そのオメガにいよいよサンダーバードが飛び込む!
オメガに突入せよ!
オメガに向けて、バハムート達の大攻勢が始まる中、サンダーバードも目的を達する為にスピードを上げていた。
「ドマッ、しっかり頼むぜッ!」
スピードを上げたサンダーバードの中、多少Gが発生するもののそれをものともしないで、シドがドマの操縦席を掴みながら、操縦するドマに檄を飛ばす。
「任せるんだなッ!」
ジッと前を見て、オメガを視界に入れつつ、ドマが自信満々に答える。
「10時の方向から、炎が来るでやんすッ。1時の方向から落とし子、下35度に下げて、2時の方向から交わすでやんすッ!」
レーダーや計器、画面を見ながら、的確にドマに指示を出すヤム。
「了解だなっ!」
ヤムの指示を聞きながら、巧みにハンドリングしていくドマ。簡単なように見えるが、超高速で飛行する乗り物を瞬時に指示されたとおりにこなして行くのは最早常人とは居えなかった。
「ぬおおおおおおおおおおおおっ。」
急激な飛行にサンダーバードの船内は凄まじいGの嵐が吹き荒れていた。
そのGに耐えながら、ドマの操縦席に捕まり続けるシド。
「このままいけば、ポイントL14が適任でやんすッ!」
ヤムがオメガの落とし子の排出口のポイントを告げる。
「了解なんだなッ!」
ドマは前を向いたまま、迫り来る守護獣の流れ弾や落とし子を巧みに交わしつつ、その告げられたポイントに向けて完璧なコース取りを披露する。
守護獣とオメガとの激しい攻防の雨あられの中を予測を超えた、予知の域でオメガ本体に迫っていくサンダーバード。
「ぬおおおおおおおおおおおおっ・・・。」
激しいGの嵐の中でシドが通信機のマイクを必死に取る。
「突入するぞッ!」
シドはマイクを取った瞬間に大声で叫び、船内の仲間に備えるように伝えた。
〔ヒィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーンッ!!!〕
甲高い風切り音をその場に振りまきながらサンダーバードがオメガに近付く。
「今でやんすッ!」
ヤムがドマに合図を送る。
「ッ!?」
ドマがハンドルにある攻撃ボタンを操作する。
〔ボボボッ、ドドドドドッ!!!!〕
サンダーバードに備え付けられていた重火器が火を噴いた。
〔ドゴゴゴゴーーーーーーーーーンッ〕
排出口に群がっていた落とし子達は思うように回避が出来ずに攻撃をモロに食らう。
〔ドガガガガガガアアアアアーーーーーーーーンッ〕
邪魔者が居なくなった排出口に飛び込むサンダーバード。
船体を床に擦りつけながら、オメガの内部へと侵入した。
「・・・イチチチッ・・・くぅ~~~・・・。」
頭から少し血を流しながらシドが通信機のマイクに手を伸ばす。
〔・・・お前達、無事か・・・。〕
船内のスピーカーからシドの声が響く。
「・・・イテテッ・・・。」
シートベルトをしていたおかげでその場には留まれたが、ベルトの食い込みとGの影響で節々が痛むユッケ。
「・・・なんて乱暴な・・・運転なのよっ。」
分かってはいるがグチを吐かない訳にはいかないティア。
「なかなかのトレーニングですね・・・もう一回受けたいぐらいです。」
ニッコニコのレオンがアンコールを口にする。
「・・・・・・。」
ぐったりとしているミューレ。
「・・・みっ・・・皆さん、大丈夫ですか?」
シートベルトを外して痛む身体を引きずりながらセレスが仲間の様子を見て回る。
「・・・老体にはゴウモンぞ・・・。」
ラムウが腰を擦りながら文句を言う。
「・・・しっ・・・しっ、死ぬかと思った・・・クポッ・・・。」
お漏らしをしてモグッチが言葉を吐く。
「・・・みっ・・・皆大丈夫みたいね・・・。」
セレスに続いて、席を立って辺りを見回すミナ。
「・・・向こうは待ってくれそうにはないみたい・・・。」
いち早く席を立ち、外の様子を見ているシヴァが声を発した。
〔わりいなお前ら・・・お客さんが早くも集まってきてるぜっ。〕
操縦室から外の様子を見ていたシドがそうスピーカーから告げる。
「・・・皆は・・・ここに居てくれ・・・。」
「ッ?!」
ユッケがそういうと席を立って一人で外に出て行こうとした。
それを見て、驚くミナ達。
「ちょっ、ちょっとっ!?」
「大丈夫・・・問題ない。」
止めようとするティアを一言で交わしていくユッケ。
「なっ、何をする気なのユッケッ?!」
一人で外に出ようとするユッケを必死に止めようとするシヴァ。
「・・・シヴァ・・・見てて・・・。」
「・・・・・・。」
ユッケの真剣な眼差しに射抜かれるシヴァ。もう一歩も動けなくなっていた。
シヴァ達が衝撃から立ち直る前にユッケはゆうゆうと歩いて外にたった一人で出て行ってしまった。
ユッケの眼前には数多の落とし子達がうごめいていた。
オメガの内部に侵入する事に成功したユッケ達
しかし、そこは敵陣のど真ん中・・・。
うごめくオメガの落とし子に囲まれる中、
ユッケが取った行動とは?
次回、「超越者」
青年よ、力にオボれるなかれ(千葉しげるさん風)