???
Side:宵月瑠奈
「……という訳で人は、神……原初の魔女を殺す必要性が出てきたの。だから、このミストルティンを人間と一部の反原初派魔女が協力して作り上げたの。これが、ミストルティンの話しよ」
こうして、この女性の長きにわたる昔話は終わりを告げた。
「なるほどー。あれ、でも原初様は生きてるよね? 」
「……生きてはいるわね。ここは、原初派だものね。でもね、彼女はもう失ってしまったのよ……彼女の神としての能力はね」
こうして人類は、再び幸せを得られましたとさ。
めでたし、めでたし。
それが彼らの求めていたものとは限らないが。
2022年 5月5日 XX:XX ???
Side:宵月瑠奈
……ここは何処だろうか?
いつの間にか、私は何処にあるかも分からない書斎のような場所に立っていた。
……自分が知らない場所に、知らない間に来ているこの状況。
ちょっと……怖いかも。
「おや? あぁ、君か……宵月瑠奈」
後ろから声がしたので振り返ると、青いドレスを来ており、椅子に座って本を片手に持っている肌の白い黒髪の少女がいた。
「あなたは……誰かしら? 」
「私? 私は、13番目の魔女だよ。名前は残念ながらないね」
13番目の魔女、ですって⁈
なんでそんな大物と私が会っているのかしら?
「……魔女様、ここは何処なのでしょうか? 」
「ここは、見ての通り私の書斎だよ。まぁ、現実世界にあるものではないんだけどね」
……現実ではない場所にある書斎、か。
うーん、よく分からない。
絶対に魔術的なものなんだろうけども、こんな魔術を使用できる人間なんていないからね……魔女という種族はやはり既知の生物を超えた逸脱者なんだなということを改めて思い知らされる。
にしても、魔女様の雰囲気……どこかで見たような。
「にしても、君がここに来るとはねぇ。いやはや、これも
……混血、4番目、か。
あの、最近時折り見る夢に出てくるあの女性。
もしかして、彼女は魔女?
ということは、私は……。
「あの、魔女様。一つ、質問をしてもいいですか? 」
「あー、私に聞きたいことってことは……。うーん、まぁいいか。いいよ、何が聞きたいのかな? 」
凄く悩んでた……。
何か不都合でもあるのかな?
「では、私の本当の母親について少しでもいいので教えてください」
「君の母親、か。まぁ、言ってもいい話しは大してないけど、うん。君の母親の名前は……もう気づいてるかもしれないけど……」
2022年 5月6日 2:13 D-3地区前線基地自室
Side:宵月瑠奈
……瞼が開く。
時計は、2:14を示している。
「……早く起きすぎた」
いつもならそのまま二度寝するのだけれど、今はそんな気分にもならない。
ちょっと肌寒いので、返還された制服のブレザーを寝巻きの上に羽織って外に出る。
……ふと、外を見上げる。
もちろん、曇りだ。
「あぁ、そっか」
私は、人でなかったか。