チョコがどこかに連れて行こうとする。
チョコに導かれてユッケ達は何と出会うのか?
「クエッ、クェッ、クエェッ。」
森の中をウキウキしながら進んでいくチョコ。
その後をユッケとシヴァが散策をしながらついてきていた。森は暖かい木漏れ日の中で実に穏やかに時間が流れているようだった。
「なんだか、あの森を思い出すな。」
ユッケが周囲を見ながら懐かしい風景を思い出すように目を細めて言った。
「小さい頃はリアと二人で良く小川で遊んでいたわね。」
シヴァが同じ風景を頭に思い浮かべながら話す。
「あの頃もずっと傍に居てくれたの?」
ユッケがシヴァに尋ねる。
「えぇ、もちろんよ。貴方が生まれる前からずっとリアの傍に居たわ。」
笑顔でそう答えるシヴァ。
「・・・そして、貴方が生まれて、リアが居なくなった後はずっと貴方を傍で見ていたわ。」
優しい眼差しでシヴァがユッケに伝える。
「・・・ありがとう、シヴァ。」
なんだか照れくさくなり頬を右の人差し指で掻きながら目を逸らしてお礼を言ったユッケ。
「クエッ、クエエッ。」
そうこうしているとチョコが立ち止まって、ユッケ達に何かを伝えようとしていた。
「もうすぐそこらしいわ。」
シヴァがチョコの言葉を訳して伝えてくれた。
「何があるんだろうな?」
腕組みしてボソリと呟くユッケ。
二人はドキドキとワクワク、そして少しの不安を抱えながらチョコの後をついて行った。
「ッ?!」
少し進んだその先にユッケ達は驚くモノを発見した。
「ようこそなのねぇ~。」
「ッッ?!!」
そのモノが人間の言葉を話すことでさらに驚愕した。
そのモノはチョコボというにはあまりにもデカ過ぎた。その巨躯を支えるには厳しすぎるのか。足はだらしなく前に出し、座ったままだったが、それでもレオン以上の高さにレオン以上の横幅の大きさ。力士と評するには余りにも大きいそのチョコボがユッケ達を待っていた。
「チョコから色々聞いたのねぇ~。」
その大きなチョコボはそうのんびりとした口調で話す。
傍に目をやると、隣に大きく詰まれた野菜が山となっていた。話す合間を縫って、そのチョコボはその山から野菜を取り、絶えず食べていた。
「・・・キングチョコボ?」
シヴァがそのチョコボを見てそう言葉を零した。
「キングチョコボ?」
シヴァの言葉にユッケが反応して反復した。
「おぅっ、シヴァ様なのねぇ~。はじめて見たのねぇ~。」
シヴァの姿に気付いたキングチョコボがシヴァに手を振って挨拶した。
「・・・どっ、どうも。」
シヴァも小さく手を振って、ぎこちない笑顔で答えた。
「シヴァ様を連れているって言う事は本当にアルテマの巫女の子なのねぇ~。」
キングが両手を大きく振って喜びを表現した。
「他でもない、アルテマの巫女の子にお願いがあって来てもらったのねぇ~。」
キングは片手でユッケの方を差して、そう言った。
「お願い?」
ユッケはキングの言葉にひっかかり、尋ねた。
「そう、お願いなのねぇ~。僕達、チョコボは基本的には地上を走る鳥だけど、中には空をちゃんと飛ぶ事の出来るチョコボもいるのねぇ~。風のクリスタルがなくなってから、すっかり飛べなくなってしまったのねぇ~。他の空を飛べた鳥達も可哀想なのねぇ~。ここからが本題なのねぇ~。アルテマの力を使って、風のクリスタルを復活させてほしいのねぇ~。」
「えっ?!」
キングがユッケ達にお願いの内容を話すと、ユッケは驚いた。
今まで、自分達に出来るのはクリスタルを安定化させる事だけだと思っていたからだ。
「・・・クリスタルを復活・・・。」
シヴァも同じ所に引っ張られて顎に右手を添えて考え出した。
「そっ、そんな事出来るの?」
考え込むシヴァにユッケが尋ねる。
「正直、分からないわ。安定させる事ばかり考えていたから・・・もし、可能ならこの世界に風が蘇るかもしれない・・・。」
シヴァがユッケを真剣な目で見ながら答えた。
「きっと出来るのねぇ~。出来てほしいのねぇ~。喜ぶのねぇ~。」
キングが両手をバタバタさせて、感情を表現していた。
「試してみる価値はあるかもしれないわ。」
シヴァが両拳を握りこみユッケの方に向けて提案した。
「うん、皆に聞いてみよう!」
ガッツポーズを作って賛同するユッケ。
「キングチョコボ、ありがとう。皆と話してやってみるよ!」
ユッケはキングの方を見て、片手を上げて大きく振り答えた。
「本当なのねぇ~。うれしいのねぇ~。」
両手に両足を付け加えて、大きく動かし最大限の喜びを表現するキング。
善は急げと、ユッケ達はキングに別れを告げて、来た道を急いで戻る事にした。
「・・・・・・。」
キングはユッケ達が去った方向をジッと見ている。
そして、不意に空を見上げるキング。
「本当にクリスタルが復活すればいいですねぇ~。」
キングはそう言うと黒い大きな影になり地面に溶けた。
そして、地面に溶けた黒い影からディアボロスが頭から目までを出して姿を現した。
「待っていますよ・・・ユッケくんッ。」
ニヤリとした目をして、ディアボロスが再び影の中に姿を消す。すると大きな黒い影が地面の中へと吸い込まれて、跡形もなく消えていった。
一方、本当のキングチョコボはというと、
「こんなおいしいギサールは初めてなのねぇ~・・・食べても食べても減らないのねぇ~。」
自分のネグラで寝言を言いながらディアボロスにより深い眠りの中へ落とされていた。
チョコボのオサであるキングチョコボに
クリスタルの復活を懇願されたユッケ達
ミッドガルドに風を取り戻そうと張り切るユッケだったが?
次回、「風のクリスタル」
青年は悪魔に導かれて何を得るのか?(千葉繁さん風)
どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。
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包容力があって、海のような心を持つ女性
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等身大でお互いを認め合える女性