FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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ユッケが最期の一撃を闇に放った後、
世界に広がっていたのは?


エピローグ  望んだ未来(あした)
安定した世界


シド達はオメガが海に沈んでいくのを崖の上から眺めていた。

 

「本当に終わったんだな・・・。」

シドがオメガの最期を目に焼き付けながらそう言う。

 

「・・・大した男だったわね・・・ユッケ・・・。」

ティアが右腕にギブスをはめた状態で話す。

 

「・・・・・・。」

レオンは未だ光を失った目でオメガの最期を見ていた。

 

「・・・帰ってきますよね・・・。」

ミューレが目に一杯涙を溜めて震えている。

 

「・・・ミューレちゃんは信じてないの?」

セレスがミューレの小さな身体を包み込みながら優しく声をかける。

 

「・・・信じますっ!」

セレスの言葉に勇気を貰って元気になるミューレ。

 

「どうやら、他の場所も終わったみたいです。」

ラスターがボロボロの身体を引きずりながら無線で各地の情報を集めていた。

 

「・・・まさか、この目でオメガの最期を見れるとは思いもせんかったわい。」

老体の腰を撫でながらラムウがつぶやく。

 

「・・・ボクの見立ては間違ってなかったクポッ!」

「フフフッ」

「アハハハッ」

「なっ、なんだクポッ・・・ボクもちゃんとがんばったクポポッ!」

ここぞとばかりにモグッチが会話に入ってきたことが場を大いに和ませた。

 

 

 

「ラムウよ、ご苦労だったな。」

眼前に広がる海の中からリヴァイアサンが姿を現す。

 

「・・・おぅ、久しいなリヴァイアサン・・・。」

古くからの友を見るような目でリヴァイアサンを迎えるラムウ。

 

「リヴァイアサン様ッ!」

リヴァイアサンの姿に一番驚いたのはミューレだ。

 

「・・・ほうっ、水の民か・・・そなたにも苦労をかけたな・・・。」

「いいいいいいいいい、いえいえ、そそそそそそんな・・・。」

リヴァイアサンの労いにカチコチになるミューレ。

 

「おかえりなさいませ、リヴァアサン様。」

リヴァイアサンに微笑を向けるセレス。

 

「・・・守護統括か・・・首尾はどうだった?」

リヴァイアサンはセレスにオメガの中での事を尋ねた。

 

セレスは丁寧にリヴァイアサンにオメガでのユッケ達の活躍を話す。

そこにはデス達も駆けつけて、一緒にセレスの話に耳を傾けた。

 

 

「・・・そうか・・・シヴァは大儀だったな・・・。」

リヴァイアサンは天を仰ぎ、今も世界のために身を犠牲にするシヴァを労う。

 

 

「・・・イフちゃんは・・・満足だったのかな?」

闇と共に消えて行ったかつての仲間をペレが思う。

 

「・・・勇敢な子らでしたね・・・。」

ユッケやイフリート達、全員を讃えるティターニア。

 

「・・・最後の最期まで哀れな奴よの・・・。」

天を見上げてディアボロスを思うデス。

 

「・・・もはや、よみがえることもないだろう・・・。」

ことの重大性により、ディアボロスがクリスタルの輪廻の輪から外されたと告げるカドプレパス。

 

「・・・素晴らしき運命か・・・人の力とは計り知れぬものだ・・・。」

馬に乗り、悠然とオーディンがユッケ達を讃える。

 

 

「・・・ゴーレムは責務を全うしたのだ・・・人よ、悲しむよりも誇ってやれ・・・そして、その勇姿を伝えてやってくれ・・・。」

「ッ?!」

今まで何一つ言葉を発しなかったタイタンがレオンに近寄り、レオンの肩に優しく触れ、そう諭す。

 

 

レオンの目にみるみると光がよみがえっていく。

 

タイタンの言葉で自分の想いがゴーレムではなく、自分の事だと思い知らされたレオンは、共に戦った友といけなかった事よりも誇りとして伝える事に生を見出した瞬間だった。

 

 

「・・・帰ってきたぞ・・・。」

タイタンと同じく初めてしゃべったのはアレクサンダーだった。

 

 

「・・・・・・。」

アレクサンダーの声に導かれるように全員がその姿を目にする。

 

オメガが海に沈んだ方向から大きな竜の影がこちらに近付いてくる。

それはまさに王の凱旋だった。

もちろん、その王の背中には二人の英雄の姿もちゃんとある。

 

「ユッケさーーーーーんっ!」

「ユッケーーーーーーッ!」

「ミナーーーーーーッ!」

「ミナ殿――――――ッ!」

 

シド達が手を振るように、二人も王の背中から大きく手を振る。

次元の狭間に落ち、ミッドガルドに迷い込み、アルテマの巫女と出会った青年の物語はいよいよ終焉を迎えようとしていた。

 

 

 

 

 




青年のクリスタルを巡る旅は終わった。
世界には平和と安定が訪れる。
望まぬ明日が来ようとも望んだ明日に近付けるように。
ユッケと仲間達は明日へと歩き出す。

次回、「それぞれの明日」
青年よ、歩を止めず、諦めず・・・明日へ、進もう(千葉しげるさん風)

貴方は闇の深淵に進む勇気がありますか?

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