水を司る魔法科高校の転生者   作:排他的

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少しというかめちゃくちゃ書き直したので予定より遅れました。


情報

昨日の森崎の一件が広まってしまったのか、本格的に総司が『一条の出来損ない』ということがわかってしまった。そのため近づいてくる人間はいなくなり、クラス内で話すのは雫とほのか、深雪くらいになった。

 

ほのかと深雪は昨日の一件から総司が居れば誰も近づいてこない上、学校内を楽しく過ごせる、とわかったため、総司の近くで話すようになり、時折総司とも話している。

 

まぁ深雪の場合は敬愛する『お兄様』である達也が総司に認められ褒められる上に、達也の話を聞いてくる総司にその話をいっぱいできるからというのもあるのかもしれない。

 

「へぇ〜司波くんってそんなことも出来るのか」

 

「えぇ、お兄様は魔法の実力も高いのよ、この世界の基準に合わないだけでね…」

 

「わかるさ、その気持ちは…痛いほど」

 

達也がなにかとんでもない秘密を抱えていることも、達也がその身にとてつもなく強い力を秘めていることも察していたが、深雪の言う『術式解体(グラム・デモリッション)』の使い手だとは思っていなかった。しかも連発できるとは。

 

そしてそれ以外の魔法、無系統以外の魔法にあまり精通していなくて世間や両親からあまりいい顔をされてないことにも共感できる。

 

総司は爆裂というより、『対人戦闘を想定した生体に直接干渉する魔法』という一条のテーマに沿った魔法に適性がなく、周りの評価に苦心させられた時があり、今でもそれが続いているからだ。

 

そして総司が囲っている魔法師の中にも達也のような魔法師が何人もいる。流石に術式解体を連発できるような魔法師はいないが…。

 

「そうそう、今日のお昼はお兄様と一緒に生徒会室に行かないといけないのよ」

 

「へぇ、それまたなんでだ?」

 

「朝、生徒会長に生徒会室で大事な話があるから〜って理由なのよ。そういえば一条くん、生徒会に勧誘されてるのよね?風紀委員会にも」

 

風紀委員会に勧誘されている、その言葉が昨日総司に言い負かされた森崎の耳に入り、ギギギっと首をゆっくりこちらに向ける森崎。こちらに向ける目には『絶対風紀委員会に入る』なんて言わないでくれと願う心が篭っていた。

 

「(森崎の嫌なことをやってもいいんだが…)悪いね、司波さん。勧誘はされているんだが断る気でいるんだ」

 

「あら、それまたどうして?」

 

「今日も夜用事があるし、あまり体力は使いたくない。俺の場合、いつ仕事が入るか分からないしね」

 

「そうなのね、じゃあ私が断りますって言っていたことを会長に伝えてくるわ」

 

「いいのか?」

 

「別に構わないわよ」

 

総司が男共からのバリアになってくれるのならこれくらい安いものだと、総司は全く気にしてないのにも関わらず気を使って深雪は総司の気持ちを真由美に伝えることにしたのだった。

 

「そういえば総司、今度の買い物の件は考えてくれた?」

 

深雪と総司の会話が終わるのを待っていた雫は総司にこの前のデート(総司は買い物の付き添いだと思っている)で約束した新たなデートの約束について話し出す。

 

「あぁ、こないだ約束した買い物のことだろ?もちろん、雫が望むならいつでも行くよ」

 

「ありがとう」

 

「(…あれー私は……)「ほのかも連れて行っていいかな?」(し、雫!)」

 

「別に俺がいることに不快感を覚えないなら誰でもいいよ」

 

「全然大丈夫!」

 

最近雫に総司という友達がいた事を知ったほのかは2人のイチャつき(総司はイチャつきと思ってない)に辟易しながら自分に雫が構ってくれないことに少しヤキモキしていた。だが別にそんなことはなくちゃんと自分のことも考えていてくれているんだなと思ったほのかだった。

 

「(ほのか…あなた気づいてないのね……一条くんがいるということは休日も雫とのベタつきを見なくてはならないのよ……!)」

 

総司に好かれたい雫が年中総司が居ればベタついているということは知り合って2日しかたってない深雪でもわかる。なんなら今でも雫は総司の膝の上に座っている。

 

それは少し砂糖を吐きそうになるくらいであり、やっているならともかく見ているだけなら辟易しそうになるのだ。そんな雫の行動を休日も見ることになるのは割と大変なのではとほのかを少し心配する深雪だった。

 

後日、行かなきゃ良かったと後悔して深雪に愚痴る光のエレメンツの少女が1人いた事を雫は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼に深雪が生徒会室に達也と共に向かい、総司が生徒会にも、風紀委員会にも入れないことを伝え、放課後も来てねと言われている頃、総司の端末に一通のメッセージが届いていた。

 

「宛先は…こりゃあ珍しいな」

 

総司が言う珍しいはとても珍しいことだ。半年に1回連絡があればいいだろうと考えている魔法師達から連絡が来ていたのだ。

 

その魔法師達は別に世界的に有名、という訳では無い。それに1人はそこまで強くもない。Born Specializedの魔法師、通称BS魔法師であり、総司が昔拾い、総司の配下となっている魔法師だ。

 

「なになに…へぇ今日の学校が終わった後すぐに駅でお待ちください、か」

 

「雫に断っておくかな…」

 

雫に今日は一緒に帰れないということを伝えるためにクラスに戻りながら、たまにしか連絡が取れない魔法師達に思いを馳せる総司だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここで待ってれば良いわけだな」

 

「そういうわけです、総司様」

 

第一高校の最寄駅にて雫とほのか、そして二科生組であるエリカ達と別れた総司は待ち合わせている魔法師を待っていた。そして壁によりかかっていると目の前に長身の女性が立っていた。

 

「久しぶりだな、正雪(しょうせつ)

 

「えぇ、お久しぶりです。さぁこちらへどうぞ。石山もそちらで待っております」

 

この女性の名は霧雨正雪。日本では珍しく西洋の剣技を極めた剣士であり、総司の配下の1人である。

 

その正雪が案内するところへ向かうとそこにはワゴン車があり、窓は全て黒く周りからは何をしているか分からないようになっている車があった。

 

その車の中に入るとそこには金髪の総司がよく知る男がそこにいた。

 

「お久しぶりですっ、総司様!」

 

「あぁ、久しぶり。石山」

 

この男の名は石山光希。日本人とイギリス人のハーフであり、正雪と行動を共にする魔法師だ。

 

正雪と石山はコンビを組んでおり、2人は総司の忠実な部下である。そして、まだ動きづらい総司のために様々な情報を手に入れてきてくれる存在でもあるのだ。

 

「この日本で暗躍している団体、ブランシュの新たな情報と無頭竜(ノーヘッドドラゴン)の大元の情報を手に入れました。そして総司様が探しておられる摩醯首羅(マヘーシュヴァラ)の魔法名を突き止めました」

 

「後処理はできているよな。俺はお前らを失いたくないぞ」

 

「無論ですよ〜私の魔法をお忘れですか?」

 

石山の固有魔法は『忘却術(オブリビエイト)』。その名の通り、対象の記憶(生物のみ)を忘れさせることが出来る魔法であり、総司のために情報を集める正雪の活動の痕跡を消せる魔法師だ。

 

「それに私どもが情報を得るために利用したのは人間です。どうとでもなりますとも」

 

正雪の固有魔法は『魅了の魔眼』。正雪の瞳を覗き込んだ相手を惚れ込ませる能力を持つ。

 

この能力を使って裏社会の人間から情報を搾り取り、石山の忘却術で記憶を消して何も関係がなかったことにし、名前も顔も売れることなく情報を手に入れることが出来る。

 

総司は石山と正雪から情報の入ったUSBを受け取り、総司はワゴン車から出る。そして総司は何事も無かったかのように家にもどってスタンドアローンの状態のパソコンでUSBの内容を確認する。

 

するとそこにはブランシュがアンティナイトを仕入れたことなどが事細かに書かれていたり、無頭竜が近々九校戦で賭け事をしようとしていることも書いてあった。

 

だが何より総司の目を釘付けにしたのが摩醯首羅の情報。

 

悪魔の右手(デーモン・ライト)』と呼ばれた魔法と『救済の左手(ディバイン・レフト)』と呼ばれた魔法の名前と効果が書かれていた。その魔法は常軌を逸しており、どこの誰から2人が情報を手に入れたのか気になるくらいだった。

 

そこには、

 

分解と再成という魔法についての情報が事細かに書かれていたのだった。

 

 




風紀委員ルートもありましたが、今回はなしで行きます。ついでに総司がどこからいつも情報を得ているのかを書いておきました。十文字先輩に渡したデータもこの人達からです。

霧雨正雪は霧雨正雪というバディファイトのキャラからイメージを取ってます。石山光希はハリー・ポッターのロックハートからですね。忘却術はそのまんまですし。

これからもよろしくお願いします!
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