FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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交差する想いを乗せたままサンダーバードはオメガへと迫ろうとしていた。
その機内で、次の一手がオメガに打たれる。


ホーリー

基地を飛び立ってから数時間後、

いよいよユッケ達にその時が近付いていた。

 

 

〔そろそろ作戦区域内に入るでやんすッ!準備はOKでやんすかっ!〕

スピーカーからユッケ達の背中を押すヤムの声が響く。

 

 

「・・・・・・。」

席に静かに座って、その時を待つ面々。

 

「ッ?!」

そんなユッケ達の目に室内の前方にある備え付けの大画面からオメガのその姿が映し出される。

 

 

〔あれがオメガでやんすよっ!〕

大画面に映り込んだおぞましい物体がなんなのかを伝えるヤムの声。

 

 

そこに映し出されたのは、今も尚、落とし子を生成し続けて、バハムート達や世界と戦っているオメガのその姿だった。

余りにも大きいその存在が、ユッケ達の全身の表面の肌を刺激する。

 

「・・・なんと恐ろしい姿でしょう・・・。」

笑顔が消えて、そう素直に感想を言うレオン。

 

「・・・バハムート様達があんなに小さく見えるなんて・・・。」

その大きさと比較したバハムート達の小ささに驚きを隠せないティア。

 

「・・・リヴァイアサン様ッ!」

ミューレにとっての偉大なる守護獣の姿を見つけてミューレは喜びを隠さない。

 

「・・・みんな、勢ぞろいじゃのっ。」

ラムウが懐かしい面々を見ながら、そう零す。

 

「・・・オーディン様・・・アレクサンダー様・・・。」

もう居なくなったと思われた光の守護獣の姿がセレスを大いに勇気付ける。

 

 

〔後数分でオメガの腹の中だッ!それまではお前達には用はねぇっ!しっかり席についてくれぐれも舌をかまないようになッ!!〕

スピーカーから威勢の良いシドの声が船内に響く。

 

その声に従うようにユッケ達はシートベルトをしっかりと締める。

 

 

 

〔ヒイイイイイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーンッ〕

 

 

 

オメガと戦うバハムート達にサンダーバードの甲高い風きり音が届く。

 

「・・・いよいよその時が来たようだな・・・。」

思念で守護獣達と話すバハムート。

 

「・・・この感じ・・・フェニックス様の気配がするわ・・・。」

近付くユッケの中のフェニックスを感じるペレ。

 

「・・・・・・なるほどな・・・これが王の切り札か。」

納得するオーディン。

 

「ホッホッホッホッ、これは愉快愉快。生死を超越した者がおるのか・・・。」

フェニックスの気配に何かを感じたデス。

 

「・・・あのフェニックスが・・・。」

今起こっている事を素直に飲み込めないカドプレパス。

 

「・・・なんとすばらしい命の輝き・・・人々の決意を私は感じます。」

ティターニアがオメガと戦う全ての人の意志を読み取るように胸を躍らせている。

 

「・・・私に匹敵するほどの速さで空を飛ぶモノがいるとは・・・。」

近付くサンダーバードの方に興味を持っていかれるヴァルヴァーレ。

 

「・・・・・・。」

アレクサンダーとタイタンは相変わらず無言で戦っていた。

 

 

「・・・さぁ、お前達・・・ここからが本番だ・・・全力でオメガを攻撃してスキを作るぞッ!」

サンダーバードが迫るのを見越して、バハムートが守護獣達に発破をかける。

 

 

「・・・いいのか?その切り札も巻き込むぞ。」

素直にそう尋ねるオーディン。

 

「・・・構わん・・・それぐらい攻勢をかけなければ、オメガに迫れんっ。」

オーディンの心配を一蹴するバハムート。

 

「キャハハッ、全力で踊るわよッ!」

ペレが王の許可が出たと息巻いて飛び跳ねる。

 

「さぁっ・・・御行きなさい・・・きっと貴方達にはアルテマの加護があります・・・。」

左手を前に出して、オメガへの道を指し示すティターニア。

 

 

「巫女よッ、今だッ!」

バハムートは近付いてきているミナに思念を飛ばした。

 

 

「ッ?!」

サンダーバードの中、バハムートの思念がミナに届く。

 

〔ミナッ、準備OKだっ・・・頼むぜッ!〕

スピーカーからシドの声がまた船内に響く。

 

「・・・偉大なるアルテマクリスタルよ・・・私の祈りに答え、その聖なる力を用いて、邪を封じ、払いたまえ・・・。」

ミナはシートベルトをして、席に座ったままの状態で手を組み、目を閉じながら祈りを捧げ念じた。

 

 

 

〔ホーリー〕〔パアアアアアアアアアアーーーーーーーーーッ〕

 

 

 

サンダーバードの船内で、ホーリーを唱えたミナが白く輝き出す。

 

 

「ッ?!」

オメガの船内。胸の前で強い光を出すアルテマクリスタルにハディは驚いた。

 

 

〔ビィーーッ、ビィーーッ、ビィーーッ、ビィーーッ・・・。〕

オメガの船内に警告音と赤い点滅がそこかしこから出る。

 

 

「・・・・・・ミナか・・・。」

誰がこの状況を起こしたか一目瞭然のハディはミナを思い浮かべ、恨めしく睨みつける。

 

 

バハムートの目の前で、オメガを囲むように空から光の大きな柱が8つ降り注ぎ、オメガが8つのその柱に閉じ込められる。

その聖なる光が降り注ぐと、光の柱に巻き込まれた落とし子はその瞬間から動力が切れたように力なく落ちて行き、あるモノは空中で爆散した。8つの光の柱の中の落とし子を無力化する中、8つの柱が囲む内側に、空から大きな光の球がオメガに降りてくる。

そして、その光の球はオメガの全てを包み込む。

 

 

「今だッ、行くぞッ!!」

ホーリー発動が合図とばかり、バハムートが掛け声をかける。

 

 

〔メガフレア〕〔ブライトサバト〕〔聖なる審判〕〔グングニル〕

〔悪魔の瞳〕〔スカーレットルナ〕〔ダイダルウェブ〕

〔死の大鎌〕〔シューティングレイ〕〔大地の怒り〕

 

 

バハムートの合図と共に守護獣達は自分達の最強の技をオメガに向けて叩き込んだ。

 

〔ドドドドドーーーーーーーーンッ、ドガゴーーーーーンッ〕

まったく無抵抗になったオメガに守護獣達の技が直撃する。

 

「ヒャッハーーーーーーッ!」

その様子を見て、ペレを先頭に守護獣達がオメガに襲い掛かって行った。

 

 

 

「オメガよッ!決着の時だッ!!」〔ウオオオオオーーーンッ!!〕

オメガに向かって、バハムートの咆哮が木霊し、オメガの全身を震え揺らした。

 

 

 

 

 




ホーリーにより、機能を著しく低下させられたオメガ
そのオメガにいよいよサンダーバードが飛び込んで行く!
ハンドルを握り、ユッケ達を導くのは?!

次回、「オメガに突入せよ!」
青年よ、数多の仲間の導く道を行け!(千葉しげるさん風)
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