ディアボロスの言葉に浮き足立つユッケとシヴァ
そうとも知らずに一同は導かれていくのか?
「・・・・・・なるほどのぉッ。」
ゴウはユッケの提案に腕組みをしながら考え込んだ。
「・・・確かに、アルテマクリスタル様の力を使えば、出来るかもしれないわッ!」
座っていた席から立って、ティアがガッツポーズを作り、力強くユッケの提案に賛同する。
ユッケはキングチョコボに会ってから、急いでモーラの家へと戻り、キングチョコボからの提案をゴウに話していた。そこに帰って来たティアも加わり、今はモーラを合わせて5人で相談していたのだった。
「・・・しかし、風のクリスタルが復活するということは、今は闇の民の味方であるパンデモニウムが力を取り戻すという事でもあるぞ・・・。」
ユッケを鋭い眼光で見ながらゴウが指摘する。
「・・・確かに敵に塩を送る形にはなるけれど、この世界を安定させる為にクリスタルが復活出来るなら試す価値はあるわ。」
ゴウの指摘にめげずにシヴァが応戦する。
「皆さんの話を聞いていると、本当にアルテマクリスタル様がこの世界に帰ってきてくださったのねぇ。」
モーラが優しい口調で紅茶を飲みながら話す。
「はい、今は小さいですけど・・・。」
ユッケが胸にあるアルテマクリスタルを服の上から優しく掴み、モーラに答えた。
「・・・今までの旅を見てくれば、クリスタルの大きさは大した問題ではない。それほど、アルテマクリスタル様の力は絶大だという事だ。」
ゴウがユッケに釘を刺すようにトガめる。
〔バンッ!〕
「なおさら、行くべきよ!」
ティアはウキウキが治まらない様子でその元気をテーブルにぶつける。
「あらあら。」
紅茶を飲んでいたモーラが静かに驚く。
「あっ、ごめんなさいモーラ・・・。」
自分のしでかした事に慌てて手を引っ込めるティア。
「ならば、急ごうか。風のクリスタルのあるウィンローラなら光の塔にも近い。もし、クリスタルの復活に成功したら、今度は闇のクリスタルも行かねばならんかもしれん。」
ゴウがスッと席から立ち上がって皆に向かって言う。
「・・・闇のクリスタル?」
闇のクリスタルという言葉にユッケは引っかかる。
「・・・闇のクリスタルは闇の民が住んでいた地上の世界とは別の地下世界に広がる場所にあるのよ。殆ど光が差し込まないから十分な準備が必要になるわ。」
ティアが真剣な顔で闇のクリスタルの説明をしながらユッケを見る。
「・・・そうだ・・・あそこは闇の民やディアボロスの地の利がある場所。風のクリスタルが復活するとは別の大問題が待ち構えている事を心しろっ。」
ゴウが改めてユッケに鋭い眼光を向ける。
「・・・分かりました、師匠。」
ゴウの眼光もそうだが、ゴウやティアのいう闇の世界の話に息を呑むユッケ。
キングチョコボの軽い提案ではあったが、事態は予想以上にシビアなものであると感じざるを得なかった。
「ユッケよ、急いで荷物をまとめろッ。ティアは他の者達を集めてきてくれ。」
「了解!」
「分かったわッ!」
ゴウの号令の元にユッケとティアが急いで行動に移した。
「・・・大変ねぇ、ゴウ。」
その姿を見て、モーラが優しく声をかける。
「ふん・・・手のかかる弟子を持ったものでな・・・。」
モーラとは目を合わさずに答えるゴウ。
「もし、無事に事が片付いたらまた来て下さいね。」
モーラが微笑みながらゴウに言う。
「・・・うっ・・・うむっ。」
ゴウが空に目を移しながら小さな声で答えた。
「今度はもっとゆっくりして行って下さいな。」
モーラが続けてゴウに言う。
「・・・・・・分かった。」
そう言うとゴウはユッケ達が向かった方へと歩き出した。
「いってらっしゃい、ゴウ。」
ゴウに優しく手を振るモーラ。
「・・・・・・。」
横目でモーラを見ながらもゴウは歩みを止めることはなかった。
「なんと、私が居ない間にそんな大きなことが決まっていたとはっ!」
ニコニコと胸を張りながら大きな声で言うレオン。
「・・・風のクリスタルの復活か・・・出来たらいいわねっ。」
ミナが腕組みをしながら目を輝かせレオンに続く。
「はぁっはぁっ、お婆様にお別れを言ってきました。私も微力ながら頑張りますっ!」
ミューレが肩で息をしながら力一杯のガッツポーズで意気込みを言った。
「よし、目指すはウィンローラだ。行くぞッ!」
ゴウが皆に大きな声で指示した。
「オゥッ!」
ユッケ達はお互いに打ち合わせも無しにそれぞれ片手を高々と空に突き上げゴウに声の大きさと共に勇ましく答えた。
居ても立ってもいられないユッケ達一同
一同は足早にモーラに別れを告げて次の目的に向かうことに
次回、「風の郷ウィンローラ」
青年は風のささやきを取り戻せるか?!(千葉繁さん風)
どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。
-
包容力があって、海のような心を持つ女性
-
等身大でお互いを認め合える女性