FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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ゼッドという強敵について話し合った一行
いよいよ次の目的「樹のクリスタル」がある
世界樹が鎮座する街「フォレストーラ」が見える所まで辿り着いた


大樹の都

「やっと着いたわね。」

ニコニコと前方を見るティア。

 

「・・・あれが、フォレストーラ・・・。」

ユッケは口を開けて驚いていた。

それもそのはず、ティアが見てニコニコしていた前方に見えたのは、今まで見たこともない巨大という言葉では足りないほどの大きな大きな樹だったからだ。雲をつき抜け、天を隠すように広がる幹。シャイナールで見た光の塔などとは比べ物にならない存在感だった。しかも、フォレストーラに着いたと言ったが、正確には街と言われる地域が見える丘まで着いただけで、まだまだ何キロも離れていた。丘を降りるとそこはうっそうと茂る森、森、森。その光景は樹の王に歓声を上げる木達が大地いっぱいに押し寄せているような光景だった。

 

「ゲームの中だけでしか見たことないよ、こんな大きな樹・・・。」

大樹を見て呆気に取られるユッケ。

 

「げーむ?それは分からないけど、きっと面白いモノなんでしょうね。」

ティアはユッケがアースカンド出身だと知ってからアースカンドの物事にものすごい興味を示していた。

 

「おもしろいよぉ~、色々なゲームがあってね・・・。」

「オホンッ!」

ティアにゲームについて話そうとするとミナがわざとらしい大きな咳払いをした。

 

「ミナも巫女らしくなってきたようだな。」

ミナの横で鋭い目でユッケを見るゴウ。

 

「アハハハハッ、後でゆっくり聞かせてねユッケ。」

空気を読んで笑ってその場からそそくさと逃げるティア。

 

(そりゃ、ないよ・・・。)

警察を見て、観念して両手を前に出す犯人のようにうな垂れたユッケ。

 

「今日も平和で何よりですな!ハッハッハッハッハッ。」

胸を文字通り躍らせながら笑うレオン。先ほどまであれだけ広大で悠然と広がっていた森が一瞬で違う景色に見えるユッケであった。

 

 

 

 

丘で談笑してから二日が経過していた。

 

「はぁっ、はぁっ、おかしいよ・・・あんなに近くに見えたのに・・・。」

大量の荷物を抱えながら歩くユッケが言葉を漏らした。

 

「もうすぐよ、もうすぐ!」

森に入ってから一層ウキウキしているティア。

 

「エレゼンの時間感覚は当てにしたら駄目よ。」

慣れた様にミナが遠い目をしながら言う。

 

「・・・なるほど・・・。」

一言で理解するユッケ。

しかし、それにしても広大というか雄大というか、ユッケの視界に未だに同じ大きさで木々の間から見える大樹。ユッケ達は森の小道を分かりやすいように舗装というよりも補強した道を歩いているのだが、その真っ直ぐな道が一向に変わらない大樹のおかげで正解なのか疑わしくなってきていた。

 

「フォレストーラにはイタズラモノも多いですからな。知らず知らずに迷わされてるかもしれませんぞ。」

いつもと変わらないニコニコした顔のレオンだが、なんだかその笑顔が子供のように見えた。

 

「フォレストーラ1のイタズラモノが先導しとるから心配はいらん。」

ゴウが何もかも見透かしたように淡々と語る。

 

「あっ、ひどーーーい。私、そんな意地悪じゃないよ!」

木の上で仁王立ちしてムッとするティア。

 

(かわいい・・・けど、あれ200歳以上なんだよな・・・確かにイタズラだわ)

なんだか達観した目でティアを見てそう思うユッケであった。

 

「何詰まんない事考えてんのよ、あんた。」

白けた目でこっちもユッケの心を見透かしたように言葉を吐き捨てる者がいた。

 

「大丈夫よユッケ。私も道分かるから。」

そして、世俗とはかけ離れた純粋な女神がここに居た。

 

 

(シヴァって、優しいし、ホントかわいいよな・・・なんさ・・・)

 

 

「ボカッ」

 

「イテッ!」

ミナがいきなりユッケの頭をこずいた。

 

「ミナ、なにするの。ユッケ、大丈夫?」

シヴァがすかさずミナに叩かれたユッケを頭を撫でる。

 

「あんたの目が物語ってんのよ、失礼な事考えてるって・・・。」

「・・・・・・。」

反論できないユッケ。恐怖すら感じていた。

 

「まったく持って、緊張感のないやつらよ・・・。」

ゴウは各々の様子を見て、呆れていた。

 

「しかし、不気味ですな。」

ニコニコしながらレオンが話の方向を変えた。

 

「・・・うむ。」

ゴウが腕組みしながら答える。

 

「ティアよ、どうだ?」

ゴウが木をピョンピョン跳ねながら移動しているティアに尋ねた。

 

「森に入ってから、ずっと探ってるけど怪しい動きはないわね。」

楽しそうな動きはしているものの、真面目に返答するティア。

 

「えっ、どゆこと?」

話題についていけないユッケ。

 

「はぁ~~っ、あんたホントお気楽よね。」

やれやれといった態度でユッケを見てため息を吐くミナ。

 

「森の中は死角が多くて襲いやすいでしょ?」

ニコニコしながらレオンが教えてくれた。

 

「・・・あぁ、なるほど・・・。」

納得しるユッケ。

 

「敵も考えなしというわけではなさそうだな。」

一層用心した鋭い目を左右に動かして様子を伺うゴウ。

 

「・・・・・・。」

まったくついていけないユッケは口を開けるしかなかった。

 

「ティアはこのフォレストーラではほぼ無敵ですからね。」

ガッツポーズを作ってレオンがニコニコしながら言う。

 

「・・・マジで?」

口を開けたままティアの方を見るユッケ。

 

「ティアの索敵はフォレストーラの中なら森全体に及ぶ。今までの敵の行動パターンを考えると慎重すぎるな。」

腕組みした右手を口元に持って行き、口を隠すようにして右手で覆い隠しながら話すゴウ。

 

「ティアの能力をある程度知っている者があちら側にいると?」

不穏な事を言うがいつもどおりニコニコしているレオン。

 

「裏切る者がいるって事?!」

やっと話についてこれ出したユッケ。

 

「どうだかな・・・ティアもガードナーは長い。ある程度しれている情報もある。」

さらに考え込むゴウ。

 

「ほっ!」

 

〔スタッ!〕

 

ティアが木の上からユッケ達の元へ降りてきた。

 

「あのゼッドって言う奴は天敵だから特に探ってるんだけど、フォレストーラの近くにも居なさそうね。」

周囲をキョロキョロと見ながらティアが言う。

ティアは周囲を見ているようにしか映らないだろうが、実際には森の端から端までの気配を索敵していた。森の周囲の状況も端の木々達が見て、ティアに密かに伝えているのだ。

 

「ティアって、お調子者かと思ってたけど、やっぱりすごいだね。」

ティアに対しての見る目を変えたユッケが素直に話す。

 

「あっ、もう。ひどーーーいユッケ!」

ほっぺを膨らませてかわいく怒るティア。

 

「伊達に歳はかさねて・・・っ?!」

 

〔ドスッ〕

 

「・・・・・・。」

ニコニコしていたレオンのわき腹にティアのものすごい速さの肘鉄が入った。あの頑丈なレオンが無言で静かにウズクマッた。

 

「・・・・・・。」

ユッケは一瞬でこの森のボスは誰なのかを悟った。

 

「ティアは引き続き警戒を頼むぞ。動きが掴めんと言うのも不気味だ。先を急ごう。」

ゴウは何事もなかったかのように話を進めた。

 

「・・・・・・それにしても、全然人を見かけないね。」

ふと周囲を見渡してユッケが言った。

 

「・・・・・・。」

ユッケの言葉に固まる一同。

 

「・・・まったくお主は・・・。」

頭を抱えるゴウ。

 

「えっ、いっぱい居るわよ。そこらじゅうに。」

ティアが当然とばかり一つの茂みを指差した。

 

〔ガサガサッ〕

 

その茂みから美しい人々が何人か出てきた。

 

「?!」

「?!」

茂みからの突然の訪問者に驚くユッケとミナ。

 

「申し訳ございません。少し様子を伺っておりました。」

エレゼンと思われる男性がお辞儀をして非礼を詫びた。

 

〔ガサガササッ〕

 

続けとばかり、周囲のそこかしこからエレゼンの人々が道へと現れた。

 

「?!」

「?!」

ユッケとミナはその余りの人の多さに恐怖を覚えて震え上がった。

フォレストーラへはもう少し続く道すがらの出来事だった・・・。

 

 

 

 

 

 

 




フォレストーラが見えたと思ったが
広大に続くその道にユッケはさらに驚かされた
そんな中、ユッケとミナはエレゼン達の盛大な歓迎を受ける
そして、ついに樹の守護獣が一行の前に姿を現す

次回、「気丈な種族エレゼン」
青年が出会うは世界の広さと多種多様!(千葉繁さん風)

どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。

  • 包容力があって、海のような心を持つ女性
  • 等身大でお互いを認め合える女性
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