ギルガメッシュは退けたものの
ミューレの底知れぬ魔力に圧倒される一同だったが
〔連続魔法サンダラ〕〔ドドドドドーーーーーーンッ!〕
「・・・・・・。」
〔連続魔法ファイラ〕〔ゴゴゴゴオォォォォッ、ドーーーンッ〕
「・・・・・・。」
あれからどれだけ時間が経ったのか。
ユッケは一定の距離を保ちつつ、ミューレの凄まじい魔法の猛攻をかわし続けていた。かわして、攻撃!というなら難易度は上がるだろうが、水上を滑るように移動し続けるユッケにとって、ミューレの攻撃はかわすことに集中する事で容易くなっていた。しかし、それよりも驚くのはミューレの底知れない魔力だろう。
「あんなに魔法を使い続けられる人見たことない・・・。」
真剣な顔でミューレを見るティア。
「なんと最早、天才という領域を越えておりませんか?」
ニコニコが引きつる様になってきたレオンが言う。
「・・・・・・。」
無言で戦況を睨みつけるゴウ。腕を組んだ手に力がコモっていた。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・。私に攻撃させるだけさせて疲れさせる作戦?」
ずっと魔法を打ち続けているミューレが肩で息をしながら、ユッケの狙いを予想して言う。
「・・・・・・。」
無言でただミューレを見るユッケ。
「・・・・・・馬鹿にするなっ!!」
ミューレがユッケを鋭く睨んで怒号を上げる。
「キャァッ!」
「おっとっ!」
ミューレが叫ぶと同時にミューレを中心に風が起こり、船を大きく揺らした。その揺れに驚いて声を思わず出してしまったミナとレオン。ゴウ以外は船に慌ててしがみ付いた。
「・・・嘘でしょ・・・まだ、あんなに魔力があるの?」
ミューレの底力を見て、さらに驚くティア。
「疲れてきているようだが、底が知れんな・・・。」
ゴウが冷静にミューレを見ながら言葉を零す。
「貴方の狙いはお見通しよ!ここからは冷静に狙ってやるわ。」
ミューレはユッケに向けて両手を突き出して、そう宣言した。
「・・・ごめん・・・。」
そんなミューレを見て、ユッケがボソリと呟いた。
「えっ・・・?」
その言葉に耳を疑うミューレ。
「・・・俺には謝る事しか出来ないから・・・。」
ユッケは慎重に言葉を選ぶようにゆっくりと口にする。
「・・・ふざけないで・・・あんたが謝った所で何になるって言うのよ!」
ユッケに両手を構えた状態でミューレが激昂する。
「俺にはっ!」
そう叫ぶとユッケは水上を滑ってミューレとの距離を詰め出した。
〔連続魔法サンダラ〕〔ドドドドドーーーーーーンッ!〕
「君にッ!」
攻撃を交わしながら叫び続けるユッケ。
〔連続魔法サンダラ〕〔ドドドドドーーーーーーンッ!〕
「謝る事しかッ!」
段々とミューレと近付き、攻撃も際どくなってくるがそれを避けて叫び続けるユッケ。
〔連続魔法ファイラ〕〔ゴゴゴゴォオォォォッ、ドドドドーーーーンッ〕
「ッ?!」
「出来ないっ!」
最後の攻撃をすんでで交わしたユッケはミューレの両腕を両手でガシッっと掴み、顔を息の届く所まで近付けて叫んだ。それに思わず驚いてすごむミューレ。声も出せなくなってしまった。
「あいつ(闇の民)に何を言われたのかは知らない。あいつの何に共感したかも知らない。けどっ!君の要求は俺には飲めない・・・。」
ユッケは自分の心を包み隠さずミューレにぶつけ出す。
「・・・・・・。」
初めて男性に触れられたこともあり、目の前で大声で言われている事もあり、動転して固まってしまうミューレ。
「・・・アルテマクリスタルは・・・母さんの形見なんだ・・・。」
「ッ?!」
ユッケがうって変わって優しいそして、切ない声でそう呟くと、ミューレは一瞬で気持ちが切り替わった。そして、ゆっくりと二人で水面へと降りていく。
「・・・シヴァは俺の恩人で・・・大切な人だから・・・。」
震える声でミューレに気持ちを乗せて、一生懸命言葉を届けようとするユッケ。
「・・・君は俺より才能があって・・・俺なんかよりずっとガードナーに相応しい・・・。」
ユッケはミューレに向けていた顔を下に向けて言葉を搾り出す。
「・・・俺は母さんが守りたかったこの世界を守りたいから・・・。」
ユッケは震える声で言葉を続ける。そうこうしていると、ユッケとミューレは水面近くまで降りてきていた。すかさず水面は凍って、二人が立つ地面が出来上がる。
「・・・俺にも出来るなら、俺がしたいんだ・・・・。」
ユッケはそう言い続け、座り込む。
「・・・俺のわがままだけど・・・ミューレちゃんには悪いけど・・・。どうか、アルテマクリスタルもシヴァも奪わないでほしい・・・。」
ユッケは地面に両手をつき、ミューレに懇願した。
「・・・・・・。」
その姿を見て、ミューレは何も言葉が出てこなかった。
「・・・ミューレちゃんには悪いけど、できたr・・・ッ。」
「わかりました・・・もう、わかりましたから・・・。」
ユッケが懇願する両肩に両手を添えて、ミューレがしゃがみ込んで言葉を遮った。
「・・・ごめんなさい、ミューレ・・・。」
ミューレに戦意も敵意も無い事を悟ったシヴァはフュージョンを解いて、姿を現し、ユッケの隣に立ってミューレに謝った。
「・・・みなさん・・・操られてなんて・・・いないんですね・・・。」
ミューレは涙を一筋流して、そう呟く。
大魔道士ミューレとの戦闘を終えた一同
ミューレに経緯を聞いて、犯人に驚く。
次回、「ディアボロスという悪魔」
青年よ、心を確かに誘惑に打ち勝て!(千葉繁さん風)
どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。
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包容力があって、海のような心を持つ女性
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等身大でお互いを認め合える女性