

これこそ、総司の作り出した戦術級魔法であり、前世のとある作品から取り、数日の試行錯誤の上で完成した、『神之怒(メギド)』である。

 

「……まだ続きそうだな…次の敵のいるところに向かうかね…!」

 

「俺は絶対に周りの風評なんかに負けない……!俺は必ずバカにしたヤツらを後悔させるんだ……!」

 

そう決意していると、取りこぼした敵がいたのか、地面に倒れ伏しながらハイパワーライフルを討ち、その銃口から魔法師を殺すための弾丸が放たれ、その命を抉り取ろうとする。

 

「ん?」

 

その弾丸は確かに総司を貫き、その身体の動きを、心臓の鼓動を止めた……はずだった。

 

「……あぁ、ごめんごめん……俺さ、身体を水に変えれるんだ。氷にもね。だから……半端なやり方じゃあ、俺は殺せない……!俺を殺したいなら父さんの爆裂でも持ってきな?」

 

総司は自分の殺し方を淡々と説明しながら氷を操作する。そして出来上がるのは自分を貫いた弾丸を放ったハイパワーライフル。

 

Монстр(化け物)……!?」

 

「ごめん、俺ロシア語分からないんだわ……汚い血の花火を見せてくれ」

 

バンっと銃声が響き渡り、その兵士は赤い血を脳天から吹き出しながらそのまま絶命した。

 

そんなことをしていると反応が無くなったことを知ったのかまた新たに大量に兵士がやってくる。

 

「……はぁ、また殺すか……『神之怒(メギド)』」

 

光の光線がまた、集まってきた兵士を倒していき、総司は一切そこから動かずに全ての敵を座ったまま倒して行ったのだった。

 

新ソ連からついた二つ名は『Водный император(水の皇帝)』。その名は将輝の『クリムゾン・プリンス』よりも新ソ連のお偉方の心に刻み込まれたのだった。‪‪‪‪もちろん、負の記憶として。




水系最強の名に恥じない力を手に入れています。水に関することなら深雪ちゃんすら上回ります!(現時点)
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