「……そう、その確証が得られたなら語る事は無いわ。クソ原初派は……」
一切の表情が消えた顔の和美先輩は、MP5の銃口を彼へと向ける。
いつもとは違う和美先輩の様子に思わず困惑する。
確かに、和美先輩は原初派を憎んでいる。
それは、彼女のバディをやってれば分かる。
ただ、ここまでではなかった。
一体何が……?
「和美先輩……?」
「殺す」
ダダダダダダッ。
MP5が火を吹く。
次々と薬莢が床に転がる。
もちろん、
しかし、防御魔術を展開している間、彼は他の魔術は使えない。
私も援護しないと。
M9A3を構えて、彼に発砲する。
「援護します!」
「ありがとう、瑠奈。ちょうど、リロード挟みたかったから助かるわ」
彼女は、マガジン交換をしようとする……と見せかけて地面に両手をつける。
「
土属性魔術である
「これはこれは……」
そして、次の瞬間……。
地面から、無数の土の槍がコンクリートを突き破って生えてくる。
そして、それらの槍は無慈悲に彼の身体を貫く。
もはや、人の型をしていない肉塊にするほどまでに。
まるで……それは、和美先輩の憎悪心を表しているようで……。
恐怖心からか背筋が、少々ゾクゾクっとする感覚を覚える。
ただまぁ……これで終わりね。
呆気ない、最後だったけど。
それは、和美先輩も思ったようで……
「……原初派の幹部、死霊術師の瑠衣。呆気ない最後だったけど……終わり、か。兄さん、貴方の仇を私は……」
そう、完全に終わったと思っていた。
だから、気づかなかった。
彼、瑠衣の死体があの黄金の槍を持っていない事に。
そして、そのツケはすぐにやって来る。
「ふむ、まだ油断するには早いですよ」
「きゃっ!! ッ痛いなぁって……瑠衣⁈ え、だって……」
和美先輩の横に、死んだはずの瑠衣が天井から降って来た。
そして、そのまま無防備な和美先輩を蹴り飛ばした。
立ち上がった和美先輩と驚きによる硬直から解放された私は、ほぼ同時に先ほど殺したはずの瑠衣の死体の方を見る。
……ちゃんと死んでいる。
この場には、2人の瑠衣がいる……?
意味が分からない。
というか、どちらの瑠衣もそう言えば槍を持っていない。
これは一体……?
「単純な話ですよ。最初からこの場に本当の僕はいない……全部、精巧に加工された死体という訳です」
どうやら、原初派幹部の名は伊達では無いようだ。
これは……厳しい戦いになる。
ブラッティ・ダンスの説明は次話でします。