ノンケウマ娘を狂わせるウマ娘(トレーナー)の日々 作:樽薫る
11月も一週間が過ぎようとしてた―――そうです。そろそろ年末、つまりはネームレス杯!
さらに、GⅠレースも近くなってきて、タマちゃんはどうするか悩みどころ。
一応出ようと思えば、出れなくもない。オープンは勝利してきた……。
「名前を売るため、とりあえず出るのも……かぁ」
まぁタマちゃん的には出たいんだろうけど、とりあえずもっと下から……。
「っていけないいけない!」
しっかりと目の前に視線を向ければ、走り去る―――タマちゃん。
バ群に飲まれてしまってる。抜け出すコースが見えないのか、焦った表情だ。
うーん、やっぱりこうなるとなぁ……パワーがないからしょうがないんだけど。
『上がり3ハロン! 2着との差は5バ身!』
「……タマちゃん」
あとは道が―――できたっ!?
『タマモクロス抜け出した! 凄まじい末脚ぃ!』
「タマちゃんっ」
『5番逃げる! 追い縋るタマモクロス! しかし5番逃げる! このまま今、ゴール!』
ダメ、かぁ……。
タマちゃんは二着、もう少し早く抜けられればあるいは……。
「……ん~」
やっぱ難しいかなぁ、追い込みに変えて大外からぶっちぎる、とか?
スタミナも根性もあるしできなくはないはず……。
走り終えたタマちゃんがギャグみたいなショックの受け方してる……。
地下バ場にて、合流したんだけども……。
表ではガーンならこっちではズーンって感じだ。私としてはそのぐらいだとむしろやりやすいところもあるし、GⅠでこの程度だとそれはそれで困るんだけどね。
まぁ、無敗を目指してるわけでもないしね。そもそも無敗なんて目指すもんじゃないし……。
「お、お疲れタマちゃん」
「お~あ~……」
めっちゃショック受けてた……。
「え、えっとーご飯食べて帰ろう、ね?」
「そやな~」
「な、名古屋で、きしめん食べてく?」
「……食う」
良かったぁ~とりあえず返事してくれたし……私の戦績も負けのが多いし……。
タマちゃんが隣を歩いて、二人で控室へと向かう。今回のウイニングライブは一着の娘だけで、らしいからこのまま名古屋行こう。きしめんかまして心機一転!
オグリがいれば笠松寄っても良かったんだけど。
「き、切り替えてこー……ほら、もうみんなからメッセージきてるよ」
タマちゃん本人じゃなくて私に来るあたり、落ち込んでると察して私が見せるようにするためだろう。ちゃんとタマちゃんに気を遣ってくれるいい仲間だなぁ。
あと、名古屋寄ってくなら一泊してこうかなぁ、日帰りしんどいし……。
控室に入ると、着替える前にタマちゃんと二人でソファに座ってメッセージを確認する。
ライスやクリークちゃんにシチーちゃんはしっかりと心配した文面で、ブライアンやブルボンからは少しばかり無骨な文面、タキオンは……研究で忙しいんだろうけど、なさそう。たぶん後に来るか帰ってからなんか言うんだろうけど。
「ははっ、たく気ぃ遣うやっちゃなぁライスは」
でもさっきと違って、普通に笑顔なタマちゃんを見て安堵の息を吐く。
「……タマちゃん」
「ん?」
「二人で、お泊りしちゃおっか?」
日帰りはしんどいし……あれ、タマちゃん固まった?
「……おまっ、おおお、おまっ、そそそ、そういうとこやぞ!?」
「へっ、なにが!?」
「っぶなぁ~! なんやこいつ!」
え!? 怒られるようなこと言った私!? むしろ喜ぶと思ったんだけど!!?
「マジ、おまえっ、そういうこと昔からやっとったんか!?」
「ひぇっ、ななな、なにがっ!? だ、だって落ち込んでるからっ、遠征してるし御飯たべて、い、一泊って……」
「しょ、傷心中にクロネみたいなのがいたら、だ、誰だってやばいわっ」
「ど、どゆこと?」
「こっちのセリフやろ!?」
そんなに怒らなくてもー、せっかく良かれと思って誘ったのに……。
「そ、そんなにいや? わ、私とお泊り……」
「べ、別に嫌っちゅーわけや……ってあぶなぁ!?」
「た、タマちゃんどうしたの?」
「どうしたもこうしたもちゃうわ! はぁ~もうええわ、とりあえず着替えてくるわ。そしたら行くで」
そう言うと、タマちゃんはカーテンで仕切られた試着室へと入る。
なんだろうかこの、なんだろう。納得いかないんだけど、怒られた理由とかも……ていうか、泊まりにするか気になるけど?
私は椅子に座ってスマホを出すと、入っていたメッセージに返信をしていく。
「泊まりにしよか、確かに飯食ってから日帰りはしんどいかもしれんし」
「うん、そしたら……」
みんなに今日は泊まって明日帰ると連絡をしておく。
「ライスたちには連絡したからゆっくりしてこー」
「はぁっ!? 連絡したんか!?」
「え、うん」
「いやまぁ、別にどうせわかることやけど……ぬぐぐっ」
なんか悩んでる声が聞こえるけど……あ~不公平だって不満が出るか考えてるのかなぁ、でもあと一年か二年もすればライスたちも遠征行ったりするんだけどなぁ。泊まることもあるだろうし……不満言うとも思えないけど。
それにトレーナーの私が女の子だから他の娘だって安心だし……“女の子”だし!
「どしたの、なにか心配ごと?」
「めっちゃ心配事やけど」
そう言うと、眉を顰めながら制服に着替えて出てくるタマちゃんが、私の前に立つ。
「たぶん大丈夫だと思うよ?」
「……どうやろなぁ」
「もしかして、いや?」
私の言葉にタマちゃんは腕を組んで悩むような表情を浮かべた。やっぱり嫌なのかと思ってどうしようか考えていると、タマちゃんは黙って平手を座ってる私の前に出す。待て、をされているので黙っていると、タマちゃんはてを下ろして頷いた。
しっかりしてるよなぁ、タマちゃん。
「ええって、泊まりで……」
「ほんと……?」
「なんでちょっと嬉しそうなん」
「タマちゃんとお泊りってほら……」
少し舞い上がってしまった。友達とお泊りとかずいぶん久しぶりだし、それが担当ウマ娘ともなればまた心持ちが違う。
思わず素直に、純粋に喜んでしまって、それが少し気恥ずかしくちょっと顔が熱い。
「……なんか、ね?」
「ぐっ、あざとっ!」
「あ、あざとくないよ!?」
「そういうとこやぞっ、ホンマ……手籠めにされても知らんからなっ」
「大丈夫女の子としかお泊りなんてしないよ!」
むしろできないよ! 言ってて悲しくなってきた!
「いやマジ、それが心配なんやけど」
「なにが!?」
あ、またメッセージ。
◆◇◆◇◆◇
食堂、私は“姉貴”と共に食事をしていた。
トレーニング中に“あのメール”が来てから1時間ちょっと、タキオンは暗く笑い、ライスは目が死に、ブルボンは耳を垂らしていた。ついでになぜかいたマルゼンスキーはおかしそうに笑ってたが、慣れているように見え、なんならそっちの方が気にもなったが……。
私としてはタマモがなにかするとは思えんが……。
「どう思う姉貴」
「……クロネ君と仲良くやっているようだな」
「そうだが」
そう見えるか、そうかそうか。
「嬉しそうだな」
「ん……」
「でだ……ブライアンは別になんとも思ってないのか?」
思ってないとは、ああそういうことか。
爪楊枝をくわえて、頬杖をついて遠くにいるマルゼンスキーを見れば、ルドルフとシービーの二人と食事をしているようだった……。
「フッ、タマモがなにをするとも思えないしそれにだ……」
「それに?」
「今は良いさ」
「器の大きさにお姉ちゃん安心したぞ」
わかっているな姉貴……まぁそれはそれとして―――すこぶる羨ましいが!
◆◇◆◇◆◇
タマちゃんと一緒にきしめんを食べた後、私達は一緒に―――笠松へと来ていた。
正確にはカサマツトレセン学園だけど……。
中央とは違う、地方のトレーニングコースはやっぱり中央ほど整備や施設が豊富なわけではないし、古めかしい感じがするけれど……何度か訪れたそこに懐かしさを覚えざるをえない。記憶が頭の中を駆け巡るけれど、別に悪いものばかりではないし、思わず頬が綻ぶ。
「ん、楽しそうやな」
「まぁね……あ、オグリ」
トレーニングコースを、オグリと―――たぶん友達が走っている。そしてそれを見ているベルノライトちゃん。私とタマちゃんはさらにそれを遠くから見てるわけだけど……。
「楽しそうに走るなぁ」
「クロネも走ってきたらええやん、軽くでも」
「え~私はいいよ~」
ちょくちょく、ブルボンとは走ってるし……まぁ、オグリの走りを見てると思うところがないわけじゃ、ないんだけどね。
「てか、なんでこっち来たん……てかオグリが帰ってるって知ってたんか?」
「ああ、オグリから直接メッセージ来たんだよ。タマちゃんと私が遠征してるって聞いたらしくて、カサマツにいってる~って」
「仲良いなぁ」
「嫉妬しちゃってる~?」
「してへんわ、一ミリも」
それはそれで寂しいなぁ。
「……やっぱちょっとしとるかもしれん」
「へっ!?」
どどど、どういうこと!?
「なんや素っ頓狂な顔しおって……そらそうやろ、クロネはウチのトレーナーなんやからよそのと仲良いってなったらちょっとは気にもなるやろ」
「ま、まぁそう言われればそうなんですけどぉ」
いやいや、でも面と向かって嫉妬してますは恥ずかしいって! 逆になんでタマちゃんそんな飄々としてるんっすか!?
タマちゃんを睨むけれど、タマちゃんはと言えばオグリ達の方を向いて笑っている。私もそっちに視線を向ければ、オグリが私達に気づいて手を振るので二人でそれに返した。なんかサイドテールの娘がオグリに詰め寄ってる。
「軽く挨拶だけしてから、行こうかな」
「そんなんでええんか?」
「まぁね……タマちゃん、まだオグリと一緒にいても良いよ?」
「いや、ウチも着いてくわ」
その言葉に頷いて、オグリにメッセージを送ってカサマツトレセン学園を出るために道を行く私とタマちゃん。別に人見知りってわけじゃないだろうにと思いつつ、タマちゃんに視線を向けるが……今日の晩御飯なにを食べにいくか~、とか呟いてる。
元気になったようで、なによりだけどね。
「おもしろいとこじゃないよ、思い出があるってだけで」
「それが案外おもろいかもしれんやろ?」
たぶんつまんないと思うけどなぁ~。
◆◇◆◇◆◇
―――つまらんかった。
行った場所は郊外からちょっと離れた住宅街のボロアパートで、近くには走れる場所があるぐらい。ウチも実家は貧乏やったし、ちょっとだけ見覚えというか親近感沸いたけどそれだけ。
最初はクロネの実家とも思ったけど全然違いそうで、なんか知らんけど……。
『タマちゃん、走って……くれる?』
―――とかお願いされたから走ってみたけど、そこがなんか悪くなかったっていうか、むしろなんかいい感じやった。そんでウチが走ってるのを見ながら、なんかクロネは大人のウマ娘と話しとった……。
ウチが戻る頃にはそのウマ娘もいなくなってて、晩飯食う場所を探して、それから食べて……でや!
『はぁ~おいしかったねぇ』
『ところでやけど』
『ん~?』
『ホテルって予約したんやろ? 近いんか?』
『あ』
『……あ、ってなんや!?』
『ご、ごめん~!』
てなことでそっからホテル探して、ようやく見つかったホテルはお高いとこやったらしくそれも一室のみ……唯一の救いは、ツインやからベッド二つってとこなんやけどなぁ。
体操着に着替えたウチは設置してある椅子に腰かけて、8階から外を見るけどすっかりどこも暗い……にしてもコンビニ行くって言うとったけどいつまで……やっぱ着いて行った方が良かったか?
なんて思った直後、ドアのロックが解除される音が聞こえて部屋に入るってくるのはウチのトレーナー。
「ただいま~」
「なんや遅かったな」
「いやぁ、悩んでてさぁ……お酒買って良いものかどうか」
まぁ別に……。
「ウチは気にせんけど」
「タマちゃん……ならそう言ってくれると思ってました!」
さては……。
「えへへ~買ってきちゃった~」
「って聞く意味ないやん!」
「ごめんごめん、これ飲んだら明日から頑張るから!」
そういってクロネが出すのは、500の缶を5本。大丈夫かこれ。
「うっ、タマちゃんの視線が痛いものに変わった」
「え、ホンマ大丈夫なん?」
「人と飲む機会なんてないけど、たぶん大丈夫大丈夫」
「絶対ダメなやつやん!」
こらアカン気ぃする! お約束を舐めたらあかん……故に新喜劇はいつだっておもろい!
飲み過ぎない、とか言うてるけど絶対ダメな奴や。
飲み過ぎんな、絶対飲み過ぎんな! とウチは再三言うた。
―――まぁ、結果ウチがお約束のお膳立てしたわけやけどな!
「タマちゃん、どう~?」
今ウチは、ベッドに横になっとる。そんで頭は、ベッドに座るクロネの膝の上……。
「……悪く、ない」
「え~、もっと」
ウチの頭の上で、喉が鳴る音がする……。
コイツ、人に膝枕しながら飲んでんな!
顔が赤くなりだしてあぶない気がしてたんやけども、なんかウチも雰囲気に飲まれて家族が恋しいみたいな話しをしたもんやから、たぶん甘えさせようとしてくれたとは思うんやけど……突然“ベッド座って手招き”された時はどうなるんかと思った。
―――甘やかすってそういう方向性かい!?
まぁそのあと、膝をポンポンされたんで意図を理解できたわけなんやけども……。
断るのも変やと思って、結果ウチはそこで横になって、いやまぁ悪くない言うたけど……これが、かなりええ。太いのがええけど、言うたら怒りそうやから黙っとく……。
「タマちゃん~もっと甘えていいんだからねぇ~」
「クリークちゃうんやぞ」
「え、海賊艦隊提督がなんて?」
「ドン・クリークやないか!」
ケラケラ笑うクロネを真下から見る。
……って見えへんわ! 乳で見えへん! 乳しか見えへん! てかたまにウチの横顔に乗せてんなぁ!? んなことして、ウチ以外やったらどうなってたかわからんで!
ホント警戒心ないなぁ、マジで女同士やったらなにも心配ないって思っとるから悪いわぁ。
「ね、タマちゃん」
「なっ、なんや」
突然しっとりした声だすなや、眠くなるやろ。
「タマちゃんはまだまだ、これから沢山走って……」
「ん、せやなぁ」
「白い稲妻、響かせてさ……」
ゆっくり、頭が撫でられる。
「日本一のウマ娘に……」
せやな、ウチは―――。
―――ハッ!?
「寝てもうて、ってなんやこれ!?」
顔は柔らかいものに包まれて……って!?
ちょ、どないなってんのやこれ邪魔やな……柔らか、ってこれクロネか!? クロネの乳か!
なにがどうなってんのや、ベッド二つあんのになんでウチが寝てるベッドに寝てるのか理解がおいつかんし、手の平の感触めっちゃ柔らかいし、なんや……なんやこれ……ハッ!
このままじゃウチがおかしなる!
「ぐぐっ」
なんとかベッドから抜け出して、クロネの方を見る。
「なっ、コイツ……二度と飲ませんからなぁ。絶対に!」
シーツはかかっとるけどコイツまさか、ワイシャツのみやな!
ど、どこまであざといねんっ……ウチやなかったらヤバいでホンマ!
てかウチ、な、生で揉んだか!?
「ふぅ~落ち着けウチ、昨日は寝た。これで酒飲んで記憶とばしたとかやったらもう責任取るしかなくなる奴や……!」
「んぁ?」
「おっ、起きたか?」
ぽけーっとしながら、上体を起こすクロネ。
朝日が差してなんかあれやな……あれや……。
「おはよぉ、タマちゃん……」
「おはようさん」
ふぅ、冷静になれタマモクロス。明鏡止水や……!
「頭痛ぃ……」
「そら昨日、あんなんやったらな」
「うぅ、ごめんね……タマちゃんと一緒だから舞い上がっちゃって」
そういうとこやぞ。
「昨日いったい……えっ!?」
ようやっと自分の恰好に気づいたみたいで、顔を赤くしとる。
「ご、ごめんねっ、変なことしてない!?」
「ん~?」
「……しちゃったやつ!?」
「なんていうか、難しいんやけど……」
まぁそこで“ソッチ”に思考がいかないあたり、ホントに女同士なら安心と思ってるんやろけど……。
大丈夫かマジで、とか思って赤い顔のクロネを見てるとその顔が徐々に青く……ん?
「う゛っ……トイレっ」
いつぞやのことを思い出して、思わず笑った……まぁ、直後真顔になったんやけど。
◆◇◆◇◆◇
トレセン学園、中央のそこで昼食を食べる私……ナリタブライアン。
そして正面にはライス、その横にはブルボン、私の隣にはタキオンで、その向こうにマンハッタンカフェ……私にしては、友好関係が広がったと思う。
クロネと共にいなければこうはならなかっただろう。
「そろそろ帰ってくると思ったがまだのようだな」
「計算ではもう帰っていておかしくないのですが」
「そうだね~カフェ~、君はどう思う?」
「どうもこうも、ただオグリさんたちは帰っているようなので……」
マンハッタンカフェが指差す方にオグリキャップとベルノライト。オグリキャップの持つ皿にはいっぱいに焼きそばが乗っている。
「オグリちゃん、電車で食べたのにまだ食べるの!?」
「……?」
「いや私がおかしいみたいな顔しないでよ」
おかしい、昨日笠松で会ったという話しは聞いたが……。
オグリが私達に気づいて近づいてくる。
「おはよう、クロネはまだみたいだな」
「あ、その、オグリさんっ……お姉さまから、なにか聞いてる?」
「クロネから?」
「オグリちゃん、立ったまま食べなくても……」
口に頬張った焼きそばを飲みこんで、思い出そうと上の方に視線を向けるオグリ。
「……そうだ、恥ずかしいことがあったとか」
なん、だと……?
「タマと一緒のベッドで寝たとか……ん、なんか顔怖いぞ、全員」
「私も一緒にしないでください」
「じゃあカフェ以外」
「お、オグリちゃんそれって言っちゃダメだったやつじゃ……」
―――帰ったら聞かせてもらうぞタマモ!
◆◇◆◇◆◇
「くしゅっ!」
府中駅を降りると、タマちゃんがくしゃみをする。私は頭痛で痛い、じゃなくて頭痛がする頭を押さえながらタマちゃんの方を向く。
「あ゛~タマちゃん、風邪ひいちゃった?」
「いんや、昨日は温かくして寝かせてもらったからなぁ……噂してるんちゃう誰か」
「そっかぁって、わ、私かっ」
理解して顔が熱くなる。
「クロネや」
「うぅ、恥ずかしい……お嫁にいけないっ」
「絶対他のヤツの前で言うなやそれ!?」
「え~良いネタだと」
「ネタで済むか!」
済まないの?
「帰るで……そんで次のレースに備えて特訓や!」
「おーやる気満々だね」
「約束したんや」
誰とだろ? 昨日のレースにライバルでもできたかなぁ。
「響かせたるってな」
―――白い稲妻を。
あとがき
最後は爽やかに終わったった!
とりあえずまた伏線だけを撒いていく
今回はマジで前後半を分けてもいいかなとも思った
なんだかんだクロネに甘いタマモ、次の章はちょっと真面目なのが多いのでこんぐらいが丁度良いはず
それでは次回もお楽しみいただければと思いますー
PS,沢山の感想ここすき誤字報告ありがとうございます!