水を司る魔法科高校の転生者   作:排他的

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護国の鬼

「どうかしたのか、親父?」

 

「いや、総司が話がしたいと言ってきてな」

 

「?」

 

「あぁ、忍びの方ではない。魔法師の方だな」

 

鎌倉のとある屋敷で2人の男が話していた。その内の1人の男の名を聞けば政治関係の人間は震え上がり、軍関係の人間は敬意を表することになる。

 

その男の名は風鳴訃堂。魔法師が本格的に戦争に参加した第三次世界大戦で魔法師でないのにも関わらず敵国の魔法師を斬り殺して行って護国の鬼と恐れられていた男だ。

 

訃堂は紆余曲折あって総司のことを支援していた。最初はそこまで期待していなかったのだが、金沢から犯罪シンジケートを消し去ったり、社会から爪弾きにされた魔法師を拾って私兵にしたりしていたら思ったより使えると思われて訃堂は総司の後ろ盾兼支援者をしていた。

 

「一条総司か。親父、何かあったのか?」

 

「分からんが……大方大陸の連中のことだろう。最近魔法科高校でスパイ騒動があったと慎次達から聞いておるからな」

 

「八紘兄貴も呼ぶか?」

 

「そうだな、儂と八紘で行こう。三人で出る訳には行かないだろう」

 

「まぁそうか……久しぶりに話したかったんだが……」

 

残念そうにするのは風鳴訃堂の息子で次男、風鳴弦十郎。赤い髪、赤い服と特徴的で、風鳴家の中で一番総司が話しやすい人間。災害救助部隊の指揮官をやっている。

 

ちなみにこの男、災害救助の際は誰よりも前に出て障害を魔法無しの拳で破壊し、ただの手刀の振りで炎を消し去ると言った超人技を行うことが出来る。どんな災害だろうと必ず前に出て確実に命を救う為、災害救助部隊の隊員は「アンタだけでいいだろ!?」と内心思っているとかいないとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……カッコつけて言ったけど御前に会うのめちゃくちゃ緊張する」

 

「風鳴訃堂の名は諸外国にめちゃくちゃ効きますからね……魔法師にはあまり浸透していないというか老師にかき消されてますけど……」

 

「恐ろしさは御前の方が上だよ……なぁ石山、正雪、俺準備してるから2人で行ってくれたりしないか?」

 

「勘弁してください……」

 

「いやぁ、あの護国の鬼に私たちで会うのは無理がありますって……」

 

総司と正雪、石山は3人で日本魔法協会の関東支部がある横浜ベイヒルズタワーに向かっていた。総司の住んでいる一条家の別邸は大亜連合から寝返った夜鈴が帰ってくることもあるので石山が横浜ベイヒルズタワーで会談しようと言ったのだ。

 

十師族の伝手とかの諸々を使って防諜対策がきちんとしている応接室を借り、そこで訃堂達と会談しようということになったのだ。

 

「……なぁ石山、お前にも言っておくことがある。これから御前と話すのにお前だけ俺の力を知らないのはちょっと困るしな」

 

「……その言い草だと正雪さんは知ってるんですね?」

 

「そうだな、俺の家族と金沢の友達、正雪、御前と八紘さん、弦十郎さん、後雫が知ってるな」

 

「結構いますね!?」

 

石山から驚きの声が上がる。側近の1人なのに今まで教えてくれなかった理由がタイミングが分からなくて、ということに今度は落ち込んだ。

 

「水の操作が俺の能力だ、やろうと思えば地球上の水を一瞬で消し去ったり津波を連続で発生させたりできる」

 

「…………いやいや、そんな魔法がある訳」

 

「石山、氷の兵士とか忘れてません?」

 

「あ……あれってその魔法があるからですか?」

 

「魔法じゃなくて超能力的なやつだが、まぁそうだ。今回の呂剛虎に撃ち込んだやつもそれで出来たものだからな」

 

「……分かりました。とりあえずベイヒルズタワーに急ぎましょう…………総司様の下に着いてて良かった……

 

総司の能力を聞いた石山はその能力の強大さに拾われた時に総司の下に着くことを即決した自分を褒めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだな、総司君」

 

「お久しぶりです、八紘さん」

 

総司がまず最初に出会ったのは風鳴八紘。風鳴訃堂の長男であり、日本の安全を保障する内閣情報官の1人である。

 

総司が尊敬する人間であり、たまに情報が欲しい時に頼ったりする人物である。風鳴家の中では一番関わりが深い。

 

「大亜連合かい?」

 

「そうです。2回交戦しています。細かいことは応接室で……御前はどちらに?」

 

「もう応接室にいるよ」

 

「分かりました」

 

待たせてしまったらしい。総司は八紘と正雪達と共に応接室まで急ぐ。

 

「待っておったぞ」

 

「遅くなり申し訳ございません。この度はお忙しい中御足労いただき誠にありがとうございます」

 

応接室の中で待っていた訃堂にこれまで見たことが無いほどかしこまる総司。そのかしこまり様は潮に向ける物よりも格段にレベルが高い。総司がお辞儀をすると後ろの2人もお辞儀をした。

 

訃堂と八紘に対するように総司を真ん中に左右に正雪と石山が座ると会談が始まる。

 

「うむ、それで何用だ。お主は大体のことを自分の組織で片付ける。ブランシュ、無頭竜……よくやっていると聞いているが」

 

「戦力を貸していただきたいのです。如何にこの身が厄災をも操ることが出来る程の力を持っていたとしても私一人では限界があります。優秀な部下も居ますがそれでも足りないのです」

 

無頭竜はギリギリ壊滅できたもののやはり数年で出来た組織故に練度と数が足りない。正雪や石山、他数人はかなりの強者であるが、他は稀有な力を持っていても戦闘はあまり得意としていないのだ。

 

風鳴訃堂は軍や政界に多大な影響力を持っている他に忍び大量に保有している。戦力を借り受けるのにこれ程適した人物はいないだろう。

 

だが訃堂の答えは冷たい。

 

「……大亜連合か。確かに敵は強大だが……貴様は十師族だろう。戦力など十師族から持ってくればいい。国を護る為の十師族だろう?」

 

「私の能力を知るものは少ない上に、十師族を動かすことは私にはほぼ出来ません。動くとしても実家くらい。呂剛虎という軍の上層部の側近だろう男に楔を撃ち込んだと言っても信用されないでしょう」

 

総司は財界にコネがある。だが軍と肝心の十師族にはコネも伝手もない。

 

呂剛虎に逃げられる時に咄嗟に彼の身体の水分を使って発信機のようなものを作っておいたものの総司の能力が証拠では十師族は動かない。軍なんてもってのほかだ。

 

「……国が焼かれ、人が連れていかれ、殺される可能性が高いのです。どうか御力をお貸しください……!」

 

総司は深々と頭を下げる。

 

「わかった、軍に要請をかけておく。戦力が秘密裏にこの地に来ているのであればお主も知らない程の数が来ているやもしれん。討ち入りの際には緒川達を貸してやろう」

 

「……ありがとうございます」

 

戦力の貸出が了承されたことに総司はほっとする。それに軍も動かしてくれると言ってくれた。これで大亜連合を何とかできると安心した時……

 

「だが条件がある」

 

「!?」

 

訃堂にこのようなことを言われた。どんなことを吹っ掛けられるのか、総司は分からなかった。が、とてつもなく嫌な予感がする。

 

「お主に軍と十師族間のコネも伝手もないのは後々困ることになる。故にお主には戦略級魔法師になってもらうぞ」

 

「……どのように?」

 

「儂の見立てではお主の突き止めた場所以外に戦力があると思う。それらをお主1人で押さえつけよ。その場には軍の者達も居る。お主が戦略級魔法師になることは間違いないだろう」

 

まさか大亜連合が呂剛虎含めた少数で日本に来るはずがない。総司が知らないだけで横浜には大量の大亜連合が潜んでいるに違いないと踏んだ訃堂。

 

総司が突き止めた場所を攻めれば潜んでいる大亜連合も蜂起してくるはず。それを総司の力で押さえつけろ、ということらしい。

 

「方法はお主に任せるが、戦略級魔法を使え。それだけは守れよ」

 

「……分かりました」

 

戦略級魔法師になるのは総司にも利点がある。拾ってきた魔法師達を総司の私兵なんて言う不安定な職場ではなく軍に所属させたりできるかもしれない。それに今までは入ってこなかった情報や、動かすことの出来る兵の数が増えるはず。

 

総司は訃堂の言うその条件を承諾した。




……叩かないでください。正雪と石山がバディファイトとハリー・ポッターからイメージを取ってるから使ってもいいと思ったんです。

軍と政界に影響力がある人間なんて訃堂と江田島平八しか思いつかなかったんです……男塾はYouTubeの切り抜きしか見たことないですし……戦姫絶唱シンフォギアの風鳴家を持ってくるしかなかったんです……許してください。

ここの訃堂はシンフォギアみたいに息子の妻寝取ってません。総司は綺麗な訃堂に力を貸してもらってます。

これからもよろしくお願いします。
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