まだアルバートの可能性もあるし……
今話は寝不足の状態で書いたので暴走してます(言い訳)
ハァ…ハァ…敗北者…?(30連ガチャ爆死)11/4
安魂夜
モスティマの言葉の受け売りですが…人々が死者の魂を迎え入れ、彼らの人世への未練を癒し、再び輪廻の輪送り出す。本来はそう言った目的の日なのだそうです。
現代では、前世でのハロウィンやクリスマスの様に本来の目的はほとんど忘れ去られ、ただ仮装してドンチャン騒ぎ──つまりは憂さ晴らしをする日として捉えられることが殆どのようです。
本来の意味ですと私はかつての仲間達──主にリスタ──に呪殺されそうですが…
まあ、どちらにせよ、安魂夜とはそう言った日なのですが、どうやらペンギン急便も又一風違った安魂夜の楽しみ方をしているようです。
「行け行け行け!」
「押しつぶせ!あの化け物がいないいまが好機だ!」
「奴らでも数には勝てねぇ!」
複数の黒服達が煙を上げ、匠たちによって劇的ビフォーアフターを遂げたペンギン急便が所有するバー、『大地の果て』に餌に釣られたゴキブリの如く推し入ってゆきます。
ああ、気持ち悪い。
ああ、煩わしい。
…これは私の責任です。美しい花には害虫がやってくる。しかし私はそんな害虫共をこの都市から完全に駆除できず、再び集うだけの力をつける隙を与えてしまった私の。故にその責は私自身が─────
いや、もうやめよう。理由をつけたって無駄だ。意味がない。これから私が行うことはただのゴミ掃除に過ぎないのだから。
ハァ…腹が立つ。
「なっ!?貴様何者───がっ!?」
「ペンギン急便の援軍か!?」
…龍門には殺しはいけないと言う掟が定められている。
なら、殺さなければいいだけだろう?
「源石よ…」
「う、うわぁぁぁぁぁぁ!?!?」
「な、なんだこれ!?」
「やめろ!くそ!なんだこれ動けねぇ!」
結晶世界が再び現実を侵食する。
「打て!打て!打て!」
「…はぁ…害虫が」
光り輝く龍門の夜、今日、文字通りの天災が再び目を覚ました。
────────────────────────
「くっそ!いくらなんでも多すぎるだろ!」
エンペラーが乱射する銃口から幾度目かの銃弾が発射されるとほぼ同時に薬莢が吐き出され地面を叩く。迎撃用の安酒の残弾数はとうになくなり、彼の宝物同然の本命の酒も砕け散った。カウンターテーブルもクロスボウのボルトで穴だらけとなり、逃げ場などどこにもない。
にも関わらず一向に敵が尽きる様子は見れず、それどころかその数は増えるばかり。あまりにも防戦一方。クレアスノダールの防衛戦でもここまではいかなかった。
「ボス!もう弾切れだよ!」
「こっちもあかん!多すぎて押し切られそうや!」
「ひぃー!テキサスさん!」
「クッ!ソラ、下がっていろ!」
「くくくく、あの“テキサス”も落ちぶれたものだなぁ!くははは!このまま押しつぶせ!あいつの
「え、エンペラーさん!これ…」
「ああ不味いな!だがまだ負けたわけじゃねぇ!」
不利と言っても限度があるだろうと言う状況。しかしエンペラーが諦めることはなかった。なぜなら彼はこれまでにこれ以上の修羅場をくぐり抜けてきたことがあるから。そして、彼は一つの突破口を知っているから。
彼は聞いていた。ロドスから今日、この都市に“奴”が帰ってくると。奴らの恐る害虫駆除のスペシャリストが帰ってくると!
『うわぁぁぁぁぁぁぁ!?』
『なんだこいつ!クロスボウがあたらねぇ!』
『ガンビーノさん!やべぇ!奴がきた!』
「なんだ奴って!はっきり言いやがれ!」
『やつは奴だ!そ、掃除屋が───うわぁぁぁぁ!!!』
「おい!返事しろ!おい!…くそ!何が起こっていやがる!」
ガンビーノのが悲鳴を最後に悲鳴を最後に砂嵐に飲まれた通話をブチっと切り、携帯を地面に叩きつける。
そして後方からかすかに聞こえてくる悲鳴に何かの破壊音。それは次第に大きくなり、この場所にナニカが近づいてきていることをしめしていた。
「やっときやがったかあの野郎!」
「なんですか!?何が起こってるんですか!?」
「くくく!喜べ!心強い味方が来てくれたぜ!」
そしてついにそれはモーゼの滝の様に割れる黒スーツ達の中から姿を現した。
周囲に脈の様に走った亀裂から
彼女が一歩足を進めると同時にギャングがまた一人と結晶世界に閉じ込められてゆく。
「嗚呼…害虫共が…また私の邪魔をして…」
そこにはまさしくかつての彼女──
「実に、不愉快です」
顔なき
「いや、やりすぎだ馬鹿野郎!!」
「えぇ!?!?!?」
英雄はペンギンのツッコミに涙目になった。
「おま!やるにしても限度ってものがあるだろう!」
「だ、だって…」
「だってじゃねぇ!アーツの使いすぎだ馬鹿!ロドスの鉱石病抑制装置が真っ赤に悲鳴をあげてるじゃねぇか!それに龍門で殺しは厳禁だって前に言っただろうが!」
「こ、殺してませんよ!?空気穴だって開けてますし!い、生きてますよ………たぶん」
「多分じゃねぇよさっさと解除しろ!」
「うぅ……わ、わかりましたよぉ!やめればいいんでしょやめればぁ!」
「ったく!ドクターの野郎はどんな教育をしているんだ…」
目の淵に涙を浮かべながら英雄()はアーツを解除した。龍門を侵食していた天災はこうして1匹のペンギンの手によって防がれたのだ。
ちゃんちゃん
「…じゃねぇよ!」
「ん?」
「“ん?”でもねぇよ!俺たちを忘れるな!」
「ああ、いましたねそんな害虫共。そこに一列に並びなさい。順番に無力化してあげるから」
「馬鹿にしてんのか!?テメェ!」
完全に空気が白けてしまった。だが敵に囲まれていると言う状況は変わらず、敵対勢力のリーダーの一人、ガンビーノは威嚇する様にアルマを睨みつけて唸っていた。
「…おや?貴方…そういえば会ったことがありますね」
「あ?」
「あの捨て犬風情がここまでつけあがって……貴方達の飼い主が誰か忘れたのですか?」
「はぁ?………いや、まて…その黒髪……その目……あ、ありえない!アイツは男だし、それにアイツはあの時死んだはずじゃ…!」
その言葉にアルマがニヤリと笑った。
テキサス家。かつてシラクーザで有数の強大なファミリーであり、テキサス家最期の当主、アルベルトの世代には短期間と言えどミズ・シチリアさえも押さえつけ、シラクーザの覇権を握ったほど。
かつてのテキサス家暴落後でさえ唯一の生き残りとされていた
そして、そんなテキサス家の、それもかつての栄光を手にした“男”──本当は女であったのだろう──は今でも伝え、恐れられているのは言うまでもない。
「アル…ベルト…!!」
「久しぶりですね、
ギャングたちに動揺が走る。
彼らもシラクーザマフィア。シラクーザに伝えられているテキサス家の話は誰もが一度は聞いたことはあるだろう。また、テキサス家の栄光を直接目にしてきた者もいるのだろう。故の動揺。故の驚愕。そして、恐怖。
中でも直接見てきた者たちは知っていた。彼が心から妹である『テキサス』を溺愛していたことを。それはもう傍目から見ても丸わかりなほどに。
そして、ついに彼らが恐れていたことが起こってしまった。
「兄さん…」
「…ッ!」
彼の視線が、テキサスの頬についた小さな傷を捉えた。捉えてしまった。
「ふふふふ…あは、アハハハハハハハハハハ!!!」
「っ!」
「あっはははは、はは………笑えない。笑えない冗談ですね。これは、嗚呼、あゝ、アア、ダメですね。これは。我が贖罪を、我が光を、我が希望を、我が、我が、我が妹を、妹に、傷を、傷をつけるなど。何様ですか。貴方に一体どんな権利が?罪です。詰みです。罪デス。許されない。赦してはならない。許されてはならない。償え、償うのです。その命で、その苦しみで、その屈辱で、その絶望で。罪、罪、罪、罪、贖罪を、罪罰を。その命でッ!償いなさい───────!」
再び結晶が赤黒く光り輝き、世界は結晶世界に生まれ変わる────ことはなかった。
「兄さん!」
「うわっ!?て、テキサス?じゃ、邪魔しないでください。今彼らに償いを…」
「そんなことはどうでもいい……兄さん…三週間と6時間23分13秒ぶりの兄さん……」
「て、テキ──」
「スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
「ぅっひゃぁ!?」
「はぁ…兄さんの匂い…」
「……今のうちに逃げるぞ」
ガンビーノファミリーの心情その一。百合の間には挟まるな。
空気の読める男たちは逃げていった。
────────────────────────
「兄さん兄さん兄さん兄さん」
「あ、あ…た、たしゅけ…ひゃ!?」
「はわわわ…テキサスさんが、二人で…!」
「あー…楽しんでいるところ悪いが、ちょっといいか?」
獲物を仕留めるコブラの如くアルマに絡みつくテキサスと初めましてでそれを見て顔を赤くするソラとバイソン、それとエクシア。クロワッサンは割れた瓶を漁って無事なものがないか探している様だ。
そんなカオスな状況にエンペラーが一石を投じた。
「はぁ…はぁ…た、たしゅかりました…」
「お、おう。こっちこそ助かった」
「しゅ、すみません…少し、立てそうにないので…」
「…テキサス」
「ふぅ……」
「おい」
テキサスが満足げに一息ついた。どうやらアルマは貪り食われてしまったようだ。具体的にどの様なことがなされたかは語らない。小説とは、そう言うものだ…
そんな後味を楽しんでいたテキサスにエンペラーがツッコミを入れる。コレによって彼女の暴走が止められたことは事実だが、これでは話が進まない。エンペラーがこうして無理にでも進めないと永遠にアルマが食べられ続けるだけになってしまう。
「怪我はないか?」
「は、はい。ただ腰が砕けて…」
「もういいから座ってろ。と言うかなんでここにきたんだ?テキサスがピンチになってるって知ったらお前は必ずくるってわかってはいたがその様子じゃあ別にようがあったんじゃないか?邪魔がどうとか言ってたしよ」
「それは…テキサスに、会いにきたのです」
「兄さん!」
アルマの言葉にガバッとテキサスが立ち上がるが、エンペラーの『ステイ』と言う言葉に動きを止め、地面に座り直した。尻尾はぶんぶんと稼働を続けたままであったが。
「テキサス…いや、■■■■■。私は気づきました」
「っ!?に、兄さん…今…」
「私は……私は貴方が好き……みたいです」
「……!?な、に、兄さ、は!?」
ピコンと尻尾と同じように正座の状態から約10cmほど飛び上がったテキサスの頬が熟れたトマトのように真っ赤に染まる。同様にアルマの頬も赤く染まっているが、彼女の連撃は止まらない。というかここで止めてしまったらシステムの復旧したテキサスに全て食べられて色々と終わってしまうため彼女はうまく正解のルートを選べていたとも言える。
「貴方と一緒にいない時、私の心にどこか大きな穴が空いたように、物足りなさを感じるのです。何かが足りない。昔抱えていた乾きとは違った寂しさ」
「に、兄さん、まって…」
「それが…なぜでしょう。貴方と一緒にいると、それを感じないのです。私は初め、それが最も罪を償うべき相手である貴方に贖罪できないというもどかしさや焦りからくる感情なのかと思っていました。しかし何かが違う。そうはわかっていても、その正体には気づくことができなかった……当たり前ですね。今までの私は自分の罪のことしか考えていなかった」
「う、うぅ…!?」
「ですが、ようやく気づけたのです。私は貴方と離れたくない。貴方に見捨てられたくない。ずっと貴方のそばにいたい。私は、貴方のことが個人として、罪とか家族とかそういう難しいこと関係なしに好きなのだと」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?」
アルマの攻撃は見事全てクリティカルヒットしているようだ。
「私には…貴方が必要なのです」
「……」
しかし物事には限度があるもので。ゲームのようにオーバーキルをしても何も起こることなく敵が通常通りに倒される…なんてことはなく、その余剰分のダメージは──────
「……兄さん♡」
「へ?」
その全てが彼女を正気に戻し、さらに
「兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん──────」
「不味い戻れアルマ!」
「え、エンペラー!?こ、これって…」
「…今日だけは、私が兄さんを姉さんにする」
「あ、死──────
「楽しんでいるところ悪いがの、少し失礼するぞ」
あわや食われる。そんな時でした。
荒れ果てた店内を砂が飲み込み、テキサスの全てを攫っていったのは。
「………は?」
この時代の名はスペクターだぁ!!!11/7
成し遂げたぜ(エ◯スが生き残った世界線)
一章のクレノダ編描き直し中です。(DC–?ってついてるのが描き直し済み)