脇役になりたくないTS転生者   作:有機栽培茶

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やっぱりアルくんはわからせないと......

大大だーい好きな小説が連載を再開したので投稿です。


脇役の末路

 

 

 

 

「アル....お前いつか刺されるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんなこと百も承知。私の罪は私自身が一番よくわかっている」

 

「いやそっちちゃうわ」

 

 

サルゴン(ド辺境)へ行き、ワニワニパニックをしながら配達を終え、溜まりに溜まっていた書類を片付け、お土産にもらった花(毒有り)の水やりをしている最中のことだ。

植物は癒し効果があると聞いたことがあったがあながち間違いでもないのかもしれない。私にとってストレスマッハなこの場所(ペンギン急便)にいるにも関わらずなんだか心が落ち着いてきた。

 

ちなみに毒の強さは一滴で人が10人死ぬくらいらしい。

危険物がすぎる。

 

 

「もしかしてアルマはんほんまにわかってないんか?」

 

「あれか?鈍感系主人公か?今更流行んないぞそういうの。流行が過ぎるのはあっという間なんだ」

 

「いやいやわかってますよ。恋愛系の話でしょう?そのくらいわかります。私はそこまで鈍感じゃない。ついでに耳もいい」

 

 

自分で言うのもなんだが、私は勘がいいほうだ。

勘だけで敵の潜伏場所を突き止めたこともあるし、視界外からの狙撃も勘で避けたことがある。敵部隊の移動ルートを当てたことだってあるし、源石手榴弾を勘で投げたら敵の一部隊を壊滅させたことだってある。

私は勘がいいんだ。

 

........いや、運がいいのか?よくわからないな。

 

 

「と、に、か、く。彼女達から好意を向けられていると言うことは理解している」

 

「本当か〜?」

 

「ああ、だが、ボス、クロワッサン。貴方達は一つ間違いしている。それは、その好意がloveじゃなくて、likeだ、ということだ」

 

「「...は?」」

 

 

エンペラーが咥えていたタバコを落とす。

クロワッサンがガッちゃーんとコップを落とした。

 

ああ、私にはわかる。

あれは好きな人に向けるものではなく、仲のいい友人や仲間に向ける友情だ。又は先輩とかに向ける尊敬の眼差し。

私は知っているんだ。

私は思春期の男子中学生じゃない。

可愛い子に笑顔を向けられたくらいで「あれ?この子俺のこと好きなんじゃね?」なんて勘違いはしない。大体そういうのする子は誰にでもやってることだから。

 

 

「そもそも私は彼女達と同じ女性。つまり同性。そこに恋なんてできるわけがない」

 

 

私のようなTS転生者じゃないんだから。

 

しかし愛の形は十人十色だ。

無論、性癖も。

“車に発情するドラゴン”なんて禁書を作り上げる者もいるのだから..........

故に世の中には同性愛者....いわゆるホモセクシュアルやレズビアンと言う存在もいるわけだが....まあ大丈夫だろう。

私の前世にもホモの友人がいたが、そんな感じの雰囲気は彼女達からは感じ取れなかった。

ちなみにその友人はうっかり惚れそうになる程に良いやつだった。

私はホモではないが。

 

 

「やっぱ鈍感系主人公じゃないか」

 

「あっちゃー、これは刺されるわ」

 

「主人公ってキャラじゃないからセーフ」

 

「アウトだ」

 

「アウトやな」

 

 

アウトか..........

というか私が鈍感というのは理解できない。

 

 

「はぁ.....お前もう少し周りを見てみろ」

 

「はい?」

 

「お前の妹のテキサスにうちのエクシアと近衛局のチェン。最近まで知らなかったがモスティマ。それに最近なにかとお前をストーキングしてるあの白いループス。こいつらが俺主観でテメーに()()を持ってるだろうと予想できる奴らだ。クロワッサンとホシグマの奴も少なからず思ってるだろ」

 

 

こう考えてみるとエクシア以外がだいぶヤバいな....とクロワッサンは1人呟いた。

というかエクシアが純粋すぎる。天使か?天使だ。

 

 

「いやいやいや.....ご冗談を」

 

「普通本人の前で言うんかそれ?まあ悪いやっちゃないと思ってるけど.....」

 

「じょーだんじゃねーよ。お前と一緒にいる時のモスティマの目、見たことあるか?ありゃー惚の字だ。絶対に。俺の酒とクロワッサンの財布をかけたっていいぜ」

 

「なあ勝手に人の財布かけるのやめてくれへん?」

 

「モスティマが?あっはっはっは。それこそ無いな。私もコレクションのラテラーノ銃を賭けてやる。クロワッサンには私の給料二ヶ月分」

 

「よっしゃ!勝ったわ風呂入ってくるで!」

 

「いったな!?は!後悔しても知らな──────

 

 

 

 

がちゃん

 

 

 

 

 

背後で何かが落ちる音がした。

 

 

「あ........」

 

「テキ.........サ.....ス........」

 

「ん?ああ、おかえり。テキサス」

 

 

そこには買ってきた商品が入っているであろうエコバックを床に落とし、顔を俯かせたテキサスがいた。

 

 

「早かったな。買いたいものはあった.......ん?」

 

 

そのまま彼女は自分の部屋に入っていった。

私に一言も返さずに。

 

 

「.....アル。俺、ちょっと用事できたわ」

 

「ウチもちょーっと出かけてくるわ」

 

「む?今日何か用事があったか?」

 

「「今できた」」

 

「あ、はい」

 

 

エンペラー達はそそくさと去っていった。

おそらくジェイくんの店かどっかのバーにでも行くのだろう。

クロワッサンはまた買い物か。

そういえば私の装備もそろそろ新しいものを買わなければいけない時期か。完全に壊れた旧型源石剣はともかく、副武装のナイフがこれ以上研いでも直らないほどに刃こぼれしてしまっている。多分これ以上使用したらポッキリと折れて──────

 

 

「兄さん」

 

「!は、はい!?」

 

 

背後からの声に体がびくりと震える。

いつのまに私の後ろにいたのか。それにしてもこの寒気はなんだ?今はまだ夏と言っていい季節。

気温だってウルサスとは比べ物にならないほど暖ったはずなのに。

風邪では....ないな。体調に異常は見られない。

だとしたらこれは一体.....まさか恐怖?

この私が?一体何に恐怖しているというのだろうか?

 

 

「プレゼントがある」

 

「ぷ、プレゼント...です、か?」

 

「....どうした?そんなに緊張して。前みたいに笑わないのか?」

 

「っ....あ、ああ」

 

 

今まで感じたこともなかった恐怖という感情。

それを今、初めてはっきりと実感することとなった。

背中に凶器を突きつけられ、命を握られるような....

冷や汗が止まらない。

 

 

「そ...それは?」

 

「プレゼント」

 

「...................首輪、ですよね?」

 

「そうだが?」

 

「..................これを...身につけろと....?」

 

「そうだが?」

 

「..................」

 

「安心してくれ兄さん。いつもどこかにいってしまう兄さん用に発信器も付いている」

 

「........断っても?」

 

「兄さん?」

 

「つけます!!」

 

 

光を反射しない澱んだ瞳で詰められればそう答えるしか無い。

私の本能は理解していた。今の彼女には逆らってはいけない、と。

さもなければ私はどうなるかわからないと。

 

 

「ふふ....やった......やっと、兄さんが私のものに...」

 

 

テキサスが何かを言っている。

が、しかしそれを聞く余裕は今の私にはなかった。

 

カチャリ

 

そんな音が、首元の首輪からなったのだから。

 

試しに引っ張ってみる。

 

 

「....」

 

 

びくともしない。

 

材質を改めて手の感触で確認する。

 

 

「....」

 

 

キンキン、という金属の様な硬い音が鳴り響く。

とてもじゃないが人間の力だけでは破壊できそうに無い。

 

 

「....テキサス、鍵は?」

 

「...?必要あるのか?」

 

「当たり前でしょう!?一生このまま───

 

「そうだ。ずっとこのままだ。兄さんが悪いんだぞ?やっと一緒になれたのにすぐに他の国に行って全然構ってくれない。それどころか、私という存在がありながらすぐに他の女性を魅惑する。エクシアだけならまだしも近衛局に隊長やあのモスティマとまで関係を持っていたなんて知らなかった。それどころか既に誰かと関係を持っていたなんて知らなかった。まだいるんじゃ無いのか?やましいことがないなら言えるはずだ。兄さんは私のものだ。絶対に誰にも渡さない。兄さんは私だけのものなんだ」

 

「ヒェ....」

 

 

謎の重圧を感じる。

 

 

「..................もう、絶対に離さない」

 

 

体に密着される。

彼女の呼吸数、心拍数、体温その全てが上昇。

私もまた同じような状態に陥っていた。ただし彼女とは違う意味で。

 

彼女の乳房が潰れるほど、普段の私なら興奮してしまうような状況。

しかしそれどころではない。暖かいはずの彼女の体は何故か冷たく感じ、異常な寒気を感じる。

ああ...そうか、恐怖の正体はこれだったのか....

 

 

 

「じゃあ行こうか兄さん」

 

「え?ど、どこに?」

 

「それはもちろん......」

 

 

テキサスがそう言いながら指差したのは

 

 

「..............」

 

「..............」

 

 

彼女の私室だった。

 

 

「ーーーーーっ!待て待て待て!待ってください!」

 

「ダメだ待たない」

 

「ダメです!絶対にダメです!私たちは姉妹!馬鹿なことはやめなさい!というか無理でしょう!?私達は同性同士!やろうと思っても()()()()はないできないでしょう!?」

 

「問題ない。しっかりと調べた」

 

「調べたぁ!?」

 

「ちゃんと()()も用意した」

 

「モノぉ!?」

 

 

 

 

 

 

「大丈夫。私が兄さん....いや、姉さんに“女”を教えてあげる。姉さんは天井の染みの数を数えているだけで、いい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「........優しく、してください」

 

「断る」

 

 

 

 

 

 

後日、アルマは強烈な筋肉痛に襲われることとなるのだった。

 

「......................揉まれると大きくなるって本当だったんですね」

「お、おう......」

 

ちなみに少し大きくなっていた。




落ちました(ノルマ達成)

多分こっからチェルノります。(意:原作入り)
喧騒の掟は時系列がわからないからポーイ
カポネ&ガンビーノとかバイソンきゅんとかバイソンきゅんとかとも絡ませたかったけどしゃーない。


.....の前に一章書き直そうかな
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