マクロスδ 星に願う歌   作:AAさん

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特になし


始まりの前に

―――輝く星を見た。

 

何光年も離れた遠い、遠い宇宙に、輝く《星》《/キミ》を見た。

 

愛しい《星》《/キミ》、遠くはなれた《星》《/キミ》。

 

《星》《/キミ》は、今、何故輝いているんだい?

 


遠い宇宙で彼は空を飛んでいた。

 

見えぬ未来、消えぬ光、吹かない風。

 

それは変えられぬ絶望へと変わり、望まぬ希望へと染まる。

 

ある少女は言った『跳べば飛べる!』

 

ある少年(クソガキ)は言った『そんなで楽しいか?』

 

そんな言葉がオレの中で渦巻いている。

 

『お前は、どうなんだ?』

 

そう問いかけ続けられている気がする。

 

考え続けて、考え続けた。

 

でも、戦場の中に答は見つからない。

 

今も、昔も、変わらない日々が続く。

 

誰かの何かを奪い、誰かを殺してきた。

 

―――でも、だからこそ、

 

何も変えられないオレでも、せめて自分を見つけたいと願ったんだ。

 

だから、オレは―――。

 

「・・・ゅう尉、中尉!」

 

オレは、今―――。

 

「・・・んお?」

 

「ハルト中尉、何をされているのですか!?」

 

・・・裸喰娘娘のテラスで目を覚ますと、そこには憤慨したご様子のミラージュさんがいた。

何故、何故見つかったのだ?

チャックはすでに買収済みの筈、アラド隊長にも今回は休みますと連絡済。

誰だ!俺の情報を売った奴は!?

いや、そんな事をしても仕方がない。

ここは、現実逃避という名の二度寝をするに限る。

 

俺はミラージュの目を真っ直ぐに見つめ返し、

 

「な、何ですか!にらみ返してもダメですよ!」

 

そっと目を閉じた。

 

「ハルト中尉!!」ドゴォ!!

 

「ぐべぇ!?」バシャーン!!

 

「あぁ!す、すいません、ハルト中尉!」

 

ミラージュの鋭い蹴りはその性格を表すかのように真っ直ぐに俺の脇腹へと刺さったのだった。

ブクブクブクブク、、、

 

ここで唐突だが、一つ話しをしておこうと思う。

俺は俗に言う異世界憑依とやらをしてしまった元おっさんなのだ。デデーン!!

 

ま、そんなどうでも良くない話は一旦脇に丁寧に置いておいて、

もうわかっている人も多いとは思うが、ここはマクロスΔの世界。

もう少し詳しく言えば、原作が開始する少し前の世界なのだ。

 

で、何故こんな事を自分自身に懇切丁寧に説明しているかというと、

 

俺自身、めっちゃ混乱してるからです。

 

気付けば知らない戦闘機?のような飛行機に乗ってた。

何故か操縦は問題なく出来てしまっていたのでそこに関してはあまり問題は無かったのだが、問題は帰還座標に戻ってすぐの出来事だ。

巨大な宇宙船に帰還したかと思えばなんとそこの上司がクズ過ぎたw

いや、笑えるレベルではなかった。

ま、一ヶ月ほど働いてはいたんだが、そんなとこに長居するなんて無し寄りの無しだったから、何も考えずに金が尽きるまで宇宙を飛びまくったのよねw

 

で、ある時突然小型の通信用デバイスに通信が来たのよ。

それが現在ワルキューレ小隊隊長のアラドさん(名字は知らん)

で、金もなくなってきたし渡りに船だぁ〜、って感じで就職。

飛行技術は何気にピカイチだったらしく、どんどん昇進。

ケイオスの皆は良い人ばっかりだから前の職場に比べれば天と地ほどの差。

 

初めての女の子の後輩は真面目ちゃん過ぎてどうしようか悩んだ時期もあったが、今ではイジりやすい可愛い後輩ちゃんだ。

 

「ま、そんなこんなで今は結構幸せな俺であった」

 

「いきなり話し出す癖はなんとかならんのか、ハルト中尉?」

 

白い天井を見つめ、そう言葉を零した俺にいつものようにアラドさんことアラさんがツッコミをくれる。

 

「おはよです、アラさん」

 

「アラド少佐、な?お前くらいだよ、俺のことを『アラさん』って言うやつは」

 

「そう呼ばれたいなら、皆んなに伝えときますよ?」

 

このやり取りももう長いこと続けている。

と言うか、いつも会うたびにやっているような気がする。

 

「そういえば、なんでアラさんが此処にいるんです?」

 

「ん?あぁ、お前の監視役だよ」

 

what?この俺に監視?何故?

 

「お前、今日ミラージュから勉強を見てくれって頼まれていたらしいな?」

 

ポクポク…チーン!

 

「…お前、今気づいたのかよ」

 

「テヘペロ☆」

 

あぁー、そういえば酒の勢いでそんなこと言った記憶あるわー。

なんかかなり感謝された記憶あるわー

 

「ほーう、その話、詳しく聞きましょう」

 

…ワーオ、なんか聞きなじみのある声が聞こえるー。

 

「とりあえず、こちらに向き直りなさい」

 

「ハイ」

 

「あと、今日の夕食は無いものと思いなさい」

 

「ハイ」

 

この後、俺は三時間に及ぶ説教の末、一生の教訓を得た。

 

美人が怒ると怖い。

 

あとアラさん、アイツは許さねえ。

途中でどっかに行きやがった。

 

「はぁ、明日は私たちΔ小隊はアル・シャハルに向かいます。」

 

唐突に告げられたその言葉に俺の中にある種の記憶が蘇る。

 

「それって、ヴァールシンドロームが発生したからか?」

 

「それの調査が主体です」

 

「成程なー」

 

「…あの、ハルト中尉は何故Δ小隊に所属されないのですか?」

 

「ん~、何故、か」

 

原作知識があるからです。

とは言えないからな~。

 

「あえて言うとしたら、風の便りってやつかな」

 

「風の便り、ですか?」

 

「ま、深く考えなくともその時が来れば分かるさ」

 

原作開始まで残り十二時間。

 

とりあえず、今月リンゴ送ってもらえるかおっちゃんに聞いとかないとなー。




眠すぎす。
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