憎しみの形   作:沖野ミノン

2 / 5
この話では、キーワードやストーリー進行にあたっての鍵がいくつかでてきます。

それを頭において読んでみてください。




予感

いきなり部屋のサイレンが鳴った。

どうやら出動らしい。

緊張の走るサイレンが、部屋中に響いている。

天道が、「上野駅北西5km地点に死神が発生」

と、落ち着いた口調で告げた。

一斉に部屋が騒がしくなり、各々が机から立ち上がり、武器などを持ち出している。

「今回のやつは()()()()らしいな。」

「ああ。お前今度はしっかりやれよお。」

ぶつぶつと話しながらみんなは部屋から次々と出ていった。

 

この退治対策室は、3つの班に分かれており、

1つは3つの部隊から成る、処理班。これは計16人。

主に、死神に攻撃を与え、退治する役目を持つ。

1つは現場に立ち会い、後方から援助する、支援班。これは計8人。

1つはここに残り、情報提供、支援する、情報班。これは計5人。

処理班では、小野率いるAGUKI部隊、岩山正平率いるSH部隊、

そして私が属する橋本竜司率いるRYUJI部隊と分かれている。

橋本は、髪が黒のショートヘアで、気さくで割と話しやすい人だと、井野はなんとなく感じた。

金髪の頑固である小野と違って。。。

 

私は橋本他、メンバー3人に続いて部屋からでた。

それぞれの部隊がヘリコプターに次々に乗っていった。

私も流れるようにヘリに乗った。

〝バタバタバタ...〟

プロペラの音が頭に響いてきた。

風で乱れた髪を井野は少し手直しする。

座席につくと、この部隊5人が2人と3人に分かれて、向かい合わせに座った。

ここに配属されて3日目だが、未だにこの空気に慣れていない。

何かみんな面持ちが真剣というか。。。

すると無線で、

「....ジジッ..今回の死神はレベルCだ。よろしく頼む。...ジジッ」

レベルC?私は一気に緊張した。

なぜなら、今までいた所では殆どがレベルEかDで、Cなど出会ったことがない。

このレベルはEが最低レベルで一番弱い。逆にAが一番強いというランク付けがなされている。

〝あれ・・・?〟

さっき、事務室で誰かが今回の奴は、でかぶつとか言っていたような。。。

あれはランクC程度のものを指すんだったのか?

まあ、俺にとって、強いことには変わりないんだがな。。。

私は、自分の刀、その名も「イノ3号」を強く握りしめた。

すると、隣に座っていた、同じ部隊の平田晴香が、

「君、刀で戦うの?」

と不思議な顔でこちらを見てきた。

「あ、はい。一応自分の持ち技なんで。」

「へぇ。でもあまり敵に近づくと危ないよぉ。」

「それは小さい頃からやってきてるので大丈夫です。」

「それは頼もしいねぇ。あ、自己紹介忘れたね。私は平田晴香。よろしくね。」

「あ、俺は井野です。来たばっかなんでよろしくお願いします。」

平田は優しく微笑んでくれた。

平田の手元を見ると、スナイパーライフルを手にしていた。遠距離からの攻撃が得意らしい。

他の人たちは、拳銃、マシンガン。隊長はロケットランチャーであった。

なにか自分の武器が浮いているような気がするが、あまり気にしないことにする。

 

どうやら目標地点の上空に来たらしい。

ヘリコプターが下降を始めた。

操縦士が、

「早く片付けてくれよお。今日は見たいテレビがあるんだから。。。」

とみんなに言った。

「もっと畏敬の念を持ってくださいよ。私たちはみんなの安全を背負っているんですよお。」

橋本が笑いながら答えた。

 

ヘリコプターからみんなが降り、目の前に広がっていた公園を進んでいく。

他の部隊は違うところで着陸したようであり、周りにはいなかった。

時計を見ると午後6時を指している。

秋のこの季節は、もう薄暗くなっている。風も夏とは打って変わって涼しい秋風となっている。

一行は公園の林の中を進んだ。

ザザザーッと風で葉が揺れ、不気味な雰囲気を出している。

他の隊員たちはゴーグルのようなものをつけていた。

実は死神というのは、実際は目に見えないものであり、特殊な装置で見ないと確認できない。

隊員たちは、そのゴーグルを頼りに戦う。もしゴーグルが外れたものなら、どこに敵がいるのか分からず、敵の方向へ、のこのこ歩いて行ってしまうことだってあり得るから大変だ。

一般市民から見ると我々は、何もないところに一斉に発砲しているとしか見られていない。

民間人には、自然災害ということで納得してもらっている。

なんとも不思議な現象だ。

しかし、俺は生まれつきの能力からなのか、肉眼でその死神を目視することができる。

つまり、そのゴーグルとやらは必要ないのだ。

今にとっては便利だが、小さい頃はそれが原因でいじめられてきたこともあった。

井野は忌まわしい思い出を頭から消すかのように横に振り、任務に集中した。

 

〝パンパン、パンパン〟

突然、奥の方から銃声が響き渡った。

どうやら他の部隊が発見して発砲したらしい。

RYUJI部隊は一斉に音のした方へ走り出した。

井野も、やや後方からそれに続いた。

なにやら嫌な予感がする。と井野は直感でそう思った。




どうでしたか。

まだあまり話は進んでいないのでよくわからないと思いますが、
次話もよろしくお願いしますmm
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。