四月
晴れやかな春の日差しが部屋へ差し込む朝。空気の入れ替えのために開いた窓の外から、気持ちの良い風が吹いてきてカーテンを揺らす。
今日は雄英高校登校初日。
私は早めに家を出ようと、指定制服の上から、受験の時にも受験の時にも身に付けていたコートを羽織り、荷物と帽子を手に取り玄関へ向かう。そのタイミングで、リビングからお母さんが出てきた。
「あら、もう行くの?」
「まあ、久しぶりの学校だから早めにね」
お母さんからの質問に、私はそう答える。その後、お父さんも見送りしたがってたわよ~なんて簡単な会話をする。そして、手に持っていた帽子を目深に被り、玄関の扉を開ける
「それじゃ、もう行くね」
「ええ、気をつけてね」
と、見送ってくれるお母さんに手を振って、私は家を後にする
◇◇◇
「1-A……あ、ここだ。お~、扉大きいな~。入試の時も思ったけど、この学校と紅魔館ってどっちが大きいんだろう?」
そんなことを呟きながら、私は扉を開けて教室に入る。どうやら速くつきすぎた見たいで、まだ誰も来ていない。
あまりにも退屈で少し眠くなってきた私は、自分の席を見つけるとそのまま机に突っ伏して眠ることにした。自分の席が直射日光が当たらない場所でよかった~
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
「思わねーよ!てめーどこ中だよ端役が!」
と、急にそんな騒ぎ声が聞こえてきた。その煩さに、私は目を覚ます。どうやら、私が寝ている間にある程度人が教室に集まっていたみたい。現在、入試の時に見た二人……ツンツン頭の不良みたいな人と眼鏡を掛けた真面目そうな人の二人が言い争いをしていた。やかましいし、速く終わらないかな~なんて考えていると、
『ガラガラ』という音と共に扉が開き、緑髪の子……入試の時にブツブツ言って人子が入ってきた。すると、それに気づいたのか眼鏡の人はそのまま彼に話しかけていた。そこに、後から来たんふわふわした感じの人も加わり、また一段と騒がしくなる。すると、
「お友達ごっこがしたいなら余所へ行け。ここは…ヒーロー科だぞ」
寝袋に入ったままの人間……もとい相澤さんがゼリー飲料を一瞬で飲み干しながら、そう言い切った。モゾモゾとうごめきながら寝袋ごと立ち上がり、教室に入ってくる。その人物の登場にクラスは一気に静まり返る。
「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限。君たちは合理性に欠くね……担任の相澤消太だ。よろしくね」
生徒たちは皆して、相澤さんの言葉に驚いたような顔をしていた。相澤さんはそんな生徒達を見ながら
「早速だが、体操服着てグラウンドに出ろ」
そう言うと、戸惑う生徒たちを残し教室を出る。……ってちょっと待て
私は慌てて席から立ち上がると、急いで体操服を受け取り、相澤さんを追いかける。まだ、相澤さんが出てそんなに時間が立ってなかったため、すぐ追い付くことができた。追い付いた私は、相澤さんに声をかける。
「夜桜か。お前もさっさと……ああ、そう言うことか。ついてこい。適当な個室をあてがってやる」
どうやら、私の言いたいことが伝わった見たい。いくらフランに為って、精神的にも女の子になったとはいえ、元は男だったからね。女子と一緒に着替えるのは、少し問題がありそうだ。そう思いながら、私は相澤さんについていくのだった……
◇◇◇
「「「「「個性把握テストォ!?」」」」」
生徒達が皆グラウンドに集まると、相澤さんは「個性把握テストを始める」と言い出した。今日の予定って入学式やガイダンスじゃなかったっけ……?
なんて思っていると、ふわふわした人が相澤さんにその事を聞いていた。
「ヒーローになるなら、そんな悠長なことをしている時間はないよ。雄英は自由な校風が売り文句で、それは先生側もまた然り」
と、ふわふわした人の質問に相澤さんはこう返す。なるほどね~ようは入学式に出る必要はないと相澤さんは判断したのか~
そう考ええている間にも、話はどんどん進んでいく。
「実技入試の成績トップは……あー、爆豪だったな」
相澤先生は少し言い淀んで、不良みたいな人にこう質問する。特別枠として合格した私は順位から外れているみたいだ。そうして相澤さんは、彼に個性無しのソフトボール投げの記録を聞く。そして、
「じゃあ“個性”を使ってやってみろ。円から出なきゃ何をしてもいい。早よ。思いっきりな」
そう言って相澤さんが彼にボールを渡す。すると……
「んじゃまぁ……」
そういいつつ、彼は円の中に入る。そして……
「死ねぇ!!!」
そう叫びつつ、ボールを投げた。その瞬間、大きな爆発音が轟いた。辺りを爆煙が舞い、ボールは見えなくなるほどの勢いで吹き飛んでいった。しばらくした後、相澤さんの持つ液晶に『705m』と記録が示される。
生徒たちからは歓声と共に楽しげな声が聞こえる。皆、個性を使用しても良い体力テストなど経験が無かった。個性を思いっきり使える事に『面白そう!』と声を上げた。
すると、その言葉に相澤先生は反応し……
「面白そう……か。ヒーローになるまでの三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?……よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」
相澤さんが静かに放った言葉に一瞬全員が凍りつく。しかし、すぐに我に返った生徒たちが抗議の声を上げていく。なるほどね。生徒の除籍も先生の自由ってことか。
「生徒の如何は教師の自由。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」
私が思った事と同じことをいうと、相澤さんは髪をかき上げ、ニヤリと笑う。そんな彼に理不尽だとふわふわした人は言い寄るが相澤さんは気にしない。
「今日まで日本は大規模な自然災害や凶悪犯罪の脅威にさらされてきた。ここは理不尽に塗れている。そんな理不尽を覆してこそヒーローだ。いいか、これから三年間、我々はこれから全力で君たちに苦難を与え続ける。
そうして、楽しい
「質問よろしいでしょうか!!」
と、声をあげるのは眼鏡の人。相澤さんから質問の許可を貰うと彼は質問を始めた。その内容は、なぜ自分たちのクラスは定員より一名多い21人なのかというもの。その質問に対して、相澤さんはちょうどいいと言うと私に向かってボールを投げ渡してきた。
「夜桜、お前もそれを投げてみろ」
そう言われた私は、円の中に入ると入試の時と同じようやに、魔法を使って身体全体を覆う。その後、コートと帽子を外して、相澤さんにそれを預ける。私の姿を見たクラスの皆は、それぞれ様々な反応をする。
周りの反応を聴きながら、私は軽く身体をほぐす。そして……
「せーのっ!!」
という掛け声と共に投げ飛ばす。すると……
ズガン!!!
その音と共に強風が巻き起こり、ボールはものすごい勢いでぶっ飛ぷ。そして、ボールはそのまま見えなくなった。
「記録……8256m。この地点で
首席の人が出した記録を大きく上回る結果にクラスの皆がざわめく。最初に投げた不良くんにいたっては呆然としている。
「なん………だと………」
「いい機会だ……コイツの、夜桜のことを教えてやる。コイツの実技試験の結果は、
「夜桜はこの圧倒的な成績から、通常の合格枠とは別の特別合格枠を設け、そこに入った人物だ。うちのクラスが一名多いのは、それが理由だよ」
相澤さんは、皆を挑発するかのように私のことを説明する。その説明を聞いて、皆とても驚いていた。
「俺の……六倍近くだと……ふざけんなよ……あの宝石女……」
一方で不良くんは身体中をワナワナと震わせながら私のことを睨み付けていたんだけどね……ってか宝石女ってなに?ほかに言い方無かったの?
そう思いながら、私は円から出るのだった……
父親のプロフィール 書くの忘れてた
夜桜悠(よざくら ゆう)
ヒーロー名 イマジナリー
個性:物質変化
手に持っている物を別の物に変化させる(木の枝を槍にするなど)。自分より大きい物、生きているものは変化させることができない。また、変化させるときは、変化させた後の物質の構造を理解してないといけない