FF アルテマクリスタル   作:葛屋伍美

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光のクリスタルの安定化を終えたミナをつれて
ユッケはシャイナールで行われる祭りへと向かう
祭りの中で二人は・・・。


祭りの後で・・・

 

〔ドドーーンッ、パラパラパラッ、ドーーーンッ〕

 

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

日が沈み、星々が姿を見せようとしている空に人が作り出した星が我が物顔で踊り狂っていた。その踊りを眺める者、その踊りが作り出す陽気に酔いしれる者。そして、

二人の微妙な距離感に戸惑っている者がいた。

ユッケとミナは祭りに来たは良いものの、お互いがお互い意識し出してしまって、距離感が分からなくなっていた。

 

(・・・何しゃべろう?ていうか、いっつもどうやって話しかけてたっけ?)

いつもの調子を舞い上がって忘れてしまうユッケ。

 

(・・・どっ、どう絡めばいいか全然分かんない・・・。)

周囲にばれない様にフードを深々と被って顔を隠していたミナだった。それが幸いして、顔が真っ赤になっているのをユッケに気付かれないでいた。

 

「・・・おっ、あそこの店、なんかおいしそうな匂いしない?」

ユッケが沈黙に耐えかねて適当な店を指差した。

 

「・・・そっ、そうね。行ってみましょうか?」

ミナも空気を打開しようと果敢に攻める。

 

「へい、いらっしゃいっ!」

店の店主が二人を気前の良い声で出迎える。

そこのお店は様々な果物を薄い飴でコーティングしているお店だった。適当とはいえ、なかなかいいチョイスをするユッケ。

 

「わぁ、おいしそう。」

目の前の色とりどりのおいしそうな果物に目を奪われるミナ。

 

「おっ。じゃぁ、俺はこれにしようかな?」

ユッケはメロンに似た三日月型に切ってある果物を選んだ。

 

「私はこれとこれっ。」

ミナも自分の好みに合わせてチョイスする。

 

「そんなに食べるの?・・・あっ。」

ミナの強欲に思わず本音が漏れて慌てるユッケ。

 

「あによっ。別にいいでしょっ。」

フードの奥からユッケを睨むミナ。

 

「はいはいっ。」

苦笑いで眼光を交わすユッケ。代金は当然ユッケ持ちだ。

 

「・・・おいしいっ。」

果物を頬張って微笑むミナ。

 

「そういえば、こういうの食べたの初めてだっ。」

笑いながらユッケが言う。

 

「結構どこにでも出てる露天なんだけどね。」

ミナがそう教えてくれた。

 

「・・・巡礼してたら、全然目に入らないな・・・。」

遠い空を見ながらユッケが呟く。

 

「・・・ガードナーでもないのにねっ。」

ミナが笑ってユッケに言う。

 

「・・・そろそろ、認めてよっ。」

苦笑いで答えるユッケ。

 

「あっ、あれもおいしいわよっ。」

ミナが素っ気なく交わして、次の目標を指差す。

 

「・・・はいよっ。」

ユッケがあきれた乾いた笑顔を浮かべながら続く。

その後、数件回って、二人は片手に抱えられるだけの食べ物を抱えていた。

 

「ねぇっ。」

その時だった。

 

「ん?」

ユッケはミナの声に答えてミナの方を見た。すると、ミナが空いている方の手をユッケの方に出していた。

 

「・・・さっ、財布見失わないようによっ。」

ミナが目線を外して、手をさらに突き出す。

 

「・・・・・・了解。」

ユッケはそのしぐさを見て微笑み。ミナの手を握った。二人は手を握ったまま、祭りを見て回り、童心に返って、大いに楽しんだ。

 

「ッ?!」

ミナは何かを感じて立ち止まる。

 

「どうかした?」

ミナの様子を見て、ユッケも立ち止まって尋ねる。

 

 

 

「・・・むっ。この気配はっ。」

光の塔の最上階の広場。バハムートも何かを感じて下界に目線を移した。

 

「どうかないさいましたか?」

セレスがバハムートの異変を尋ねる。

 

「・・・あやつが先に動き出したのかもしれん。」

バハムートがセレスや広場に集まる者達に目を向けて全員にそう告げた。その場には何十人もの神官や守護獣が今後の事を話しに集まっていた。

その中には、

 

「ユッケッ!」

当然、シヴァもいた。シヴァは何か胸騒ぎがして、暗闇に飛んでいく。

 

「シヴァッ。」

その姿を見て、バハムートは止めようとしたが止まるはずもなく、シヴァは下界の祭りの中へと消えていった。

 

 

 

「おいっ、どうしたんだよっ。」

ユッケは突然歩き出したミナの後を追っていた。

 

「何か・・・誰かに呼ばれているような気がするの。」

何かを探しながら森の中を進むミナ。何を目標に歩いてるのかユッケには検討もつかなかった。

 

「あんまり離れるとまずいんじゃないのか?」

祭囃子から少し離れだしていた二人の位置を心配するユッケ。

 

「そんなに遠くないわ。心配しすぎよ。」

不安がるユッケを他所にミナは辺りを見回す。

 

 

「・・・ミナッ・・・。」

 

 

「ッ?!」

その時だった。どこか聞き覚えのある声が二人の耳に届いた。

 

「誰だッ!」

剣を抜いて、ミナの傍で臨戦態勢を取るユッケ。

 

「・・・ユッケ・・・くんか?」

「ッ?!」

聞き覚えのある声がユッケの言葉を聞いて、ユッケの名を口にした。

 

「・・・まさか・・・。」

薄々感じていたミナが涙を目に溜める。

 

〔ガサガサッ、ガサッ〕

 

「・・・ユッケ君・・・ミナ・・・そこにいるのか?」

近くの草むらから音がして、声の主が近くに居る事を伝える。

 

「・・・ハディッ!ハディなのっ?!」

ミナは核心を持って、その名を呼び、声のする方へと走った。

 

「まさか・・・そんなっ?!」

その名を聞いてユッケも驚く。

 

〔ガサッ、ガサガサッ〕

 

「ハディッ!」

草むらからボロボロの姿をしたハディが現れる。その姿を見るや否や駆け寄って飛びつくミナ。

 

「イタタッ、ミナ・・・うれしいけど・・・。」

「ごっ、ごめんなさいっ。」

自分の失態に気付いて慌てて離れるミナ。歩くのがやっとのハディが苦笑いをした。

 

〔ケアルラ〕

 

ミナは急いで、傷付いたハディの手当てをする。

 

「あっ、ありがとう。助かったよミナ。」

ハディは精一杯笑顔を作ってミナにお礼を言う。

 

「ハディさん、生きてたなんて・・・。」

死んだと思っていた頼もしい仲間との再会にユッケも笑顔を隠せない。

 

 

「俺も死んでいたとばかり思っていたんだがな。」

 

 

「ッ?!」

逆の方向の森の中から聞き覚えのある声にユッケは即座に反応した。その声は忘れるはずがなかった。

掛け替えの無い大事な人を奪っていったその者の声を。

 

「闇の民ッ!」

怒りを込めてユッケはその名前を叫ぶ。

 

「久しぶりだね、ユッケ君。元気にしてたかい?」

森の奥からゆっくりと姿を現す白銀の鎧をまとった闇の民。両手を広げて、ユッケとの再会を喜んでいるようだった。

 

 

 

〔闇の民ッ!〕

 

 

 

「ッ?!」

シヴァは丁度近くの森にユッケを探しに来ており、ユッケの叫び声がギリギリ届いた。

 

「ユッケッ!」

シヴァは胸騒ぎを抑えつつ、全速力で声のする方へと飛んで向かった。

 

 

 




祭りの雑踏の中、
闇の中に消された仲間ハディと再会する
再会の喜びも束の間、ユッケは宿敵「闇の民」と対峙する
胸騒ぎに駆り立てられるシヴァ
想いが交差する夜、思わぬ展開が待ち受ける

次回、「侵攻と消失」
青年よ、絶望の闇に立ち向かえ!(千葉繁さん風)

どっちが好み?あなたの選択でエンディングが変わります。

  • 包容力があって、海のような心を持つ女性
  • 等身大でお互いを認め合える女性
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