FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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亡き師の墓の前でこれまでを振り返るユッケ
それを見かねたミナが声をかけるが


ユッケとミナ

「・・・・・・。」

ユッケはゴウの作りたてのお墓の前でジッとそのお墓を眺めていた。

 

ゴウのお墓はゴウの愛用の剣をつきたてたモノが墓標になっていた。ユッケはその剣をジッと見ながら、今までの事を振り返っていた。ユッケの足元にはお酒が入ったグラスが二つある。いつも一人でよくゴウが飲んでいたお酒だった。ティアはお酒好きでレオンに良く酔って絡んだりしていた。ユッケとミナは付き合い程度に飲み、レオンはいくら飲んでも変わらなかった。そんな面々を少し離れた所でいつも一人で飲んでいたゴウ。毎晩の晩酌は欠かさない。いつも同じお酒を調達して飲んでいたので、ユッケはそれにナラってお酒を準備して、一緒に飲もうと思っていた。

 

「・・・師匠。俺が絶対仇を取るから・・・。」

グラスに入ったお酒をクイッと飲みユッケが呟く。

 

シヴァやティア達はそんな二人の語らいを遠巻きに見ていた。そんな中、

 

「・・・さっきは・・・・・・ありがとう・・・。」

ミナがユッケの後ろに立ち、ボソッと声をかけた。

 

「・・・・・・。」

ユッケは言葉には出さず、首を小さく縦に振り答えた。

 

「・・・いつまで、そうしてるの?」

ユッケを気遣いながらも苛立ちを言葉にするミナ。

 

「・・・・・・。」

何も答えないユッケ。

 

「あんたがその調子だと、私の調子までおかしくなるのよ。」

そういって、ミナはユッケの横に座り込んだ。

 

「・・・ごめん・・・。」

小さな声で謝るユッケ。ミナの方は一切見ない。

 

「・・・あんたがずっとそうしてるなら、私もずっとここから離れないわよ。」

三角座りをして、長期戦を覚悟するミナ。両手を足の下に通して組み、膝の上に顎を乗せた。

 

「・・・・・・。」

静かに顔をミナの方に向けるユッケ。

 

「・・・何よ?」

喧嘩腰に睨むミナ。

 

「・・・負けたよ・・・。」

ユッケは諦めの微笑をミナに向ける。

 

そして、おもむろに胸から服の中に手を突っ込みアルテマクリスタルを取り出した。

 

「どっ、どうしたの?!」

その行動を見て、ミナが驚く。

 

「・・・・・・。」

ペンダント状のアルテマクリスタルを首から外し、ミナに無言で差し出すユッケ。

 

「なっ、何よ?」

戸惑うミナ。

 

「・・・今度、あいつが現れた時は、俺は何が何でもあいつを殺す。これをつけたままじゃ、危なっかしくて仕方がないだろ。」

弱弱しい微笑でユッケがミナに理由を話す。

 

「・・・あんた・・・死ぬ気なの?」

ミナが率直な気持ちを口にした。

 

「・・・死んでもあいつを倒す。」

元気の無い顔のままだったが、ユッケの瞳の奥の炎をミナは見逃さなかった。

 

「・・・あんた。私を守るって約束したわよね?」

ミナがユッケに食って掛かる。

 

「・・・したよ・・・。」

顔を引き気味に答えるユッケ。

 

「・・・なら、もう一度約束しなさい。」

ミナがユッケからアルテマクリスタルを取り上げて言う。

 

「生きて、私を守り抜きなさい・・・死んだら、絶対に許さない!」

バッと立ち上がって、ユッケを見下ろしながらミナが言葉をぶつける。

 

「・・・・・・。」

ミナの勢いに気圧されしてユッケは黙り込む。

 

「約束しないなら、これは受け取らないわよ!」

ミナがアルテマクリスタルをユッケの方に突き出して迫る。

 

「・・・わっ、分かったよ・・・。」

完全に気圧されしたユッケが了承させられた。

 

「後・・・。」

「まだ、あんのかよ。」

「何ですってッ!」

「うっ。」

ミナが怒涛の勢いでユッケを捲くし立てる。

 

「後、一人で解決しようとしない事・・・あんたの周りには私達がいるでしょ!」

ミナが胸を張ってユッケを見下ろしながら伝える。

 

「・・・・・・。」

ユッケはミナを見て、ハッとさせられて釘付けになった。

 

「・・・あんただけじゃ無理なんて分かりきってるじゃない。なら、皆で立ち向かうしかないでしょ。良い?分かった?一人で何とかしようなんて絶対に許さないからね!」

ミナはグイッと顔をユッケの顔に近付けて迫る。

 

「・・・わかったよ。」

ユッケはそういうと負けましたと言わんばかりに大の字に倒れこんだ。

 

「これは確かに危ないから預かっておくわ。でも、ちゃんと返すから・・・お母さんの形見だもんね。」

ミナはそう言いながらアルテマクリスタルを首に掛けて胸元に仕舞い込んだ。

 

「・・・あぁ、頼むよ。」

ユッケは風が戻って鳥達が踊る空を見ながらミナに頼んだ。

 

「ユッケーーーーーーーーッ」

遠くの方からシヴァがユッケの名を呼びながら飛んでくる。

 

「シヴァッ。」

上体を起こして、ユッケはシヴァに手を振って答えた。

 

「大丈夫、ユッケ?」

シヴァはユッケの近くまで来るとユッケの両肩を両手で掴み、ユッケの顔をマジマジと観察した。

 

「アハハッ、ごめんシヴァ・・・心配掛けて。」

そんないつものシヴァを見て、笑顔で答えるユッケ。

 

「よかった。」

安心したシヴァは思わずユッケを抱きしめた。

 

「うわっ、シヴァ。ちょっとッ!?」

突然抱きしめられて慌てるユッケ。

 

「ハッハッハッハッ、元気が出たみたいで何よりでした。」

レオンがニコニコしながらユッケ達に近付きた。

 

「仕方ないとは言え、さすがに心配したわよっ。」

ティアが鼻の下を擦りながら続く。

 

「・・・私、今度はしっかり頑張りますからっ。」

ミューレがかわいいガッツポーズを作って意気込む。

 

「クエッ、クエエッ、クエッ!」

チョコが大きく鳴いてユッケを励ます。

 

「ハハハッ、ありがとうチョコ。」

ユッケは片手を出して、チョコに答える。

 

チョコはその手に頭を近付けて来る。ユッケはチョコの頬を撫でてお礼を表現した。

 

「さぁ、バハムート様を待たせるとまた、お怒りになるかもしれませんっ。」

ニコニコしながら胸を張ってレオンが言う。

 

「そうね、光の塔の皆も首を長くして待ってるわ。」

ティアが微笑みながら続く。

 

「ユッケ殿。」

ソトフがユッケの名を呼ぶ。

 

「ソトフさん。」

ユッケは立ち上がってソトフと向き合う。

 

「きっと今より立派なお墓を作りますので、どうかまた必ずゴウ殿に会いに来てください。」

ソトフはニコリと微笑んでユッケに告げる。

 

「・・・はい。必ず。」

ニコリと微笑で返すユッケ。

 

 

一行はゴウの墓に再度皆で手を合わせるとバハムートが待つシャイナールへと向かった。

 

 

 




ああ

どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。

  • 包容力があって、海のような心を持つ女性
  • 等身大でお互いを認め合える女性
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