FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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ミッドガルドの兵士達は動いた。
殺し合いもしたアースカンドを救うべく
ユッケ達を先頭に闇との最後の戦いに望む!


世界の架け橋

「ユッケ君、良く戻ってきてくれたわね・・・まさか、増援も連れて来てくれるなんて・・・。」

アースカンド側のゲート基地に現れたユッケ達をメラーニが出迎え、ミッドガルドの思わぬ増援に喜びを隠せなかったメラーニはユッケの手を握り、涙をニジませた。

 

「・・・メラーニさん・・・俺じゃないよ。ミッドガルドの人達が立ち上がったのはミナのおかげだから・・・。」

ユッケは素直に話して、空いてる方の手でミナの方を指し示して、そう答えた。

 

「・・・・・・。」

ミナは頬を赤らめて、小さくお辞儀をした。

 

「・・・ミナさん・・・本当にありがとう・・・これでこの世界にも希望が少し見えてきたわ。」

ユッケからミナの方に視線を移したメラーニが微笑みながら我慢していた涙を一筋流した。

 

「・・・わっ、私は・・・巫女として、正直に民と向き合っただけです・・・。」

モジモジケンソンしながらミナがメラーニに答える。

 

(少しでも、貴方に追いつきたかったから・・・。)

その視線はチラチラとユッケに向けられていた。

 

「・・・何度かお会いしましたね・・・メラーニ・・・さん?」

セレスが会話が一段楽したのを見計らって、統括としてメラーニに挨拶をする。

 

「・・・今は、中佐として、軍を指揮しています・・・セレス守護統括様。」

ユッケとの握手を終えて、メラーニはセレスに敬礼した。

 

「・・・そんな、様だなんて・・・同じ世界を救うものとしてセレスとおよび下さい。」

カシコまるメラーニにセレスが優しく微笑む。

 

「・・・ありがとう、セレス・・・アースカンド代表として、こんなに嬉しい事はありません。」

優しい微笑みに、メラーニも微笑を返す。

 

「・・・ユッケさんは妹を高く評価して下さいましたが・・・ユッケさんがいなければ、アースカンドには正直見向きもしませんでした・・・闇の民はこちら側の落ち度ではありますが、戦った間柄・・・私や妹だけでは動かなかったでしょう。」

視線をユッケに向けて、セレスが正直にユッケをタタえながら話す。

 

「・・・・・・ッ?!」

ユッケは視線を空に向けて頭をかいた。

 

空を見上げたユッケの目に懐かしい王の姿が映る。

 

「・・・ミナ・・・ちょっといいかしら?」

バハムートはユッケ達の所には降りてこず、少し離れた所へと姿を消す。

そのタイミングでシヴァがミナに声をかける。

 

「・・・えっ・・・あっ、はい・・・。」

ミナはシヴァにつれられてバハムートが降り立った所にそそくさと一緒に歩いていった。

 

「・・・・・・。」

不思議に思うユッケだったが、シヴァの行動をとがめる訳にもいかず、そのまま黙って見送った。

 

「・・・何か、今後の事で話し合うのかもしれませんね。」

セレスがシヴァ達の行動を見て、ユッケの不安を少し払った。

 

「・・・さぁ、私達も今後のことについて話し合いましょうっ。」

セレスが話を続けて、メラーニの方を見た。

 

「・・・はい、助かります・・・落とし子については、ミッドガルドの方々の方が対処しやすいでしょうから・・・。」

そう言いながら、セレスを応接室があるであろう方へと導くメラーニ。

 

「・・・・・・。」

周りから突然人が居なくなり、ポツンと取り残されたユッケ。

 

 

「・・・元気そうだな・・・。」

「ッ?!」

 

 

もう聞けないと思っていた声がユッケに届けられる。

 

「・・・父さんっ。」

ユッケは元気良く父親の声のする方向に目をやる。

 

「・・・おかえり、ユッケ。」

息子が来るという通達を受けて、資料室から一時的に外に出たヒロヨシが息子を出迎える。

 

「・・・どうしたんだよ・・・大丈夫なの?」

父の車椅子姿に心配を隠せないユッケ。

 

「・・・ハハハッ・・・心配ない・・・大事を取っているだけだ・・・。」

痩せ我慢の笑いを息子に向ける父親。

 

「・・・父さん・・・生きていて・・・本当によかった・・・。」

素直にディアボロスにやられていたと思っていた父の無事を喜び、涙するユッケ。

 

「・・・こら、男の子がそうそう泣くもんじゃないぞ。」

息子の涙につられて、少し涙ぐむ父。

 

「スンッ・・・ちょっとホコリが目にはいっただけだよ・・・。」

目と鼻を擦って、誤魔化すユッケ。

 

「・・・臨死体験をしたんだって?」

ヒロヨシがユッケの死を茶化して尋ねた。

 

「・・・あぁっ・・・自分でも驚いたよ・・・。」

全てを隠して、ユッケが微笑む。

 

「・・・そうか・・・アルテマウェポンは役に立っているか?」

ヒロヨシが右手をユッケの方に出して尋ねた。

 

「・・・あぁ、こいつのおかげでミナを助けられたんだ・・・。」

父の導きに素直に答えるように腰に下げていたアルテマウェポンを父に渡した。

 

「・・・それはきっと母さんがクリスタルを通じてお前を守ってくれていたんだろうな。」

ヒロヨシがアルテマウェポンの水晶の中で輝いている小さなアルテマクリスタルの破片を懐かしいそうに眺めながら言葉を零した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




三度の再会の親子。
最終決戦を前に、何を思う?

次回、「父と子とクリスタル」
青年よ、父の強さを受け継ぐのは君だ(千葉しげるさん風)
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