ゾイド生命体を用いてBETAの脅威を打ち砕く話   作:もにもに+マウンテンヘッド

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第4話

++

 

 

……衛士が新たな乗機・シールドライガーごと回収された時のこと……

 

 

 

「よし、通常型のシールドライガーの隊は、一旦船内に再収容し、ダブルビームキャノンで爆装させよう。

 

 代わりに、あのバケモノどもに相手するには近接戦が効くらしい。

 白兵戦装備を持たせた戦闘機獣を、第二派として投下する!」

 

「了解!」

 

 

……というやり取りが、タートルシップの艦橋では成されていたという……

 

 

 

「船の自衛防護用Eシールドは張れています! みなさま、ご安心を!」

 移民船のさらに母船となる超大型タイプのタートルシップ級が、

 このメガ・タートルシップ級である。

 

 

 

 しばらく後、地球人の報道記者たちが、この新たに現れた“正真正銘の宇宙人”たちに、コンタクトを取れる機会があった。

 

 

──この、バイオニックで、金属質(メタル)の、マシーンの、モンスターたちは、一体、どういった目的と理由で、この地球に?

 

 それに対して、もう何百回めかの同様の回答なのであろう……うんざり仕切ったその人物は、

 

 

「新たな星……新天地の開拓用に持ち込んだ、およそ大本の製造開発からは数百年が経過しているシロモノだ。

 

 スクラップ代わりになら売れるかい?」……とZi人と名乗る艦長のその女性は、そう言った。

 どこまでも、気兼ねのない様子でだった。

 

 

++

 

 

 

 衛士は混乱するしかなかった。

 

 なんだこれは。

 

 

 怪しい光が己の乗るそのライガーに当てられたかと思えば、どういう原理かは知らんが、

 なんと垂直に! 空中の宙を牽引されていって……そのまま、あの巨大な宇宙船の中にへと、収容がされてしまったのが、つい先程のことであった。

 

 よしんば納得がいかなくとも、先程の光線については、

 星間戦争(すたー・うぉーず)、という題のハリウッド映画で、みたことがあったような気がする。

 

 たしか、トラクタービームというやつだ。

 

「………、」

 

 いやいやいや! それよりも、まず、心が定まってないことが在る。

 

 自分は、今、

 

 素っ裸で、

 

 銃は……拳銃は、……ない!

 

 先程の撃震の機内に、置いてきてしまっていた……

 

 

──なんだあ、おまけ付きか?! 

 

「まぁ?! ライガー、キミ、おまけ付きでかえってきたのね?!」

 

 

 そんな警戒の感情も、

 見知った人物を見つけたように……嬉しそうに喉を鳴らす、シールドライガー。

 その声と仕草を聞いてしまったら、とろけるようになくなって、なくして落ちてしまった。

 

 

 キャノピーから、下方を覗いてみる。

 

 

 整備服らしい装いをした、……少女だ。

 

 

 

++

 

 

 

 格納庫で簡易に尋問……フムフム、

 

 染井 吉乃。

 

 それが、貴方の名前、……なのですね?

 

 

「…………」

 

 

……我々の言語翻訳機のミスなのではないのかね?

 

 いや、そんなことはない! ……はずですが、

 

 

「……」

 

 

 染井、と呼ばれた……衛士だった少女は、果たして、沈黙とともに、うつむいてしまっていた……

 

 

 なにか、重大な、感染菌だとかに、犯されているのでは!

 その可能性があるが、しかし、それにしては、健康であるようだし……

 

 うーむ、……

 

 

 

 

 ミス、ソメイ? なにか要求があれば、我々に。

 

 

 防護服に身を固めているのも、この凛々しい少女の警戒を買っているのであろうか、

 とも、異星の科学者たちであるこのZi人の人間たちは、交互に口々にへと、心配や疑問を伝えあった。

 

 

 純粋すぎる善意も、毒と仇にはなり得るのだな、と想いつつ、

……耐えきれなくなった様子で、衛士・染井は、手を上げた。

 

 

 !……なんでしょう、なんでも言ってもらえても構いませんよ?

 なんなら、貴方を今すぐ、地球のみなさんの方にへと、帰還させても……

 

 

「そ、その、」

 

 

 ?……

 

 

「い、衣類と……それから、……と、トイレを貸していただきたい……」

 

 

 

……と、紅顔しながら、そう述べた……

 

 

 

 

 

 

++第四話++

 

 

 

 

 宇宙人でもトイレには紙が用意されているのか、と、不思議な感心をしてしまった。

 

 しかし、スッキリする物事には続きが有るものなのか、

 

 はい、と目前の少女から手渡されたそれを見て、

 衛士・染井は虚を突かれた気分と面相になっただろう。

 

 スムージー、というやつだ。

 米国帰りの先輩の女性衛士たちの中で、試してみたり飲んでいたり、そういう向きもあると見聞きしていた。

 まさか、腹のつっかえが取れたのだから、もっとスッキリとされてみては? というのか。

 

 

「……」

 

 

「はい、パパオの実を使ったスムージーですよ。

 とっても美味しいんです!」

 

 

 

「……、……あ、あ、あり、がと、……う、」

 

 

「! お気になさらずっ、ですよ!」

 

 

 対して、この、リアクタ、と名乗った、少女…

…このカメ型の巨大宇宙船の格納庫であの時見かけた、先程の、少女整備員だ……

 

 

「~~~!」

 

 

 どこまでも、屈託がない! 正直、染井からすると、少々、気後れがする……

 

「? ? ?」

 

 こんな疑り深いこちらにも、こんなに明るく、邪気無く接してくれるのだ。

……先程、若干この異星人たちを疑いながら、(ライガーがああまで気に入っていたのだから!)

 一番信用が置けそうな人物として、世話役として、この少女を選んだのは、染井の方だ。

 であったのだが、であったのだが。

 

 ネアカ、というやつなのだろうか。古い言葉であろうが……

 それが、今の染井には、眩しくて仕方がない。

 

 

「……ところで、」

 

「?」

 

 

 気になるので、ズバリ、聞いてみた。

 この、パパオ、とは?

 

 

「いやぁ、

 我々船内のクルーでも貴重品でして、特別なときにしか飲めないんですよぅ……

 役得しちゃったなぁ、と想いまして、てへへ。」

 

 

……、この子がここまで顔を綻ませる、そんな美味しいものなのだろうか。

 

 

 ならば、

 

 

「………、」

 

 

 ズズリ、と

 

 

「おいし、ぃ……」

 

 

「!」

 

 

 リアクタは、ぱあ、と明るくなると、

 

 

「良かったです!」

 

 

 

……満面の笑みで、そう答えられると、衛士・染井としては、やりづらい……

 

 

 

++

 

 

 

 

「つまり、あの機械生体……は、本来は有人機の操縦である、と。」

 

 

「はい。

 いま無人で動いているのは、スリーパー、という技術です。

 

 ですが、いろいろ事情がありましてね?

 もっとも、どの子も昔話のゴジュラスちゃん並に自我が強くなって、なかなか乗れれる人を、みんな勝手に、選んじゃう状態で……」

 

 

 そのゴジュラス、というのは……

 

 話を聞いていく。ふむふむ、フム。

 

 

……!!

 

 

 染井にとっては、頭を疑うような話と情報の連続であった。

 

 もっといろんな、ゾイド? というのを、見てみたい! さわってみたい! のってみたい。

 

 けれどけれど、そうすると、あの蒼い獅子…

…シールドライガーというのが正式名だと、教えてくれた……

 に、操をたてられなくなってしまう! そんな気も、するし。

 

 

……だが、だが、である。

 この星の人類たる染井には、聞いておきたいことがあった。

 

 

「 べ、別に、私……わたし、わたくし、本官が、人類全体を代表して、とか、そうした次元というか、レベルの話ではないのだけど、も……

 

…………、

 

 貴方達の、目的は?」

 

 

「 え? わたしたち? すくなくとも、わたしは、ですねぇ……」

 

 

……

 

 

 えっ、

 

 

「 放し飼い、したいぃ?」

 

 

「ゾイドは、やっぱり、広い大地を走って、気ままに過ごして、そういう生き物ですから!

 

 

 あのBETA、だとか言うバケモノ倒した暁には、

 チキューの土地、おかねで、買ってもいいんですよね? わたしたち!」

 

 

 

 目を\\にさせながら、

 リアクタはそう述べた……

 

 

 衛士・染井としては、どうしたものか。

 

 

 

「ところで、なんだけど。」

 

「はーぃ、?」

 

 

 

「……もう一度……トイレいかせて……」

 

 

 

……パパオの実は、染井の腹には、合わなかったようである……

 

 

 

 

++

 

 

 

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