FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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世界の命運が一人の青年に集まる中、
その希望の光を灯さんと仲間達が行動していた。


ヴェフォニス火山にて

 

〔ブゥウウウウーーンッ〕

〔ガタガタガタガタガタガタッ、ガタタッ、ガタガタガタガタガタガタッ・・・〕

 

草木が生えていない殺風景な荒野をジープが三台。

綺麗に一列になって砂煙を上げながら走っていた。

 

「・・・このジープっていう乗り物・・・乗り心地最悪よね・・・。」

ジープの振動に不快感を隠さないミナ。

 

「でも、すごい早いですよッ。」

窓から外を見ながらミューレがワクワクを隠さない。

 

「・・・・・・。」

二人に挟まれて、セレスは黙っている。

 

「お姉ちゃん・・・どうしたの?」

「ミナ、今は話しかけないで・・・。」

少し顔色の悪い姉を心配してミナが声をかけたがセレスは一点だけを見て一言言うだけだった。

どうやら、姉セレスは乗り物に弱いらしい。

 

「ハハハッ、もう少し辛抱しててくれっ・・・そろそろ着くぜっ。」

片手でハンドルを握っていたシドがバックミラーを見ながらミナ達に声をかけた。

 

 

バハムート達から別れて、ジープに乗る事数時間。

巡礼では何日も掛かる距離をミナ達はあっという間に踏破しようとしていた。

 

「いや~~、アースカンドの技術とは素晴らしいものですね。」

ニコニコとジープから降りてレオンが話す。

 

「乗り物としては居心地良いもんじゃなかったけどね・・・。」

肩に手を乗せながらティアが反論する。

 

「お姉ちゃん大丈夫?」

「・・・うぅっ・・・ありがとう、ミナ・・・。」

ジープから降りるなり、吐き気をもようした姉の背中をミナが擦る。

 

「ケッ、ケアルでも気分ってよくなりませんよね?」

セレスの様子に慌てるミューレ。

 

「ジープでならもう少し進めるが・・・そうもいかないんだろ?」

ジープから降りて、シドが山頂を見ながら尋ねる。

 

「ヴェフォニス火山群は火のクリスタルにとっては聖地のようなものですからね。」

ニコニコと胸を張りながらレオンが説明する。

 

「まぁ、フェニックス様がいるとすれば、ここしかなんだろうけど・・・。」

ティアがキョロキョロと辺りを見渡しながら話す。

 

「・・・場所は・・・大体分かるわ・・・。」

姉の介抱をしながらミナが話す。

 

「・・・怪我の功名というやつでしょうな・・・。」

なかなか際どいラインの発言を臆せず言うレオン。

 

「・・・とにもかくにも、ゆっくりはしておれんぞい。」

ラムウが髭を触りながら話した。

 

「・・・そうですね・・・行きましょう・・・。」

まだ少し顔色の悪いセレスが皆を促した。

 

「ほっ、本当に大丈夫・・・お姉ちゃん?」

ミナが心配そうに言葉をかける。

 

「はっ・・・初めての同行でこれ以上迷惑はかけられないわ・・・。」

空元気で答えるセレス。

 

「それなら・・・。」

「っ?!」

レオンがおもむろにセレスに近付いて、体勢を低くして背中を向けた。

 

「鍛錬しながら進みましょうっ。」

ニッコリと笑ってレオンが促した。

 

「・・・・・・。」

チュウチョするセレス。

 

「お姉ちゃん、大丈夫だよ・・・レオンは筋トレバカだから。」

ウィンクして姉の背中を押すミナ。

 

「レオン・・・ごめんなさいね・・・。」

申し訳なさそうにセレスはレオンに負んぶされる事に。

 

「ハッハッハッハッ、これは軽すぎますが・・・仕方ありませんっ。」

レオンはお世辞とはまったく思わない素直な意見をセレスに言った。

 

「・・・・・・。」

恥ずかしそうにレオンの背中に顔を隠すセレス。

 

「それじゃぁ、出発しようぜ!」

我先にと高らかに声を上げるシド。

 

「なんじゃ、お主も行くのか?」

シドの意気揚々とした態度につっこむラムウ。

 

「ちょっとシドさん、困りますよっ。」

シドの行動に苦言を呈すラスター。

 

「バカヤロウッ!科学者の好奇心はとめらんねぇんだよっ!!」

ラスターの事など、お構い無しにシドはズカズカと歩き出す。

 

「シドさん、道分かんないでしょっ。」

ミナが先に行こうとするシドに遅れまいと走り出す。

 

「・・・まったく前途多難じゃわい・・・。」

呆れた顔で髭を触りつつ愚痴を零すラムウ。

 

「フフフッ、楽しくなってきた。」

右手を口に当てて笑いを堪えるティア。

 

「ムムッ、走るのは悪くないですなっ。」

「キャッ?!」

レオンは走り出したミナを見て、自分をさらに追い込んでいく。

レオンに振り落とされまいとしがみ付くセレス。

 

「ちょっ・・・ちょっとレオンさんっ・・・セレス様背負ってるんですよッ!」

走り出したレオンに置いて行かれまいとレビテトで飛んで追いかけるミューレ。

 

 

「・・・・・・お前は行かないでやんすか?」

「・・・・・・。」

一向にジープからも降りてこないモグッチを見て、ヤムが声をかけた。

無言で座って、一行を見送るモグッチ。

 

「皆が帰ってきたときにジープが無事じゃないと困るクポ。僕はこの辺も詳しいし、魔法も使えるから残って、お前達の加勢をしないといけないクポ。」

遠い目で最もなことを口にするモグッチ。

 

「・・・ようは腹が減ってるんだな。」

フォローになってないドマ。

 

「ハハハハッ・・・。」

ラスターとアポニスの隊員達はお互いの顔を見合わせて、苦笑いをするしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 




ユッケを復活させるべく
守護獣フェニックスがいると思われる
ヴェフォニス火山群にやってきたミナ達
その前に現れたのは皮肉にもあのモノだった・・・。

次回、「執念の炎」
青年よ、勝敗とはいかなるものか?(千葉しげるさん風)
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