TRPG風AIリプレイ・ゾンビ編『エスケープ・キリタ』 作:朝比奈たいら
~セッション2開始~
キリタ:キリタと田端、女子中高生4人は埼玉県への脱出に成功した。
だがキリタは未だ生還していない琴美、雪乃、結子、ヨシヒコを助けるべく、単身夜の東京へ戻っていった。
……というところでセッション2始めていきますよGM!
GM:はい、よろしくお願いします。
ではゾンビ蔓延る夜の東京に戻ったキリタは、まずはどうするんですか?
キリタ:田端さん達含め、スマホの番号聞いといた事にしてくれませんか。普通にメールで安否確認します。
GM:わかりました、ではヨシヒコにメールを送りました。
そのメールを受け取ったヨシヒコ達は、早速電話をかけてきます。
ヨシヒコ:「ああ、俺だ、……無事だったんだな」
キリタ:「モチです。
4人の女の子と、途中で出会った警官の田端ユウジさんと一緒に北側から埼玉方面へ脱出しました。
自衛隊と合流しましたが、ヨシヒコさん達がまだ帰ってきてないという話を聞きまして」
ヨシヒコ:「わかった、何とか持ちこたえてくれ」
キリタ:「いや、持ちこたえるも何も……女子達は自衛隊に任せてまして。
私は今、一人であなた達を救出しにゾンビ蔓延る夜の東京を自転車で戻っている最中ですよ?」
ヨシヒコ:「なんだと!?」
キリタ:「小学五年生の女の子を心配させてこんなゾンゾンワールドに舞い戻らせるなんて、罪な人達ですねあなたは」
ヨシヒコ:「……すまん。だが、頼む、お前だけでも逃げろ。自衛隊と合流して、安全な所まで避難しろ」
キリタAI:「まあそう言うと思いましたけどね。
とりあえず、もう少し探してから決めますよ。
でももし見つからなかったら、その時は――」
ヨシヒコ:「その時は?」
キリタ:「きっとヨシヒコさんなら、琴美さん達だけでも逃がしてくれると信じていますので。
死にゆくヨシヒコさんの屍を乗り越えて私達女の子組は何とか生還しますよ」
ヨシヒコ:「……」
キリタ:「というわけで、出来る事ならヨシヒコさんも助けますので、とっとと場所を言って下さい。
今からサブマシンガン……というかPDWを持った私が颯爽と救出しに向かいます。
皆さんどの辺りに居るんです?」
ヨシヒコ:「実はな……」
ヨシヒコは、琴美達がゾンビに襲われたこと。
そして、自分が琴美を守ろうとして逆に噛まれてしまった事を話す。
キリタ:「えっ……」
ヨシヒコ:「噛まれたのは脇腹だ、止血はしたが、もう長くないだろう。
だから他の女子達だけでも助けてくれ」
キリタ:「女子達と一緒なんですか?」
ヨシヒコ:「いや……申し訳ないが、俺も動転していてな。
思わず、俺から離れろ! と叫んでつい先ほど行かせてしまった。
スマホは持っているはずだから、合流して何とか逃げてくれ」
キリタ:「了解しました、琴美さん達にもメール送ります。
そして……ヨシヒコさん、あなたは今どこに居ますか?」
ヨシヒコ:「何を考えている……止めろ、お前はまだ子供だ!」
キリタ:「いや、こんな可愛くて有能な私が死ぬのは世界の損失かもしれませんけど。
でも残念な事に、女の子助けて死にそうな自衛隊員も同じくらい重要なんですよね。
見捨てる理由が無いじゃないですか」
ヨシヒコ:「お前には、琴美ちゃん達を護ってもらわなきゃならんだろう……」
キリタ:「ですからついでに、余裕があったらですね。
なので早く居場所を教えてください、行けたら行きます」
ヨシヒコ:「くそ……足立区西側の郵便局の中だ」
キリタ:「期待しないで待ってて下さいね、ではまた」
と言って電話を切ります。
そして琴美さん達にメールを送ります。
『キリタです、ヨシヒコさんから状況は聞きました。
今そちらに向かっています、具体的な場所を教えてください』
GM:するとすぐに返事が来ます。
琴美:『キリタさん、ありがとうございます。
私たちは荒川沿いにあるホームセンターの近くに居ます。
中で物資を調達しようとしましたが、ゾンビが襲ってきたので逃げてきました。
今、店近くで身を潜めています」
キリタ:『すぐ向かいます、スマホの着信音とバイブを切っておいて下さい』
……では琴美さん達の所へ向かって全速で自転車を走らせます。
いや、ヨシヒコさんの方が近いか……?
GM:OK、シーン切り替えましょうか。
***
**
*
GM:キリタは北側から南西に向かう。
道中にはヨシヒコが居る郵便局があり、それを越えた先には琴美達のホームセンターがある。
キリタは自転車を飛ばして移動している。
キリタ:負傷したヨシヒコさんを抱えたまま琴美さん達を助けるのは難しい。
でも、せめて看取るぐらいの事はしてあげたいのでそちらへ向かいます。
GM:道中でゾンビは出ない。
ヨシヒコが居る郵便局に近づくと、そこでは銃声が鳴っている。
夜の闇の中、ゾンビが倒れていく姿がわずかながら街灯の灯りに照らされて見える。
キリタ:「ヨシヒコさん!」と叫ぶ。
ヨシヒコ:「キリタか……!」
キリタ:「今行きますっ!」
ヨシヒコ:「助かる……」
と呟いて意識を失う。
キリタ:外へ出てきてくれて助かりました、生きる気力あったんですね!
自転車から降り、P90を構えて残りのゾンビの数を数えます!
GM:その場に居るゾンビの数は4体です。
キリタ:距離が開いているはずです、P90の単発射撃を開始します。
ダイスロール……2D5+7=11です!
GM:命中、ダメージください。
キリタ:18です、特殊ゾンビでもなければ倒せると思います!
GM:はい、問題なく倒れました。
他のゾンビB、C、Dはこちらへは向かってきません。
ヨシヒコの方へ向かいます。
キリタ:ならばこちらから歩いて近寄りつつ、冷静にゾンビを撃って行きます。
……あっ、命中ファンブルしました。
GM:えーっと、転倒判定お願いします。
キリタ:そんなのあるんですか……出目は6です。
GM:では転んだものの、素早く起き上がって射撃出来ます。
キリタ:もう一度単発射撃、15で命中、ダメージは24。
GM:ゾンビBは死亡しました。残り2体はキリタの方に駆け出します。
キリタ:落ち着いて、フルオート連射はせず単発射撃で迎え撃ちます。
15で命中、ダメージは21ですね!
GM:ゾンビCは死亡しました。
これであと1体ですが、ゾンビDはキリタに噛みつきます。
キリタ:敏捷値で回避、14!
GM:避けられました。
キリタ:トドメです、命中12、ダメージ23!
GM:キリタが放ったP90の弾丸はゾンビDの身体を貫き通す。
敵は全滅です。
キリタ:ヨシヒコさんの容体を見ます、もうゾンビ化してしまいましたか!?
GM:いえ、まだ大丈夫です。
ヨシヒコさんは目を覚まし、「あぁ、俺は生きてるのか」と言います。
キリタ:「せめて介錯しようとする私の銃掴んで『まだ死んでない』って言うぐらいの気概を見せて下さい。
ヨシヒコさん、歩けますか?」
ヨシヒコ:「あぁ、なんとかな」と言ってヨロヨロと歩き出す。
キリタ:GM、そこら辺に鍵がかかってない車があるか探す判定出来ます?
GM:どうぞ。
キリタ:達成値は10、能力値足せるなら20です。
GM:では、キーの掛かった車が見つかります。
キリタ:その車に乗り込みます。
「ヨシヒコさん、悪いですけどトランクの中に入ってて下さい、開いたままでいいですから」
ヨシヒコ:「分かった。……本当に助かった、ありがとう」
キリタ:ちゃっかり缶詰とかも車の中に入れて……発車します! 小学五年生だから運転とかした事ないですけど! ゲーム知識で!
判定が必要なら能力値込みで14です。
GM:はい、特に技能は必要ありません。車はスムーズに進みます。
キリタ:交通法もあったもんじゃないですからね! 琴美さん達に電話をかけて、
「今から車で向かいます、見えるところに出て来てすぐ乗って下さい!」と言う。
GM:了解です。キリタはホームセンター近くに向かい、すぐに三人が出て来ますよ。
でもそれを見つけたゾンビがまた4体道路上に現れます。
キリタ:「異世界転生させてやるッ! ヨシヒコさん、掴まって!」と叫び車でゾンビを轢き殺します!
GM:キリタの運転する車はゾンビ達に突っ込み、ゾンビ達はバラバラになります。
キリタ:「琴美さん! 雪乃さん! 結子さん! 全員居ますね!?」
琴美:「えぇ、大丈夫です!」
雪乃:「無事だったんだ! 良かった……」
結子:「お姉ちゃんだー!」
キリタ:「ゾンビ地獄に成仏強制執行装置のキリちゃんとは私の事です、さぁ乗ってハリーハリーハリー!」
全員車に乗った事を確認したら……このまま北へ道路沿いに向かって全速で山王橋に向かいます!
多分その辺りで自衛隊が展開しているはずです!
GM:キリタは全速で車を走らせる。
琴美、雪乃、結子の三人は後部座席に乗り、その表情は暗い。
琴美:「キリタちゃん……大丈夫かしら」
キリタAI:「何言ってんですか! 私達がこんな所でくたばる訳無いでしょ! このキリちゃんを信じなさい!」
雪乃:「うん、そうだよね」
結子:「お姉ちゃん頑張ってるんだし、私たちも頑張ろう!」
キリタ:窓を開けて「ヨシヒコさぁん! まだ生きてますよねぇ!」と叫ぶ。
ヨシヒコ:「うるさいな、生きているとも!」と怒鳴り返す。
キリタ:「何も問題は無いですね! では歯ぁ食いしばってて下さい、飛ばしますよ!」
GM:キリタの車は猛スピードで走り出す。
山王橋手前まで来たキリタ達だったが、ここで予想外の事態が起きた。
それは、ゾンビの大群が現れたのだ。
「グオォォ……」と、雄たけびを上げながら迫って来る。
結子:「うわっ、なんかいっぱいいる!」
GM:ゾンビ達はキリタ達の車に気が付くと、一斉に向かって来ます。
ヨシヒコ:「弾ももう無いって言うのによ!」
GM:ヨシヒコは後ろのトランクから射撃する。
ゾンビの群れはキリタの車を取り囲むように移動し始めた。
そして橋の向こうには自衛隊の陣地が築かれており、キリタ達の車を見るやゾンビの群れに発砲を開始する。
ヨシヒコ:「クソ自衛隊め! 俺達に当たったらどうする!」
キリタ:「良いんですか、三等陸曹が上司達に文句言って!」と軽口を叩く。
ヨシヒコ:「今更階級なんて関係あるか! 今回の件が片付いたら退役してやる!」
キリタ:「その前に一仕事ですよ、さぁあの橋を突破します! シートベルトをお締め下さい!」
と叫んで自衛隊がバリケード作ってるであろう橋に突っ込みます。
GM:自衛隊はバリケードを開けようとするが、間に合わずキリタの車が衝突する。
破砕音が鳴り響き、キリタの車は停止した。
キリタ:「怪我人は!? ヨシヒコさん落ちてませんよね!」
GM:後ろのトランクからヨシヒコが降りてくる。
ヨシヒコ:「いってぇ……お前がもっと安全運転してくれれば良かったんだよ!」
キリタ:「後でいくらでも謝ります。
自衛隊の皆さん、彼は自衛官です、銃を貸してあげて下さい!
琴美さん達、例の物含め、荷物はちゃんとありますよね?」
琴美:「えぇ、大丈夫よ」
雪乃:「結子ちゃんもあります!」
結子:「お姉ちゃんが残してた奴持ってる!」
キリタ:「よーし皆、バールは持ったな、行くぞー!」
と叫んでラストバトルです!
ゾンビの群れはどんな感じですか?
GM:ゾンビの群れですけど、数は100体くらいですかね。
雪乃:ひゃ、ひゃくぅ!
キリタ:ちなみに自衛隊員は?
GM:自衛隊員の武装ですが、自衛隊の制式銃である89式小銃と、予備弾倉1個だけ所持しています。
数は……(ダイスロール)17人です。
琴美:それじゃあ戦えないんじゃないの?
キリタ:1人で10体倒せば余裕でおつりが来ますよ。
バリケードに入り込んで、中からP90を構えます。
というか射撃を開始します、単発射撃でゾンビの群れを狙う!
命中14、ダメージ18です。
GM:キリタの攻撃で一体倒れましたね。
結子:「よし!」
GM:しかし、ゾンビ達も黙ってはいない。
ゾンビの群れはキリタ達に向かって一斉に襲い掛かってきます。
キリタ:弾ある限り単発射撃で一射一殺を……いえ、これもうフルオートで数減らした方が良いですね。
弾数は残り43、命中率0で10発射撃、ファンブル・6・4・6・5・7・8・4・3・4です。
GM:では、キリタに噛みつこうとしたゾンビ達が吹っとびます。
当たったのは『3』以上の数値なので、9体が倒れました。
キリタ:「残り90! ヨシヒコさん!」
GM:ヨシヒコは自衛隊の89式小銃を三点バーストで射撃。
1体のゾンビを倒します。
ヨシヒコ:「あと89!」
GM:キリタに群がろうとしたゾンビ達は自衛隊の狙撃によって『9体』が倒れる。
キリタ:「スナイパーかマークスマンも居る……? 残り80!」
GM:ゾンビはバリケードに押し寄せてきています。
今の所ゾンビはバリケードを越えてくることは出来ませんが、このままだといずれ破られてしまうでしょう。
琴美:「キリちゃん! 私達も戦うわ!」と言って、リュックサックの中からバールを取り出す。
キリタ:「近接は最後の手段です、でも私のスコップも用意しておいて下さい!」
さぁP90の弾が無くなるまで撃ち続けます、フルオートで9・10・8・6・5・6・3・7・8・5で全弾命中!
ファンブルでなければどこ狙っても当たりますよ、ゾンビパニックは地獄だぜ!
GM:キリタの射撃で10体のゾンビが倒れ、川に落下する。
琴美:「やるじゃない! 残り70!」
GM:自衛隊員が、89式小銃を乱射します。
倒した数は『13体』です。
雪乃:「よしっ! 残り57!」
GM:キリタ達の後ろから声が聞こえます。
「君達、武器はあるか!?」
声の主はこの部隊の隊長さんです。
キリタ:「銃はもう弾切れです、後はスコップやバールぐらいですよ!」
隊長:「そうか、ならこれを使え」と、自衛隊の制式拳銃である9mm拳銃を何丁か渡してくる。
「弾は中に入ってるもので全てだ!」
キリタ:「そちらの女の子達に渡してください!」
琴美:「私達も援護するわ」
キリタ:「お願いします。
両手で構えて、ちゃんと狙って引き金を引くだけです!」
琴美、雪乃、結子さん達には拳銃で支援してもらいます。
GM:では三人は拳銃を手に取り、銃口をゾンビに向ける。
琴美:「やってやるわ!」
雪乃:「がんばります」
結子:「これで最後にする……!」
GM:ゾンビはバリケードに群がり押し潰そうとしています。
三人は引き金を引き、銃弾はゾンビに命中します。
2体のゾンビが倒れる。
結子:「あと55だよ、お姉ちゃん!」
ヨシヒコ:「くそぉ……こんな時に……」
GM:ヨシヒコは脇腹を押さえてうずくまっている。
そして――
ヨシヒコは自らがゾンビ化する苦しみに、「ぐあっ!!」と言ってその場に倒れ込む。
GM:その瞬間、一部のバリケードを突破したゾンビ達が一斉にヨシヒコに飛びかかる。
結子:「あぁっ!」
琴美:「そんな……!」
GM:ゾンビ達は容赦なく噛みつき、食いちぎろうとします。
ヨシヒコは最期の力を振り絞り、銃を撃ちながら皆に叫ぶ。
ヨシヒコ:「ここだッ……! 手榴弾を……!」
キリタ:「……!」
自衛隊の方から手榴弾をもぎ取ってピンを抜き、ヨシヒコさんに向けて投げます!
GM:ヨシヒコは何体かを道連れにしながら、キリタの方へ顔を向ける。
そんな彼の表情は、どこか満足気な笑みを浮かべていた。
ヨシヒコ:「ナイスパスだ……」
GM:ヨシヒコは手榴弾を掲げ、それは炸裂する。
ゾンビは吹き飛び肉片が辺りに散らばる。
だが、ゾンビ達はそれでも動きを止めない。
ヨシヒコは最期の力を使い果たし、その手を地面に横たえた。
彼の抵抗と手榴弾により、ゾンビの内『15体』を倒すことが出来た。
結子:「ヨシヒコお兄ちゃん……!」
キリタ:「残り……40!」
残弾23、フルオート、ファンブル無し!
GM:バリケードを突破した10体のゾンビが倒れる。
琴美:「残り30……いや、28!」
琴美はバールを振るい、2体を殴り飛ばす。
雪乃と結子は拳銃を撃ち、ゾンビを倒していく。
結子:「もうすぐ終わるよね……!」
雪乃:「あと少しです! 残り26!」
GM:その時、バリケードが音を立てて完全に崩れ落ちる。
そこには26体のゾンビがいた。
自衛隊の弾は尽きており、グレネードは『3つ』しかなかった。
自衛隊員:「クソっ! ここまでか……」
自衛隊員:「諦めるな、弾が尽きたとしても!」
自衛隊員:「しかしどうするんだ!?」
隊長:「手榴弾投擲後、着け剣! なけなしの弾と銃剣突撃だ!」
自衛隊員:「了解!」
GM:自衛隊の手榴弾投擲により、『10体』のゾンビが吹き飛ぶ。
残った16体のゾンビを前に、自衛隊員は着剣し近接戦に入る。
キリタ:「その前に最後のフルオートです! 残弾13、ファンブル無し!」
GM:16体の内10体のゾンビを、キリタの弾丸が撃ち抜いていく。
キリタ:「悪いですが、着剣は無駄にさせていただきます! 琴美さん、雪乃さん、結子さん!」
琴美:「分かってるわよ! 私が撃つ!」
雪乃:「はい!」
結子:「任せて!」
GM:(ダイスロール)クリティカルし、三人が放った弾丸はそれぞれ一発でゾンビを倒す。
琴美:「後3体!」
GM:もはや最後の抵抗をするのは人類ではなく、ゾンビであった。
最後に残った3体のゾンビはキリタ達に襲い掛かる。
狙われたのは、雪乃だった。
その攻撃に対し、雪乃は回避を行う。
琴美:「雪乃ちゃん、避けてー!!」
GM:雪乃はかすり傷を負う、ダメージは1点。
雪乃:「大丈夫です!」
キリタ:「三人とも伏せて!」
と言いながら残弾3発をオートで叩き込みます。
これで終わりです……ファンブルは無し!
GM:キリタが放った最後の弾丸がゾンビに命中し、ゾンビ達は倒れる。
琴美:「やったね!」
雪乃:「すごいです……!」
キリタ:「自衛隊の方、消毒液はありますよね! 雪乃さんの傷を診て上げて下さい!」
自衛隊員:「ああ、助けるさ……!」
雪乃:「あ、ありがとうございます!」
GM:雪乃が受けた傷は擦り傷程度なので、応急処置するだけで済んだ。
恐らく感染はしていないだろう。
琴美:「よかったぁ……」
GM:戦闘は終了した。
辺りにはゾンビの肉片と血痕が残っているが、動いている者はいない。
そして、キリタの視線の先には一人の自衛官が倒れていた。
彼の腹部は食い破られ、そこから内臓が零れ落ちていた。
キリタ:P90をしまい、ベレッタを両手で構えてヨシヒコさんの死体へ向けます。
そしてその頭に3発ほど撃ち込みます。
ゾンビ化させやしません、安らかに眠って下さい。
GM:ヨシヒコの頭部に弾丸が当たり、頭蓋骨と脳みそが弾ける。
確実に生命活動を停止し、ゾンビ化も防げただろう。
キリタ:「最初は疑っていましたが、ヨシヒコさんが居なかったら皆は助からなかったかもしれません。
人類の英雄かどうかは分かりませんが、私達にとっては間違いなく英雄でした……」
結子:「そうだね、ありがとうヨシヒコお兄ちゃん……」
琴美:「きっと成仏しているよ」
雪乃:「そうだといいですね……」
GM:ではここでエンディングに入る前に、イベントが発生します。
(ダイスを振る)
キリタ達が戦闘後、自衛隊員に話しかけようとした時だ。
「待ってくれ!」
自衛隊員の後ろから現れたのは、一人の青年だ。
年齢は20代前半くらい。黒い髪。長身痩躯の優男だ。
「僕は警察の『佐藤タカマサ』だ。君達、薩川カズヤという警官に会った事は無いか?」
キリタ:「あ、私が会った事あります。
別のチームと中央から真北……草加方面ですかね? そちらへ移動中に車で戻って来る所に出会いました。
ゾンビ化を防ぐ研究に関わってるチームとか言ってましたね」
佐藤:「そうか、やはりな。僕も同じチームで働いていた。
この3日間の間に何が起きたんだ、こんな短期間でどうしてこうなったんだと思った。
そして今日……あいつが殺された時に思ったんだ。
これは仕組まれているんじゃないかと」
キリタ:「薩川さんが死んだ? ……いや、ちょっと待って下さい、よく考えたらゾンビ化を防ぐ研究は前々からなされていたんですよね?
ではこれは自然的なゾンビ発生ではなく、人為的に作られたゾンビパニック……パンデミックという事ですか」
佐藤:「ああ、恐らく間違いないと思う。
ゾンビウィルスの流出というよりは、意図的に解き放たれたものだ。
それに……」
GM:と言って、佐藤は懐から一枚の写真を取り出す。
そこにはゾンビ化した人間が写っていた。
写真には、腕が異常に発達した人間と思しきものが複数写っている。
佐藤:「この化け物どもを作り出した奴がいるはずだ。
僕は自衛隊と連携して、その化け物をばら撒いた張本人を探しに行くつもりだ。
何か情報を持っていたら教えて欲しい」
キリタ:「恐らく……関係あると思われますが、このP90はゾンビと共に行動していた人間の物です。
女子中高生達がゾンビに囲まれた際、それを掃討して助けた上で、ゾンビをけしかけてきました。
女子達を捕縛しようとしたのか何なのかは分かりません。
姿は黒ずくめの人間が2名で、ゾンビ達の近くに居ても襲われずにいました。
もしかしたら、この写真の人みたいにもう人間じゃなくなってたのかもしれませんが……
後は心臓が光る2メートルの頭の無いゾンビを見かけました。
その時私は警察の田端ユウジさんと共に行動していましたから、彼も証人になりますし黒ずくめのP90を一丁持ってます」
佐藤:「……分かった、有益な情報をありがとう。
君達の事は忘れないだろう。
それと、君達が生き延びる事で、死んでいった皆の仇を取って欲しい。
君達が平和に暮らせる世界が来るように祈らせてくれ」
キリタ:「それが出来るかどうかは、あなた達次第ですよ。
多分私はこれから一般人として生きる事になります、後はあなた達の仕事です」
佐藤:「そうだな、大丈夫、きっと解決するさ……そういえば、まだ名前を聞いていなかったな」
キリタ:「私は赤座樹里こと、キリタと言います。
何の変哲もない、小学五年生の女の子です」
佐藤:「そうか、良い名だ。もし困ったことがあったらいつでも連絡してくれ」
GM:佐藤はそう言って去って行きます。
ではエンディングに入りましょう。
***
**
*
GM:はい、ではキリタのエンディングです。
ではシーン表振って下さい。
キリタ:唐突に知らない表が出てくる……出目は7です。
GM:遊園地のシーンが出ました。
ではキリタ達はゾンビ・パニック終結後、遊園地で皆と遊んでいます。
キリタ:なるほど? じゃあ……
「コーヒーカップ全力で回しても倒れませんよ、若い小学五年生ですからね!」
と言ってはしゃいでいます。
琴美:「いいわね! 私メリーゴーランドに乗りたい!」
雪乃:「私はジェットコースターが良いですね!」
結子:「うーん、観覧車とかもいいかも……」
GM:皆はきゃっきゃとはしゃいでいる。
ゾンビ・パニックが終結してからおよそ『五か月』の時が流れた。
あれからゾンビは現れていない。
完全に撲滅は出来てないものの、ゾンビが餓死する事が分かった為、ごく少数や研究用の個体を除いて大半のゾンビは死滅した。
キリタ達は生き残り、今はとある田舎町の児童養護施設で暮らしている。
キリタ:私含め、皆さんの親は助かりませんでしたか。
GM:そうですね。
そしてゾンビを人間に戻すワクチンはまだ見つかっていない。
キリタ達一般人が仕入れられる情報によると、薩川カズヤという警官は死亡したと見られていたが、死体が見つからず今なお行方不明のままらしい。
佐藤は自衛隊と協力して化け物を作り出した人物を探しているようだ。
佐藤は、ゾンビをばら撒いた犯人について心当たりがあるとテレビで語った。
ゾンビ騒動が起きた日、東京のあちこちで不可解な爆発事故が起こっていて、そのどれもが何かが破裂するような音と共に発生しているそうです。
小規模なものだと『銃声のように聞こえた』との報告もあります。
今回の事件を起こしたと思われる人物が、ゾンビ発生の数日前に東京から逃げ延びていた事が分かりました。
その人物は、かつて自衛隊に所属していて、ある日突然に辞職。
その後、何故か海外へと出国しています。
現在は東南アジアにいるようですが、日本の警察が追っているものの、未だに発見には至っていません。
キリタAI:ゾンビ化の原因は分かってないんですか。
GM:はい。
ゾンビは何らかの原因によって、ゾンビウィルスに感染したものと思われます。
しかしゾンビウィルスは、感染後数時間程度で体内から消滅し、ワクチンを作るのが困難となっています。
キリタ:なるほど……田端さんと、女子中高生4人組はどうしています?
GM:警官である田端ユウジは
ゾンビ・パニック終息後も変わらず一般警察官を続けています。
ただし彼はゾンビ・パニック以前と比べて明らかに元気が無い。
田端ユウジはゾンビ・パニック発生時に、同僚や上司を失いました。
現在はカウンセリングを受けつつ活動している。
キリタ:そこでキリちゃん登場ですよ。
この遊園地に田端さんと女子4人組も呼び、皆で合流してきゃっきゃうふふします。
GM:では田端達は合流し、キリタ達に礼を言います。
「ありがとう……本当に感謝している。
ところでキリタちゃん、あの時どうして俺達を助けてくれたんだ?」
キリタ:「特殊ゾンビの時の話ですか? 正直逃げようとも思ったんですけど、各個撃破されるより協力して倒そうと思っただけですよ。
結果的に、助けて良かったと思ってますけどね」
田端:「……そうか。これからも困った事があったら何でも言ってくれ」
キリタ:「ありがとうございます! 頼りにしてます!」
東野:「私だって、キリタちゃんに助けられた一人よ?」
西野:「まあね」
北空:「さすがキリタ!」
南川:「えへへ、キリタさん格好良いです!」
キリタ:「さすキリ、いただきました! もっと褒めるとよいです!」
GM:ゾンビ・パニックの正体は突き止められなかったが、あなた達は無事生き残った。
そして今、平穏な日常を取り戻しつつある。
琴美:「キリちゃん、次は何いく?」
キリタAI:「えっとですね、次は―――」
平和になった世界で、今日も少女達は笑い合う。
この後、世界が再び騒乱に巻き込まれるのか、何事もなく平和に終わるのかは分からない。
だがキリタ達は生きている。
生きる為に戦う必要は無いが、それでも戦わなければならない理由があるなら、その時は再び立ち上がるだろう。
キリタが一度は脱出しておきながら、仲間を助ける為に戻った時のように――
END
***
**
*