水を司る魔法科高校の転生者   作:排他的

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差別と勧誘

時間は少し経ち、総司達3人は雫のかねてからの要望だった真由美が授業で射撃を行なうと言われている射撃場へ足を運ぶ。

 

総司は空いている席を見つけるとそこに雫とほのかを連れていく。だがそこはふたつしか席が空いていなかった。

 

「……よし、雫、光井さん。2人で見ててくれ、俺は違うところを見てくるよ」

 

「待って、いい方法がある」

 

「え?」

 

雫の言ういい方法とはなんなのか、それはほのかは普通に座り、雫が総司の上に座ることで3人が真由美の練習姿を見ることが出来るといったものだった。

 

「(雫ってこんなアグレッシブだったけ……こんなのおじ様が知ったら卒倒するんじゃ……)」

 

ほのかの心配はご無用である。潮は雫に総司が一高に通うと言われた瞬間、内心ガッツポーズをしながら

 

「総司くんと仲を深めてくるんだよ?」

 

と伝えていた。そのため雫は総司を堕とすために普段はしないようなことをしているのだ。

 

ちなみに総司はと言うと……

 

「(思ったより軽いな……それになんだろ、懐かしいな……茜や瑠璃にもやったよな……)」

 

そういう劣情は全く感じておらず、雫に言われるままに雫を抱えて一緒に真由美の射撃練習を見ていたのだった。

 

 

 

 

 

 

「すまない、少しいいだろうか」

 

帰り支度をして雫達と帰ろうとしていた時に、ちょうど学年主任の先生に声をかけられた総司。何の用だと思いながら振り返るとそこには真由美と学年主任の先生がそこにいた。

 

「これは〇〇先生に七草先輩、どうされました?」

 

「七草くんが君に話があるそうだ」

 

「一条君には生徒会役員か風紀委員、どれかになってもらわないといけないのよね、風紀委員なら生徒会推薦か風紀委員長推薦でね。それで明日話そうと思っていたんだけど、十文字くんが早めに話を通しておけって言ってたから」

 

「わかりました。その話、明日までに予定を見て決めさせていただきます」

 

「あぁ!後それと今度は十師族としての話なんだけど……」

 

長くなりそうだと思いながら総司は真由美の話に耳を傾けるのだった。

 

「(……雫、どうしてるかな)」

 

 

 

 

 

 

 

絶賛ほのかと雫は深雪のトラブルに巻き込まれていた。深雪は射撃場でも兄と観戦することが出来なくてストレスが溜まっており、違う人にこのワラワラと湧いてきて付き纏っている人を押し付けようとしていた。

 

「(お兄様に早くお会いしたいわ……)」

 

そして深雪は同じく付きまとわれていた雫とほのかを見つけると2人に押し付けようと話しかけたのだ。いや別に深雪に悪意はないが、誰であっても長い時間付きまとわれたら押し付けたくもなるだろう。

 

だがその策は一瞬で崩壊した。雫とほのか、深雪3人とも連れて行かれ、深雪だけ離脱することは叶わなかったのだ。

 

「……あれ?いないな…」

 

ようやく話が終わって急いで雫とほのかの元に走った総司はどこにもいない2人を探しに見当違いの方へと走るのだった。

 

 

 

 

 

「いい加減諦めたらどうです?深雪さんはお兄さんと帰ると言っているんです!あなた達は関係ないでしょう!」

 

「(私達無駄に巻き込まれただけじゃ……)」

 

「(総司……)」

 

美月が校門前で声を響かせる。どうやら今度は一緒に帰るかどうかで言い争っているらしい。

 

雫は深雪に少しジト目を向けながら総司にメールを送ろうとする。このめんどくさい状況、総司にまた強引に連れ出してもらうしか脱する方法はないと考えたのだ。

 

ほのかは雫の手がディスプレイ端末に向かったのを見て総司が来てくれるんだなと少しほっとしていた。ようやくこの長い論争にも終止符が打たれるのだと。

 

だがその目論見は外れることになる。この集団の中の男子生徒がエリカの挑発に乗って拳銃状の特化型CADを取り出し、構えたのだ。

 

「(ま、不味い……!)」

 

そう雫が思った瞬間、森崎の手がガシッと掴まれ、そのまま構えていたCADを地面に投げ捨てられた。

 

「あ〜やっと見つけたぞ雫。どこにいるかわからなかったから少し時間がかかったよ……」

 

「ん、ありがとう」

 

「よしじゃあ帰るか、司波くん、一緒に帰らないか?こんなめんどくさい奴らと絡まれるの嫌だろ?」

 

「あ、あぁ……」

 

急に現れた総司が雫の手を取り、達也に一緒に帰らないか聞いている。今まで言い争いをしていた者たちは総じてポカーンとしていた。

 

「……お、お前は誰だ!」

 

森崎が総司に向かって叫ぶ。森崎は護衛の仕事をしている会社の社長の息子、それなりに経験もあるのにもかからわず、一瞬でCADを取られたことに驚いていた。

 

「一条総司だ。悪いがめんどくさい奴らは嫌いだ、さぁ、雫、帰ろ「()()()()()()()()か!」……!」

 

その言葉に少し反応する総司。一条の出来損ないという言葉にピンと来ないものは?マークを頭の中に浮かべている。

 

「一条家で唯一爆裂が使えないんだもんな、そりゃ落ちこぼれの雑草(ウィード)と一緒にいてもなんにも思わないだろうよ!一科の自覚がないんだからな!」

 

その後も続く続く一条総司に対しての誹謗中傷。その中にはこんなのもあった。

 

「北山さん達もこんな奴と一緒に居ない方がいい、穢れた出来損ないが移るからな!」

 

雫のボルテージは一気に天元突破した。

 

「総司のことをなんにも知らないで……よくもそん「……で?」え?」

 

「は?」

 

「で?言いたいことはそれだけか?」

 

「え?いやあの……」

 

「あいにくそんなことはガキの頃から言われててね、今更そんなくだらないことは気にしないようにしている。それに俺より成績が悪い上に社会常識が理解できない猿の言うことなんてそもそも聞く価値がない」

 

「……猿だとぉ!俺は入試成績8位だ!一条の出来損ないは何位「1位だ」は?」

 

「聞こえなかったか?首席だ」

 

「首席は司波さんじゃ……「私は次席です」……そんな馬鹿なこと……」

 

「じゃあな、森崎。俺はさっさと帰ることに……「ちょっと待った!風紀委員だ!お前ら大人しくしろ!」……雫、司波くん、帰ろうか……」

 

「待て!」

 

この学校の風紀委員長、『渡辺摩利』が総司達を押さえ込んで事情を聞く。

 

原作では双方ともCADを使用していたが今回はそれがないため、二科生の方と深雪、総司、雫、ほのかは帰ることが出来た。一科生の方は一生徒への誹謗中傷で厳重注意を課せられることになったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駅までの帰り道は少し微妙な空気だった。総司のことを出来損ないと罵った森崎の件もあるが、昼の時の総司と今さっきの総司、全く気配が違うのだ。

 

「……じゃあ深雪さんのアシスタンスを調整しているのは達也さんなんですか?」

 

「えぇ、お兄様に調整をおまかせするのが1番安心しますから」

 

ただ達也の周りはちょっと違うようで達也を挟んでほのかと深雪が話していた。

 

「少しアレンジしているだけなんだけどね、深雪は処理能力が高いからCADのメンテに手間がかからない」

 

「それだってOSを理解しないといけませんもんね」

 

「CADの基礎システムにアクセスできるスキルもないとな」

 

各々が話している中、総司は兄の親友のことを思い浮かべていた。

 

「(……吉祥寺くんは確か将輝のCADを調整してるんだよな……)」

 

「一条はどうなんだ?十師族が使うデバイスってどんなのか気になるんだが……」

 

「あぁ、これだね。アーカイブって名前のCADだ」

 

達也が興味本位で総司のCADを見たいと聞いてくる。総司はそれを見せてやると達也は目を見開いた。

 

「それ見た事ないんだが……」

 

「あ、それか……昔は爆裂が使えないことがコンプレックスだったから他でなにか出来ないか色々手を出しててね。その1つがCADだ。汎用型でこの中に俺の魔法の殆どが入ってる」

 

「違う」

 

「……雫、俺は嘘はついてないぞ」

 

「それは超汎用型。確かこの前話してくれたのだと……999種の魔法を記憶できるCADって言ってた」

 

その言葉に一同が唖然とする。999種の魔法と言われれば誰でもそうなるだろう。

 

「ちょっとよろしいですか?」

 

「はい、司波さん」

 

「それ、頭パンクしませんか?」

 

「……999種とは言ったけど入ってるのは200くらいだ。それに使うのはだいたい決まってるから意味ないんだよね……」

 

「なんだそりゃ、使わない魔法入れても意味ないんじゃねぇか?」

 

「まぁひとつのCADで俺が使う全ての魔法を使えるならそっちの方がいいだろうし……それと司波くん」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「将来うち来ない?俺を入試の筆記で超えてて、尚且つ司波さんレベルの魔法力の持ち主のCADを調整できるならカーディナルレベルだ。是非金沢に来て欲しい」

 

「あ、あぁ、考えておく」

 

食い気味で達也を勧誘する総司に驚きながら考えておくと言った達也。総司は内心優秀な魔工師だ!とうきうきしていた。

 

対して達也は総司に対しての脅威レベルを少しあげるのだった。

 

総司はみんなと別れたあと、雫を家に送ってそのまま家に帰り、朝と同じように知り合いに連絡を返しながら夜を過ごすのだった。

 

 




達也は総司に勧誘される運命にある。これは絶対に変わらない。ということです。
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