FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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ユッケとゼッドの死闘が始まるかに見えた矢先、
レオンがついに覚醒して、グランドナイトへ!
いよいよ戦いは終盤へ?


炎と大地の漢

拳をかち合わせてからの攻防は凄まじいものだった。レオンが連撃を放つとそれをゼッドが捌き、魔法攻撃を放つ。ゼッドの魔法攻撃をレオンが魔法で壁を作るように相殺する。それを蹴りで壊し、右ストレートを放つゼッド。それを片手で弾き、カウンターを放つレオン。避けようとしたゼッドの背後からレオンの魔法攻撃が炸裂する。食らったかと思いきや、柳のように攻撃をイナなして、その反動で回転蹴りを繰り出すゼッド。息つく暇も無いほどの連撃をお互いに繰り出し、互いに攻撃を捌いていく。

 

「すげ~~・・・。」

二人の攻防を目の辺りにして、驚き見とれてしまうユッケ。

 

「レオン、さすがね。」

もう安心した様子で戦いを見ているティア。

 

「・・・レオンってニコニコしてる筋トレバカじゃなかったのね。」

真面目に戦うレオンを初めて見てミナが率直に思った事を口にする。

 

「レオンはグランドース最強の男ですもの。同じ能力なら・・・ね。」

ティアがニヤリと笑ってミナにサムズアップする。

 

 

「ちきしょおおおおおおおおおっ!」

 

 

〔ドゴーーーーーーーーーーーーンッ!〕

 

ギルガメッシュの悲痛な叫びと共に爆発音が後方から聞こえた。

 

「なんだ、まだやってたのか?」

手早くギルガメッシュを片付けて無傷で颯爽と現れるゴウ。

 

「うっ、師匠・・・さすが。」

その姿を見て恐れを感じたユッケ。

 

「ゴウもさすがね。」

ティアがゴウの無事を確認して褒める。

 

「・・・程度が分かれば、大した相手でもなかったからな。」

赤子と遊んできたみたいにあっさりというゴウ。

 

「師匠、俺にも魔法剣教えてよ!」

ユッケがゴウの勇姿を見て、指導を頼んだ。

 

「・・・無理だな・・・それに魔法剣はフュージョンより弱い。しかも、お前自身が魔法を使えんだろ?」

ゴウが冷静にユッケの希望を切って捨てた。

 

「フフフッ、魔法剣が誰にでも出来たらゴウは最強じゃないかもね。」

ユッケの切り捨てられた姿を見て笑うティア。

 

「ふんっ、魔法剣が無くとも最強だ。」

腕組みをして胸を張るゴウ。

 

「ちょっと、あんた達!まだ、敵いるのよ?」

ミナがのん気に話す3人に注意する。

 

「・・・ところで、ユッケよ。なぜ、ここにおる?」

ゴウが突然話を切り替えてユッケに尋ねた。

 

「えっ?!いや、だって・・・。」

突然の攻めに戸惑うユッケ。

 

「レオンのわがままよ。」

ユッケに助け舟を出すティア。

 

「・・・はぁ~っ、まったく・・・レオンの戦闘狂はまだ治っとらんのか・・・。」

深いため息をついてゴウが呆れる。

 

「レオンって戦闘狂なの?」

ミナが初耳で驚く。

 

「レオンは若い頃はグランドースでも暴れまわってた問題児だからね。」

昔を思い出し、ハニカむティア。

 

「一度、懲らしめた事があったな。」

遠い空を見てゴウが思い出したように話す。

 

「ゴウにとっちめられてから真剣に強くなろうってガードナー候補になったのよね。」

ティアが活き活きとレオンの昔話をし出した。

 

「・・・ワシ達には時間が無い。行くぞ、ユッケ。」

ゴウはユッケについてくるように行ってレオン達の戦闘に近付いていった。

 

「ええええっ、あれに近付いて大丈夫なの?」

「御主、フュージョンして居ろうが!」

ゴウが弱気なユッケを叱った。

 

(大丈夫よ、私がちゃんとサポートするわ)

頭の中でシヴァが優しく声をかけてくれる。

 

 

「レオン、いいかげんにせんか!」

 

 

「ッ?!」

ゴウの叫び声に今まで凄まじい戦闘をしていた両者が距離を取った。

 

「なんだ、じいさん。あぶねーぞ。」

ゼッドがゴウにシッシッと手を振って邪魔しないように促した。

 

「・・・ゴウ殿。」

臨戦態勢を解き、ゴウの方に向くレオン。

 

「おい、レオン。何してんだ!」

レオンの姿を見て、ゼッドが怒鳴る。

 

「何者かは知らんが、こっちは遊んでる場合じゃないのでな。」

ゴウがゼッドを睨む。

 

「クハハハッ、おもしれーじゃねーか。」

ゼッドがゴウの方を向いて臨戦態勢を取る。

 

「わっ、悪いけど。ここからは俺達も参戦する。」

「・・・・・・。」

ユッケの参戦宣言に緊張感が走る。レオンが何か言いたそうにしている。

 

「私にやらせっ・・・。」

「駄目だ!」

レオンが口を挟む前に一喝するゴウ。

 

「・・・1対3か。」

ゼッドはやる気満々のようだ。

 

「・・・わかりました・・・ですが、お叱り承知でごめん!」

 

「ストンラ」〔ドゴゴーーーンッ〕

 

「なっ?!」

「えっ?!」

レオンがゴウとユッケの方に土下座したかと思うと、土の攻撃魔法が二人を襲った。

 

「・・・何のつもりだ、レオンのだんな。」

その様子を見て、ゼッドがレオンに尋ねる。

 

「・・・白けたからな・・・勝負はお預けだ。」

レオンが土下座したまま、ゼッドに背を向けて答える。

 

「・・・へっ・・・サシでってことか?」

臨戦態勢を解いてゼッドがレオンに問う。

 

「・・・今度は最初から真剣勝負だ。」

土下座から立ち上がりゼッドを見るレオン。

 

「・・・クハハハッ、ここで俺を倒さなかったら、今度は死ぬかもしれねーぞ。お前じゃなくても仲間の誰かがよぉ・・・。」

「そんな事をさせないさ・・・それに、お前はそう言うやつじゃない。」

レオンはフュージョンを解いて、ニッコリとゼッドに笑いかける。

 

「・・・チッ・・・気持ち悪いおっさんだぜ。」

ゼッドはそう言うと後方の茂みの中へと姿を消していった。

 

 

 

「どういうことか説明してもらおうか?」

ゴウがレオンの後方から姿を現した。

ユッケとシヴァもフュージョンを解いてゴウの後方に控えている。

 

「・・・もうしわけありません。」

レオンはゴウの方を見るや否や、深く頭を下げた。

 

「レオン・・・相手は闇の民の仲間なのよ?」

シヴァが困惑しながらレオンに尋ねる。

 

「・・・・・・。」

頭を下げたまま何も言わないレオン。

 

「好敵手を見つけて喜ばしいのは分からんでもないが、責任は取れるのか?」

ゴウが鋭い睨みでレオンに迫る。

 

「・・・必ず。」

レオンが頭を下げたまま一言答える。

 

「・・・まったく、しょうがないわね。」

いつの間にかユッケ達の元まで来ていたティアが呆れた声でそう言う。

 

「済んだ事は仕方ないわ・・・時間が惜しいし、先を急ぎましょ。」

チョコに乗ってミナが皆を促す。

 

「お前はいいよな、いつもチョコに乗ってて。」

ユッケがミナを羨ましい目で見る。

 

 

「あら、ユッケさん。そんな事言ってる暇があったら、貴方は後方においてきた荷物早く取ってきてよね。」

 

 

ミナがユッケに向かってウィンクを放ちながら言う。

 

「ハアアアアアアアアアアアアッ?取ってきてくれないのかよ!」

ユッケがミナの対応に文句をつけた。

 

「・・・ユッケよ、先を急ぐぞ。早くとって来い。」

ゴウがさも当然のようにそう言って歩き出した。

 

「・・・マジかよ・・・。」

盛大に肩を落とすユッケ。

 

「ナハハッ、仕方ないね。」

苦笑いでティアがユッケの肩をポンポンと叩く。

 

「それでは私もっ・・・。」

「いかん!お前は罰として先頭を歩け。もちろん、トレーニングは禁止だ。」

「なっ、なんですと!?」

レオンが罰としてユッケを手伝おうと申し出るのもゴウがすかさず止め、レオンらしい罰を与えた。

 

「当たり前じゃ!さっさと偵察して来い!」

ゴウがレオンに怒鳴る。

 

「・・・承知しました・・・。」

トボトボとレオンは偵察へと歩いていった。

 

(ハハハッ・・・レオンらしい罰だな。)

ニヤニヤしながらユッケが心でそう思っていると、

 

「お前は早く荷物を持ってこんか!」

ゴウがユッケにも怒鳴りつけた。

 

「マジかよおおおおおおおおおおおおおおっ!」

ユッケは叫びながら荷物の置いてある後方へと走っていった。

 

「ユッケ、私もいくわ!」

シヴァがゴウに捕まる前にすばやくユッケを追って行った。

 

「シヴァ、甘やかすなといっとろうがっ!」

ゴウが拳を振り上げてシヴァを怒鳴りつけたが、もはや手遅れだった。

 

「まったく、このパーティー大丈夫なのかしら?」

ミナが前途を心配して肩を落とす。

 

 

「フフフッ、案外いいチームかもよ?」

 

 

ティアがニヤケながらミナに答えた。

 

 

 

 




なんとか難敵を退けた一行。
束の間の安息が訪れようとしていた。
しかし、話題はあの男のことに。


次回、「ゼッドという男」
青年に問う、男とは何を求めるものなのか?(千葉繁さん風)

どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。

  • 包容力があって、海のような心を持つ女性
  • 等身大でお互いを認め合える女性
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