水を司る魔法科高校の転生者   作:排他的

21 / 31
撃滅作戦

「無頭竜のアジトを一切合切全部ぶち壊してやろうぜ作戦開始!」

 

「相変わらずのネーミングセンスの無さ……あと長いです総司様」

 

総司と正雪は無頭竜東日本支部の重要メンバーが巣食っている横浜中華街の横浜グランドホテルの真上にいた。空中を飛んでいるのである。それも九校戦前に発表された飛行魔法を使うのではなく、総司しかできない方法で空中を飛んでいる。

 

ほかの面々も同じ方法で飛んで無頭竜のほかのアジトに向かっている。全員が待機し終えたらこの計画がスタートする。何故このようなことをしているのか、それは一気に潰した方が楽だからという理由からである。

 

「えぇー……じゃあ無頭竜の首を切り落とす作戦!」

 

「首ないから無頭竜なんですよ?」

 

「……無頭竜爆破作戦!」

 

「爆破しないじゃないですか、私たちのやり方は隠密みたいなやつですよ?派手に爆破しないんですよ?」

 

「……文句が多いな」

 

「え、これ私が悪いんですか?」

 

総司が正雪とバカをやっていると端末に連絡が来た。

 

『総司様、A班準備完了です。いつでも行けます』

 

『総司様、B班もです!』

 

『C班準備完了〜何時でもOKです』

 

総司の元に着々と連絡が来る。総司の私兵は数人を東京と石川県に残して全員九校戦を見に来ていた。なのでこういう大掛かりな作戦でも行うことを可能にしている。

 

「……全班に通達、無頭竜のアジトに攻撃を仕掛けろ!」

 

『『『了解です!』』』

 

日本に巣食っている無頭竜東日本支部の絶滅の時がやってきた。

 

「さて、始めるか。正雪、剣の準備よろしく」

 

「え?このままグランドホテルを消すんじゃないんですか?」

 

「……それもいいが情報を抜かないと行けないし、消したら消したで面倒くさい。侵入するんだよ上からな」

 

総司が正雪の手を握り、自分と正雪の身体を水へと変える。水を司る能力とは水を操作するだけでは無い。何かを水に変えるなどの力もあるのだ。

 

総司は正雪の身体を操作してグランドホテルの屋上の隙間を伝って中に入る。後ろで絶叫している正雪は無視して排水溝の中に入って無頭竜の幹部たちがいる部屋を目指し、辿り着いた。

 

「ちょ、吐く、吐いちゃいますから……」

 

「水になってるから吐けないけど」

 

「あ、そうだった……」

 

気を取り直してから自分と正雪の身体を元の状態へと戻す。そして正雪にやたら豪奢な扉を切断させる。

 

「な、なんだぁ!?」

 

扉が細切れになると中にいた無頭竜の幹部たちが叫び声をあげる。正雪が次はどうするのかと総司の方を見ると、総司は手を幹部たちが座っている席の後ろにいる人間に手を伸ばす。

 

「とりあえず気の毒ではあるけど水に変われ」

 

無頭竜の幹部たちが次の瞬間、さらに大きい声で叫び声を上げた。

 

「ジェネレーターが水に!?どういうことだァァァァ!?」

 

「……やはり、あれがジェネレーターか。人間としての尊厳を捨てさせるその技術、胸糞悪いな」

 

ジェネレーターとは戦闘中に安定して魔法を行使できるよう仕上げられた生体兵器である。脳を弄り、薬で言うことを聞かせるその悪魔のような行いに顔を顰めながら総司はジェネレーターを全て動きもしない水に変える。

 

「少しうるさいですが、斬りますか?」

 

「ま、待て!命だけは助けてくれ!金でも女でもくれてや「黙れ」がァァァァァ!?」

 

「まだ許可出してないんだがな」

 

「申し訳ありません。ですが虫唾が走るので」

 

「……まぁいい、全員殺すことに変わりは無い」

 

その言葉に無頭竜東日本支部の面々は顔を青くする。このままだと殺される。そう思って無頭竜東日本支部のリーダー、ダグラス゠黄が総司に話しかけ始めた。

 

「何故我らを殺す!我々は君に何も「あぁ、別に俺が実害を受けたわけではないな」なら…!」

 

「お前らを殺す理由は主に3つある。1つ、九校戦に手を出した。2つ、魔法師を粗末に扱った。3つ、日本に手を出した。他にもいろいろあるがな」

 

「まさか……そうか、お前は一条総司か!!」

 

「やっとわかったのか、遅いな……あとはお前だけだ」

 

ダグラス゠黄が総司の正体に気づいたが時すでに遅い。総司が九校戦に巣食っている無頭竜の構成員を探っている時に撤退しておけばこうはならなかったのだ。

 

「な、頼む!私ならボスの情報もなんでも知っている!ボスをお呼びすることも可能だ!私の命を助けてくれ!」

 

「確かに魅力的な提案だ、教えてくれ」

 

「分かった!」

 

ダグラス゠黄は首領の名前、住まい、行き付けのクラブなど洗いざらい吐いた。総司はそれを静かに聞いていた。

 

「これで全部だ、さぁ私を「さよなら」な、何故……」

 

指をダグラス゠黄に向けて水のレーザーを放ち、静かに殺した。死に際に総司を見ていたが、総司はその視線を気にしなかった。

 

その後死体を全て水に変えて蒸発させた。正雪の斬撃で飛び散った血も、何もかもが全てが蒸発し、ただの綺麗なホテルの一室の状態になった。

 

「こっちは終わったが、そちらはどうだ?」

 

『ちょっと精神干渉系の魔法を使うジェネレーターに苦戦してます!応援誰か来てください!』

 

「了解した、行くぞ正雪」

 

「わかりました」

 

総司は水蒸気を操作して正雪とともに浮き上がる。どうやって持ち上げているのか、それは総司にしか分からない。空中を飛ぶ方法を水を司る力でやるにはと考えてなんかできたらしい。突入前のグランドホテルの真上に飛んでいたのもこの方法だ。

 

『あ、こっちも応援お願いします!ちょっとハイパワーライフル持ってる奴らが多くて!』

 

「あぁ、わか『こっちもです!なんか直立戦車出してきて苦戦してます!』はぁ!?『アンティナイトがキツイのでこっちもお願いします!』……分身を一班に一人つけとくんだった!救援要請出してる奴ら、座標を教えろ!」

 

『『『了解です!』』』

 

総司が少しやっておくべきだったことを嘆いていると座標がスマホに送られてくる。

 

「……よし、数は把握……神之怒(メギド)!!……は使えないんだった。夜だからなぁ……光が無い……ならこうだな」

 

「え?どうするんですか?」

 

正雪が聞いてくるが、総司のCADであるアーカイブにはこういう状況のための魔法もある。

 

「形状決定……ハルバード、ロングソード、三叉槍、破城槌。偽・王の財宝(フェイク・ゲートオブバビロン)……発動」

 

総司は氷の武器を神之怒を発動しようとした時に形成した水のレンズから大量に亜音速で放射する。

 

英雄王のような性能の武器では無いものの、殺傷性と刺突に特化した殺意の高い武器が直立戦車以外の制圧を妨害する敵を串刺しにする。

 

直立戦車には破城槌を両横から射出して押し潰した。直立戦車を押しつぶさなければならなかったので水のレンズも大きくしたようだ。

 

『……こちら直立戦車沈黙。あとはおまかせを!』

 

『アンティナイト部隊、全員死にました!行くぞお前らァァァ!』

 

『クソうるさかったハイパワーライフルの音が聞こえなくなった!よし、総攻撃開始ィィィ!!』

 

魔法師の弱点を的確に攻めてきた奴らを総司が倒すと私兵は全員、宛てがわれた所を全て制圧した。

 

ちなみに数あるアジトの中で直立戦車を出してきたのは1つだけだったらしい。

 

「……直立戦車なんてどうやって持ってきたんだ?そこだけめちゃくちゃ気になるな……少し横浜中華街を洗う必要がありそうだな……こんなことならそこの構成員だけ生かしておけば良かったが……もう片付けられてるならしょうがないか」

 

日本は直立戦車を作っていない。どこからそれが来たのか、その疑問がとあることに繋がるのだが、そのことをまだ総司は知らない。




神之怒は夜には使えないことを知ってどうしようか悩んだ末に王様に縋りました。

総司以外の転生者を無頭竜の用心棒として出してみようかと思いましたが、書いててこんがらがったので出しません。あと総司のチートが加速してるので中途半端なの出しても瞬殺ですし。

──追記
水を操作して記憶を読み取るというところを書き換えました。指摘があったのでよくよく考えたら水と神経は関係ないよなと思って変えておきました。

……あと偽・王の財宝も指摘がありましたので少し変えておきました。確かにロングソードとかだと直立戦車の装甲貫けませんもんね……

指摘してくださったメリクリウス様、透明紋白蝶様、ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。