ノンケウマ娘を狂わせるウマ娘(トレーナー)の日々 作:樽薫る
あたしアグネスデジタル! どこにでもいる平凡なウマ娘!
ウマ娘ちゃんたちのキャッキャウフフが見たいからトレセン学園にきました!
そして今は食堂……あれはタキオンさんとカフェさん!
「はぁ~今日もてぇてぇ……」
まだまだ色々とこと欠かずにデジたんを滾らせてくれるのは、ウマ娘ちゃんでトレーナーのクロネさん!
最近はプールでいろんなウマ娘ちゃんたちをやきもきさせちゃってて、デジたんも見てたはずなんだけど、なにかあった次の瞬間には見知った天井―――保健室!
クロネさん……相変わらずしゅごい。
「そういえば、昨日からいないなぁ……」
推しのおさらい!
腰ほどまでの所々ハネてる黒髪、前髪は少し長めでメカクレ、チャームポイント八重歯! スーツだけどえげつないほどのムチムチボディ! ストッキングっていいよね! なんかこう……。
「ファぁぁぁっ!? またぁ!!?」
ウマ娘ちゃんをそんな目で見ちゃダメなのにっ!
「落ち着いてデジたん……落ち着いて素数を数えるんだ。素数は孤独な数字、デジたんに勇気を」
「あのたわけがタマモクロスと一泊二日ですよ!?」
ドフゥッ!!?
急なブロウによりデジたんの鼻からは命が流れ落ちていきます……!
ま、まさか同衾とはこの平凡のデジたんの目をもってしても見抜けなんだ!
今言ったのは、エアグルーヴさん……言われたのはシンボリルドルフさんとミスターシービーさん、それから……マルゼンスキーさん!? こ、これは修羅場っ!?
「タマモちゃん、たぶん勝てなかったんでしょ、連勝記録が止まって落ち込んでたからじゃない?」
「落ち込んでたらその、かかか、から、な、なぐさめっ」
エアグルーヴさんの珍しい表情だっふぁあぁっ!
「あら、おませさんなんだから~でもそういうことってなかったわよぉ? クロネは傷心の娘とか放っておけないだけで、遠征とかしたらそうじゃない?」
「まままま、マルゼン! 知っているのか!?」
「まぁ負けはしてないけど、一緒に泊まるのは私もあったし」
「たぁっ!?」
ややや、やっぱりマルゼンさんとクロネさんはそういう関係ぇ!? 夏が厚くなるぅ! どういった内容だったのか知りたいっ!
「あの娘、女の子同士じゃそういうことないと思い込んでるとこあるから……してもらうっていってもせいぜい膝枕ぐらいで」
「ひじゃぁっ!?」
詳しく……話してください。今、デジたんは冷静さを欠こうとしています。
「落ち着きなよエアグルーヴ、キャラ壊れてるよ」
「フフッ……食堂で
絶対の信頼で結ばれてるマルクロてぇてぇ……ていうかこれは幼馴染になるってことですか!?
「最近はオグリキャップとも仲が良いみたいですし、くっ……あのたわわ、じゃないたわけっ!」
たわわですよねぇ、デジたんもそう思います―――ってまたデジたんはウマ娘ちゃんっていうか、クロネさん相手にそんなことを考えてぇっ!
なんでこんなこと考えちゃうんですかね!? デジたんから煩悩を消し去りたいんですが、かまいませんね!?
「うあぁ~三女神さまぁ、お許しをぉ~」
「どうしたの、デジタルちゃん」
「ふぉわぁっ!? 突然の推しぃ!」
デジたんに声をかけたのはスマートファルコンさん。不意打ちファルコンパンチ! デジたんは死ぬ!
スマートファルコンさんはウマ娘のアイドル、ウマドル。ウマドルとはウイニングライブにも重きを置き、かわいく勝ち、センターで歌い踊ることを目指す存在。ファンとの交流や宣伝など、草の根的活動にも余念がない……のです。公式がそう言ってた!
頑張るウマ娘ちゃんはかわいい、つまりファル子さんは二乗かわいい!
「えっと、おはな……」
「失礼、お鼻から真っ赤なお花咲かせてる場合じゃないですね!
「ん゛ん゛っっ」
なにやら吹き出すような声が聞こえた気がするけどそれどころじゃないっ。
「げげげ、ゲリラライブの予定でしゅかっ!?」
「あ、ううん、そうじゃなくってなんか心配で」
推しが女神! 女神が過ぎるっ!
「デジタルちゃんはファル子の大事なファンだからね!」
デジたんのライフに8000のダメージ、ピー! デジたんのライフはもうゼロよ!
「ドムグフッ!」
「で、デジタルちゃん!?」
◆◇◆◇◆◇
離れたところで、デジタルちゃんが大変なことになってるのは……まぁいつものことだけど。
「チョベリバって感じね~」
前にいるエアグルーヴちゃんが動揺してるけど、そういうこと?
まったくあの娘、またやらかしてる。あの子が現役……現役? まぁ現役の時からこんな感じだし慣れてはいるのだけれど……。
私としては、あの時と変わらないなと思ってるしね。どうせ全員が牽制しあってなにもなくて勝手にみんなでバタンきゅ~よ。
「結局、私が睨まれたりするのよねぇ~」
「ん、どうしたんだいマルゼン」
シービーちゃんが私の顔を覗き込んでそう言う。
「ん~ちょっとおセンチなの、大人のレディーには色々あるのよ?」
「へぇ、是非子供の私にそこらのご享受願いたいね」
クスクス笑ったシービーちゃん。
「あの娘、あんな走りするのに太腿意外とやらかいのよねぇ……」
一人ごちて、グラスに入ったマドラーで氷を叩く。
「なぁっ!!?」
「ファァァアァッ!!?」
「デジタルちゃぁん!?」
エアグルーヴちゃんが立ち上がって、どこからか叫び声が聞こえる。
……余計なこと言っちゃった。
「め、メンゴメンゴ! 別に他意はなくて思い出したっていうか」
「思い出し、くっ……や、やらかい……それだけかマルゼン!?」
「え、あ~うん、それだけそれだけ」
「絶対それだけじゃないっ、あのたわけ……根掘り葉掘り聞きだしてやる……!」
カレカノみたいなこと言うわね。
「にしても意外だね、エアグルーヴがクロネを……」
「そうでもないんじゃない? 世話好きの娘こそやられるもんよ、結構ガサツだから……ほら髪とかも多少ボサっとしてても気にしないでしょ?」
「別に私はあのたわけのことなんてっ!」
「テンプレキタァァ!」
「うるさいぞデジタル!」
ちゃんとお手入れしてあげて、やりかた教えてあげてもあんまやんないのよねぇ。
「そのわりに傷心中の相手とかすぐ見抜くけど」
良いことなんだけど、慰められた相手がちょっとこじらせちゃうというかなんというか、
あの娘ったら、ほんとに女の子相手だとなんにもないと思ってるのが問題なのよねー。
「ふぅん、もっと興味でてきたなぁ……」
「シービー!?」
あらシービーちゃん、そこから先は泥沼よ。抜け出せないアリジゴク……散々近くで見てきたんだから。
「生徒会で牡丹と薔薇は見たくないわねぇ」
「どういうこと?」
「え、泥沼的な、嫁姑的な」
ドロドロ泥沼昼ドラの牡丹と薔薇を知らない? ちょっとみんな遅れてるんじゃな~い?
「なるほど、ガサツだが察せるタイプということ、だな……!」
ガサツだガサツせるタイプ、ね……ルドルフ、そのドヤ顔は皇帝っぽくないわよ。
「会長……」
「まぁそういうこと」
言ってることはあってるから一応ね。
それにしても、このままタマモちゃんならなにもなしに帰ってくるでしょうし安心。タマモちゃんはしっかりとストッパーにもなってるし……このままなら、まるで昔の私の立ち位置かしら?
そしたら私も安心できるかも、なーんて。
「ちょっと、ジェラっちゃうわね」
マドラーで、軽くグラスを叩く。
「てぇてぇ!!?」
「デジタルちゃぁん!!?」
あとがき
閑話なので短めに、こういう時はデジたん頼み
次回は話しがぐんと進む……かも
今後エアグルーヴが太腿ばっか見てたり見てなかったり
特に関係はないけど、個別エンディングっていいよね……
それでは次回もお楽しみいただければ僥倖ですー