王が望んだのはどういう世界だったのか?
王が明日を見て、想ったこととは・・・。
「・・・ユッケよ・・・まずはこの世界を救ってくれた事、礼を言わせて貰う。」
バハムートは背中からユッケ達を降ろすとそうユッケに正直に話した。
「・・・こちらこそ、最期は助けてもらってありがとう。」
柔らかな笑みを向けてユッケはバハムートに答える。
「・・・お前とシヴァには辛い選択をさせてしまったな。」
バハムートが歯痒い気持ちを隠さずに話す。
「・・・俺もシヴァも納得した事だから・・・。」
ユッケが目線を空に向けて答えた。
「・・・お前はこれからどうするのだ?」
バハムートは素直な疑問をユッケに尋ねる。
「・・・そうだな・・・まだそこまで頭は回らないけど・・・やりたい事はあるよ・・・。」
含みを持った言い方でユッケがバハムートに答えた。
「・・・そうか・・・それが世界滅亡ではない事を祈ろう・・・。」
「エッ?」
バハムートが初めて冗談を言った事にユッケは驚く。
「バッ、バハムート様ッ・・・縁起でもない事言わないで下さい。」
ミナが驚き割って入る。
「ハッハッハッハッ・・・そうだな・・・私もダイブかわったようだ・・・。」
初めてユッケ達に笑顔を見せるバハムート。
「・・・王よ・・・王こそ、これからどうするつもりなのだ?」
リヴァイアサンがバハムートに尋ねる。
「・・・そうだな・・・オメガもいなくなった。アルテマクリスタルも大丈夫だろう・・・ならば、少し休むとしようかな・・・。」
そういうとバハムートは大きな翼を広げて飛び立つ準備をした。
「・・・お前達も好きにするが良い・・・私としては守護獣として責務を全うしてほしい所だが・・・もう無理強いをする世界でもない・・・。」
「・・・・・・。」
王の意外な言葉に一同は唖然とした。
「リヴァイアサン、お前はどうする?」
飛び立つ直前にバハムートがリヴァイアサンに尋ねる。
「・・・私もシヴァの事がある。ずっと任せきりだった責務を果たそう。」
リヴァイアサンはそう王に答えた。
「・・・・・・そうか・・・それを聞けて少し安心した・・・。」
バハムートはそう言い残すと天へと羽ばたいた。
「・・・私もお供しましょう。」
ヴァルヴァーレが天に飛び立つ王に並んで飛び立つ。
「・・・わかった。」
いつものバハムートなら断りそうな申し出を快く承諾し、二人は並び立って天に飛んでいく。
「・・・何か変なものでも食べたのかしら?」
いつもと違うバハムートを不思議に思うペレ。
「・・・王も休息が必要と言う事だろう・・・。」
王が飛び立った空を眺めながらリヴァイアサンがそう呟く。
しばらく飛んで、水平線に囲まれる風景が広がる中、
「・・・ヴァルヴァーレ・・・この度はご苦労だったな・・・。」
「ッ?!」
王の急な労いに驚きを隠せないヴァルヴァーレ。
「・・・どうしたと言うのですバハムート・・・。」
不思議に思いヴァルヴァーレがバハムートに問いかける。
「・・・いや、なに・・・本当に皆に苦労をかけたと思ってな・・・。」
「ッ?!」
そうバハムートが言った時だった。
ヴァルヴァーレの目に飛び込んできたのは、光の粒に姿を変えていく王の姿だった。
バハムートも度重なる闘いで満身創痍だった。
ハディにエネルギーの供給を止められて尚、王として、前線に立ち続けてオメガと闘い、最後の力を振り絞って、ユッケと共に闇に打ち勝った。
だが、王にも限界があったのだった。
もう姿を保つエネルギーさえ、今はない。
ただ、最期に王として、みなの前で姿を消すわけにはいかなかったのだ。
「ヴァルヴァーレよ・・・このことは隠し通してくれ・・・。」
「・・・・・・王・・・。」
光の粒となり、そう言い残してバハムートは遠い空の彼方へと消えて行った。
ヴァルヴァーレはいつまでもその光の行方を眺めていたと言う。
後にヴァルヴァーレはリヴァイアサンにだけは話をしたが、リヴァイアサンは全てを知っていたようだった。
「・・・我々にとっては短い別れだ・・・友よ、再会までどうかゆっくりと休め・・・。」
ヴァルヴァーレに話を聞いて、リヴァイアサンがバハムートに送った言葉だった。
ミッドガルド、アースカンド
二つの世界に平和が訪れて、人々は明日に希望と夢を馳せる。
その中で、時折人々の闇として現れる者がいた。
その者の名は・・・。
次回、「貴方の背中」
青年よ、君の進む先に幸有らん事を・・・。(千葉しげるさん風)
貴方は闇の深淵に進む勇気がありますか?
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はい(SAN値チェック、1D20)
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いいえ