ゾイド生命体を用いてBETAの脅威を打ち砕く話   作:もにもに+マウンテンヘッド

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4話目

 

 

 

山頂への直接着陸は困難だと判断された。

ならば、ということである。

 どうするか?

 すぐに別候補は発見できた。

 それとは、麓の市街地に存在する公共多目的グラウンドの施設を確保し、

 そこを着陸地点とする…という次善策が、

そう時間を置かずに採用されるに至った。

 

 

そうして、まずは麓の市街地からのベータの駆逐が第一とされたのだ。

 

 

 

 

 

 

 ゴーレム型24ゾイドのバルカンが火を噴く!

 居並ぶ兵士級や戦車級は、たちまちにそのことごとくが潰されていった。

 

 

「 わっ、わああ!?」

 

 

 そんな折に、

 帝国軍兵士のひとりが、闘士級ベータに襲われかけていた瞬間があった。

 されどそのとき、

 

 

「 あっ?!」

 

 

ゴーレムの一体が、すかさず助けに入ったのはこのときだった。

 襲っていた闘士級ベータを、ゴーレムはそのナックルの拳で、真上から殴り潰して仕留めたのだ…

 

 

“グォォ、” “ ウホッホッ” “ ゴァッ”

 

 

ハンマーロックたちが、

 2連装ビームガンの斉射で、

 要撃級や戦車級、突撃級を正面から撃破する。

 あの忌まわしい突撃級の前面殻すら、ビームの前には無力であった。

 

 

 

 

さて、このハンマーロックたちもずばり活躍を見せていた。

 

 

市街路の通りを、大量のベータが…

しかし、前へと進出しようとしているらしいこのヤツラは、

遮られているかのように、

道の間で行き止まりになっていた。

 

…よく見ると、道の真ん中と左右端には金属製ポールが打ち込まれて地面に刺さっており、

 そこから伸びたワイヤーが、

 すなわち障害になって、ベータの進出を留めていたのだ。

 

 これの設営を行ったのが、工兵型ハンマーロックである。

 そうして…

 

 ビーム砲の銃撃の殺到が、

そのベータどもを包んだのは、次の間際のことである。

 

 

 この銃撃は、アイアンコングマークツーとハンマーロックたちの連携によるものだ。

 そうして、銃撃を喰らって受けたベータどもは、その残跡と痕片を、焦げた肉質の散らばりとして遺すだけになっていた…

 

 

トラップを仕掛けて、ベータを追い込んで…撃滅!

 

 

同様の手段が適宜取られていく事により、

 多目的グラウンドは無事確保が完了し、

 そこへのベータの進出も、

 ほぼ食い止めかけることが出来かけていた…

 

…その時。

 

 

 呆気にとられているしかない帝国軍兵士ちだが、その時、彼ら彼女らの顔の表情が、真っ青になる瞬間があった。

 

 

「 要塞級だ!」

 

 

 それも複数…

 市街地へと進入していた要塞級が、

 周りの周縁の護衛のベータが剥ぎ取られたことで、

 その層が薄くなったことで、むしろ接近してきていたのだ。

 

 

 その要塞級が、次の瞬間、紫電に貫かれて、半身が灼け吹き飛んだ。

 

 

 

 「 よ、要塞級が?!」

 

 

 射撃を見舞ったのは…紅色の機体…

 アイアンコングマークツーの、肩部高出力ビーム・キャノン。

その一撃は、要塞級を真っ向から貫通して撃破するのに十分以上の威力が存在していた…

 

 

そのまま、更に数発のビーム・キャノンの攻撃が加えられて、

 その要塞級は、足から上の胴体部位が、完全に焼失。

 完膚無きに灼け焦がされて、撃破がされたのだ。

 

 

 …しかし、次の要塞級に照準を向けようとしたそのアイアンコングマークツーの動きは、ピタリととまった。

 

 

“ゴォルル、ゥ… ”

 

 

もう一つの要塞級だ。

 しかし…その背後に、山とその頂上の城が、射線上に存在していたのだ。

 事前に作戦目的と任務内容を教えられて理解し、支援データをインプットされていたこの場のゾイドたち。

 そのアイアンコングたちのそのうちひとつであるこのマークツー型は、そのことを理解し判断して、射撃を躊躇ったのだ。

 

 

“ ゴルル、?!”

 

 

しかし、さらに、このアイアンコングマークツーは気配を感じた。

それを察知したこのアイアンコングのゾイドコアの知性が、機に搭載された戦闘用コンピュータに環境収集情報の確認を行わせる…

 事前にインプットされた戦術データとベータの生態特性、それらの照合と計算がなされる……

 すぐに演算はできた。

 あの、光線級だとかいうやつ。

 それがあの要塞級にデザント(乗り合い)ているのだが、その光線級が射撃インターバルに入ろうとしていて、どうも、城とその周囲に照準を向けようとしているらしい…と。

 

 

 

“ ゴォルゥ!” 

 

 

やらせるわけにはいかない。

アイアンコングたちのゾイドコアの知性が、それを阻止するべく判断を執った。

 

 

 自分たちアイアンコング始めゴリラ型は、どこぞのゴジュラス型みたいに向こう見ずでも、短気でもせっかちでもない。

 

 すなわち、自分たちの連携で、

 あの要塞級を撃破する…

 それを決意したのだ。

 

 

“ ゴウ!” “ ゴウゥ!”

 

 

 

 この只中にて、

 アイアンコングが、要塞級を相手に大立ち回りを敢行する!

 

 その開始であったのだ。

 

 

“ ゴウゥ!”“ ウゴッホ!!!”“ ゴガウゥ!!”

 

要塞級ベータの、その胴体上部に、

周囲のハンマーロックやゴーレムの銃撃が殺到した。

 

 

デザントしていた光線級は、大分焼け落ちて剥がれ取れた。 

 

だが、その要塞級は城のある山の方角へと、前進するのをやめない。

 

 

そのまま、進めるだけ進んだ辺りでやられたとしても、

 胎の中のベータを吐き出して、それを入れ子的に向かわせるというのが考えられるシチュエーションだろう。

 

 まるで、悪意/殺意/害意のマトリョーシカといえた。

 

だが、なにしろ、経験がないので慣れては居ないが、さりとて贅沢はいってられない。…アイアンコングたちは勇敢であった。

己の機の武装の、自慢のミサイル類は使えない…帝国軍の兵士たちが、遮蔽もない暴露した状態で、周囲に存在するからだ。撃って炸裂したら、爆風とその威力が彼ら彼女らを傷つけてしまう!

ならば、どうするか、

…白兵戦であの要塞級ベータを仕留める…

そのことをアイアンコングたちは決断した。

 

 

“ グオォ〜、!”

 

 

アイアンコングの一体が、己を鼓舞するようにドラミングする。

 

そうしてその一体は、さらに他の複数体のアイアンコングたちとともに、

 前進をやめない要塞級の、その外周と脚部に取り付いた!

 

“ ウッホ!” “ ゴウ、ゴァアッ” “ ウゴウ!”

 

取り付いたアイアンコングたちは、要塞級の動きを抑え込み、力いっぱいに制止を図る…

 だが、要塞級は前へと進もうとする。

 それどころか、乱暴に足の歩行をくねらせて、

 アイアンコングの腹や足の末端を、その先端で刺そうともしてきたのだ。

 

“ ウホ、ウッホ、ウゴァー〜!”

 

アイアンコングたちは相互に一斉に協力した。

乱れ飛んでくる足撃をダブルステップで都度かわしながら…

まず、要塞級の足の間接の、節の根本をマニピュレータで掴んだのだ。

そのまま、掴み、握りつぶすように力を入れる…

 

 

… ピギィーッ!!…

 

 

まるで痛覚を感じたかのように、痛みに耐えきれないという様子で、

要塞級は耳障りな悲鳴を上げた。

 

アイアンコングたちは、それを意にも介さず、そのまま力を込める…

 

 

グチャ、バギ、バリ、ゴキン、…

要塞級の足が、握りつぶされた箇所から、とうとう千切れ取れ折れたのはその時のことだ。

 

関節の骨が砕けた要塞級の足肢を、力任せに千切り取る。

そうして転がされた要塞級の腹の内部腔から小型ベータが出ようとしていた。が、

すかさずアイアンコングの一体が、その右肩のミサイルランチャーを取り外して前腕にアタッチメント装着すると、

その腹腔にねじ込み、連射を見舞った!

 

 

爆裂とともに、爆炎を食った要塞級の腹は膨れて、弾け跳んだ。

 

 

ウッホ、ウホゥ…

 

 

この内の1機のそのランチャーはたしかに損傷したが、

されど、要塞級は撃破できた。

 

 

アイアンコングたちは、苦労した、という仕草で互いに頷きあったあと、次の障害を排除するべく、ふたたび繰り出していった…

 

 

…そして、直に時間を置かず、

 多目的グラウンドへのホエールカイザーの強行着陸は成功。

 城から脱出した避難民の救出と残存帝国軍兵士らの撤収も叶い、

 この地域での戦闘は、

次のフェーズにへと移ることになった…。

 

 

 

…民間人と生身の兵士たちの撤収が叶ったことで、

 強力な威力を持つゾイドたちのその装備の、威力の制限が解かれたのだ。

 

 

すなわちどうなるか。

 

 

…ベータ相手へのワンサイド・ゲームが、ゾイドたちによって、開始されたのである…

 

 

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