FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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激しい戦いを潜り抜けて一行は前任の水のガードナーであるモーラがいるという「チョコボの里」に辿り着いた。
そこで出会ったモーラとはいかなる女性なのか?


モーラ

 

 

「貴方も元気そうでよかったわ・・・。」

 

 

シヴァはゆっくりとモーラへと近付く。

 

「・・・何年振りでしょうか・・・お会いできて、うれしいわ。」

ミューレを胸に抱きしめたまま、シヴァに微笑んで答えるモーラ。

 

「ごめんなさい。ずっと役目をほったらかして・・・。」

モーラの傍まで来るとゆっくりと地面に降り立ち、しっかりと大地を掴みモーラと向き合うシヴァ。

 

「・・・いいぃえぇっ、貴方には貴方の大事な役目があったのでしょう?」

モーラはソッとシヴァの腕に手を伸ばし、優しく触れ、これまでの労いを表した。

 

「よかったね・・・シヴァ・・・。」

モーラとシヴァの再会にもらい泣きしそうなユッケが静かに呟く。

 

(さすがにゴウはこんなことでも動じないんだろう・・・なっ?!)

いつものせっかちなゴウのイライラを確認しようかとゴウの方に目をやると、そこには驚きの光景があった。

なんと、あの血も涙もない、バハムートと匹敵するぐらい冷酷な男が目頭を押さえて唸っていたのだった。

 

「・・・あらっ、どうしたの、ゴウ?」

ユッケの反応につられて、ティアもゴウに気付く。

 

「・・・なっ、なんでもない・・・。」

皆の方から顔を隠して誤魔化すゴウ。

 

「感動しますなぁぁあぁぁぁっ!」

レオンはニコニコ微笑みながら大量の涙を流していた。

 

「あらっ、ゴウもいらしたの?」

シヴァとの再会に落ち着いたモーラがユッケ達の中にいたゴウに話しかけた。

 

「・・・うっ・・・うむっ・・・。」

ゴウは顔を隠しながらモーラに答えた。

 

(えっ・・・なんか反応がおかしくね?)

 

ユッケはいつものゴウの調子じゃないと敏感に感じ取った。

 

「あらあら、貴方もまだ巡礼に同行しているなんて、流石ねぇ。」

モーラはゴウと顔馴染みなのか親しさを最大限に出してきた。

 

「・・・まぁっ・・・まぁなっ・・・。」

ゴウは左手で口元を隠しながら未だに顔を逸らし、答えた。

その表情は今までに見たことのない戸惑った表情で、少し赤みかかっているのが注意深く見れば伺えた。

 

「モーラーーーッ、私の事も忘れないでよっ!」

そう言いながら、ティアがモーラに手を大きく広げながら近付いていった。

 

「あらあら、忘れてないわよ、ティア。相変わらず、ピチピチで羨ましいわぁ。」

頬に左手を当てながらモーラが答えた。

 

「えへへへっ、まだまだ200歳だもん。」

胸を張って自慢するティア。

 

(いや、そもそも自慢する年齢じゃないし・・・。)

心の中でツッコむユッケ。

 

「モーラ殿、初めまして。私は土のガードナーでレオンと申します。」

ニコニコしながらレオンがモーラに大きな右手で握手を求めた。

 

「レオンさん?さすがに土のガードナーさんね・・・みんな大きくて逞しい。」

ニコニコと握手に答えるモーラ。

 

「モーラさん、初めまして・・・巫女のミナです。」

ミナがチョコから降りて、モーラに近付き、自己紹介をした。

 

「まぁまぁ、巫女様。こんな遠い所にわざわざありがとうございます。」

モーラはミナに深々とお辞儀をして答えた。

 

「あっ・・・あのっ・・・俺はユッケって言います・・・。」

荷物を降ろして、頭を掻きながら自己紹介をするユッケ。

 

「ユッケっ・・・あらあら、随分忘れん坊さんなのかしら?」

ユッケという名前に驚くも優しく微笑んでモーラがユッケに尋ねた。

 

「そっ・・・そうです・・・ね。」

目線を外して恥ずかしがりながらユッケが答える。

モーラは本当に暖かい人で、ほっそりとはしているが、定番の田舎のおばあちゃんとして、シチューの表紙にでもなっていそうな女性だった。柔らかい物腰はどこか気品があり、他人の気持ちを思いやり、率先して優しく接する事の出来る人なのだろうと雰囲気がそう答えていた。

 

「それにしても、どうしてこんな遠い所まで来て下さったの?」

首を傾げて、改めてユッケ達に尋ねるモーラ。

 

「・・・貴方をずっと一人にしていたからどうしても謝りたかったの。」

シヴァが優しく微笑んでモーラに伝える。

 

「・・・本当にそれだけのために?そんな事で大事な時間を使ってもらって、申し訳ないわ・・・。」

シヴァの微笑みに太陽のような微笑で返すモーラ。

 

「・・・本当は誰かさんも会いたかったのかもね?」

ニヤケながらティアが言う。

 

「あぁ、ミューレ殿ですかな?」

圧倒的に鈍感なレオンがニコニコしながら即答する。

 

「はいっ、私も会いたかったです!」

少女のミューレがうれしそうに小さく跳ねながら喜ぶ。

 

「・・・ゴウ師匠とは顔馴染みみたいだけど、積もる話はないんですか?」

察しているユッケは言葉のパスでゴウの背中を押した。

 

「・・・・・・。」

ゴウが鬼のような形相でユッケを睨む。もちろん、モーラには見えない。

 

(ええええええええええええええっ・・・)

蛇に睨まれた蛙の様にゴウから目線が外せなくなったユッケが心の中で後悔する。

 

「そうねぇ、ゴウとは古い付き合いだものね。」

ニコニコしながらモーラがゴウを見る。

 

「・・・んんんっ!・・・ひっ、一人で大変ではないのか?」

話を振られて、慌てて顔背け、ソワソワしながらモーラに尋ねるゴウ。

 

「そうねぇ・・・一人で大変な時もあるけど、もう慣れたかしら。」

女神の微笑で答えるモーラ。

 

「・・・うむ。なら、よかった・・・。」

ゴウはそう答えるだけで、スタスタと歩いていった。

 

「あら、私何かまずい事言ったかしら?」

頬に左手を当てながら首を傾げるモーラ。

 

「罪な女ねぇ~~~・・・。」

腕組みをして、やれやれといった表情でティアが呟いた。

 

 

 

 




モーラと出会ったユッケ達は
モーラの案内で自宅に招かれることになった
そんな中、何かそわそわしているゴウだったが

次回、「チョコボの里」
青年よ、暫しの安らぎの中で・・・(千葉繁さん風)

どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。

  • 包容力があって、海のような心を持つ女性
  • 等身大でお互いを認め合える女性
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